若くして75万石の大大名となった忠輝。しかし父の死後、兄で将軍の秀忠に流刑を言い渡されてしまう…／小説「わたしのお殿さま」第3回【全5回】

「わたしのお殿さま」(鷹井伶/KADOKAWA)第3回【全5回】

紀伊の霊峰を仰ぐ地で、刀鍛冶の家系に生まれた美禰。後継者となるべく鋒国(みねくに)という名を与えられ男を装うよう育てられた。仲がいい、無口な祖父・月国と、おしゃべりな大叔母・おつかのもとで、自分の境遇に不満を持たずに暮らしていた美禰。しかし、流刑になった松平忠輝との出会いが美禰の運命を大きく動かす――。「わたしのお殿さま」は、流罪…