愛着増すこと間違いなし! 図柄入りナンバーとは
クルマを公道で乗る上で欠かせないアイテムが存在する。それはナンバープレートだ。
クルマを購入した際に装着するもので、車格によって数字が異なったり、お金を追加で支払うと希望ナンバーとして数字を選べることでもお馴染みだ。よくある例として、夫婦の結婚記念日であったり自身の誕生日、クルマの型番にしたりするのが定番。
そんなナンバープレートだが、じつは2017年にある変化が起きている。それが、「図柄入りナンバープレート(デザインナンバープレート)」の誕生だ。当時登場したのは、日本で開催されることになったラグビーワールドカップを記念したモノ。このあとに、東京オリンピック・パラリンピック開催を記念したオリンピックナンバーが登場。バスやタクシー、教習車などにも積極的に採用されたことから、見たことがある人も多いのではないだろうか。
ちなみに現在はどちらも交付は終了しており、現在選ぶことができるのは、47都道府県の花をモチーフとした全国版図柄入りナンバープレートと、赤い水玉模様がオシャレな大阪・関西万博開催を記念したデザインプレートである。
前者は昨年WEB CARTOP編集部にて発行から装着までをリポートしており、交通タイムス社の社用車として、現在も使われている。社員からも、明るいボディカラーのクルマにマッチしていることで、「可愛らしい」と好評だ。
このほかにも、各地域を象徴した図柄を採用した「地方版図柄入りナンバープレート」も発行されており、現在はなんと68種類も存在する! これは、全国に存在するナンバープレートの約半数に匹敵する数で、続々と種類が増えている。なお、2025年には「十勝」・「日光」・「江戸川」・「安曇野」・「南信州」の5地域でもご当地ナンバーが追加される予定となっており、デザインも順次決めているところなので、こちらの続報にも期待したい。
現在の最新版は、第3弾として10地域が追加されており、発行は令和5年10月23日からスタートしている。図柄も、それぞれの地域の特徴や名産、景色などを取り入れたデザインとなっているのが特徴で、愛着が湧くこと間違いなしだ。
秋田犬をモチーフとした「秋田県」、とちおとめといったいちごの名産地を全面に押し出した「栃木県」、各所にお花見スポットをもつ桜と、世界的に有名な電波塔である東京タワーをセットにした「東京都」、カープ女子などでもお馴染みのセ・リーグの人気プロ野球チームの「広島カープ」とコラボした「広島」などなど、多彩なラインアップが光る。
なかでも今回注目なのが5都県にできた「各都道府県全域で選べる図柄」というカテゴリーだ。通常、ナンバープレートは使用者が居住するエリアの運輸支局のナンバーしか装着できない。たとえると、東京都千代田区に住んでいるオーナーが、「八王子のナンバーが格好いいから八王子にしたい!」、「生まれは埼玉県の熊谷市だから熊谷ナンバーにしたい!」となっても、支局外の図柄入りナンバーまもちろん、通常のナンバーも管轄外のモノはつけることができないのだ。
しかし、今回設定された「秋田県」「栃木県」「群馬県」「東京都」「沖縄県」はその都県に住んでいれば取得可能! 画像で東京都は「品川」となっているが、「練馬」や「八王子」でも同じ図柄を装着できるのだ! この制度を待ち望んでいた人も多いのではないだろうか。
ナンバープレートは目立つ場所に装着されることから宣伝効果も高いので、さりげなく自身の居住するエリアを宣伝できる、セルフ”観光大使”的なキャラクターも愛車に与えてくれる。地元に愛着がある人には是非オススメしたいアイテムだ。
実際、「見た瞬間ビビッと来たので、このナンバーを生かしたレース車両を作りたいとデザイナーにすぐにお願いしました!」という声もレーシングドライバーから直接聞いたことがある。こういった使い方を応用すれば、会社の営業車やタクシーなどにも利用できるかもしれない。楽しみ方は無限大だ。
では、そんな全国各所の図柄入りナンバーだが、どうやって発行するのだろうか? 次のページでその方法を少し解説しよう。
愛車をオシャレにドレスアップ
前述の「図柄入りナンバープレート」を手に入れるには、いくつかの手続きが必要となる。順を追って説明しよう。
まず進め方として、図柄入りナンバー申し込みサービスというサイトにアクセス。ここがスタートラインとなる。このページ内の「インターネットで申し込みを行う方へ」という箇所をクリックする。
ページに入ると「交換」「希望番号」と選択できる画面に繋がるので、自身の車両が該当する箇所を選択し、手続きを始める。簡単に紹介すると以下のような区別だ。
「交換」
現在ついているナンバーの番号をそのままに、図柄入りに変更する場合の手続き
「希望番号」
自身の好きな数字を使用してナンバーを発行する場合
ただし、希望番号で申し込む場合は以下条件に当てはまるユーザーとなる
(1)新規登録を行う場合。
(2)管轄変更を伴う名義変更(移転登録)または転居による住所変更(変更登録)を行う場合。
(3)現在のナンバープレートが紛失、破損、汚損して番号変更を行う場合。
(4)ご当地ナンバーへの番号変更を行う場合。
今持っているクルマのナンバーを変更する場合も多くは上記の「交換」が該当する。「希望番号」は、新車や中古車の購入時に使用することが多いだろう。
その後、画面に沿って必要事項(氏名や住所など)を入力して手続きを進める。その際に車検証に記載されているいくつかの情報が必要になるので、あらかじめ手元に車検証を用意しておこう。
必要事項の記載が終わったら、決定ボタンを押して完了だ。ここで不備があると申請内容が戻ってきて、再入力が必要に! なお、交換の場合の確認は1日1回、午前9時頃と決まっているので、1度不備があるとすぐに直しても翌日の返事(土日祝や年末年始は除く)となるので、急ぎの人は注意が必要だ。なお、字光式ナンバーには対応していないので、この点も注意。
無事、申請内容の確認が完了したら規定の費用を支払う。支払い方法はペイジーや銀行振り込みなどが選択できる。以前に交換した際は、申請内容の確認完了後、すぐに入金するとその日中に確認の連絡が来たので、混雑状況にもよるが、あまり待つこともないはずだ。
費用に関しては地域によって多少前後する。編集部が籍を置くエリアは「品川」なので交付料金が8000円(前後2枚1組)となる。ちなみに「図柄入りナンバープレート」には2種類存在しており、1つはモノトーンタイプで、もう1つがフルカラータイプだ。前者は8000円のみを支払った人に発行されるモノとなっており、後者は1000円以上の寄付金を納めた人が選択可能となる。もちろん好みで選択すればいいのだが、東京都内に限らず、全国各地のナンバーはどれも絵柄が綺麗なので、ぜひフルカラータイプをオススメしたい。
なお、軽自動車であれば枠が黄色に、事業用であれば枠が緑色になる仕組みなので、図柄が崩れることがないのも嬉しい。
この寄付金は、自動車事故の防止等に資する取り組みや、地域復興のためなどに活用されるそうだ。
気になる納期だが、入金後現在であればおおよそ2週間前後で受け取り可能となる。ちなみに今回もWEB CARTOPでは、実際に新作の「図柄入りナンバープレート」を装着することにした。後編ではその装着までをリポートするのでお楽しみに!
※一部のナンバー画像提供は国土交通省による