生徒の共有、先生の共有の可能性。授業販売機能「つなぐ」の誕生秘話

2024.02.13 19:14
株式会社 地域教育工房
弊社は千葉県柏市で学習塾を運営しております。そのノウハウから様々な事業を立ち上げ、ご家庭支援を行っています。今回はその中でも特許取得できたSaaS、「塾の連絡帳つなぐ」についてご紹介させてください。
今回は弊社代表取締役関田の話をまとめさせていただきました。
少子化時代に、”強い”学習塾とは
町の個人塾が生き残る為の機能の盛り込み


「職人の世界、聖職者の世界である学習塾にはもう時間がない。」そのように弊社代表取締役の関田が思い悩んでいたのは、もう十数年も前のことです。当時、すららという新しいICT教材を扱っていた関田は、十数年前の学習塾の状況と、すららとのギャップに思い悩んでいました。
関田は豊四季教育工房という学習塾を立ち上げ、報告書を数値化出来ないかと考え、エクセルのマクロ機能を活用しながら、保護者様に数値化された報告書を創っていました。今でこそ非認知能力という言葉がありますが、その非認知能力を数値化する試みに取り組んでいたのです。
そもそも教育工房は手作りの職人が集まる工房であると同時に、ノウハウを生み出す、新しい事業を創造する工房でした。その為この報告書をWEBのシステムに致しました。しかし報告書を書くこと自体が苦痛になっている先生方も多く、報告書機能だけではうまくいかないと考えていました。
少子化という荒波、嵐を乗り越える。これは言うほど簡単ではありません。だからこそ学習塾自体も強くなっていかなくてはなりません。塾は淘汰される側なのです。だからこそ塾そのものは客単価を上げる必要が将来的に出てくるし、他塾から顧客を奪わねばならないのです。
大手ではなく、町の個人塾がどうやって生き残っていくのか。教える職人達をどう生かし続けるのか。そうした際に弊社で必要とする機能をすべて盛り込もうと考えました。報告書、メッセージ、お約束管理、入退室顔認証、カリキュラム作成、振替機能などがそうです。


クチコミを家庭で起こす「原始的クチコミ」を拡散へ
クチコミの時代に仮説を立て保護者の挙動を検証


元々十数年前からチラシの効果は失われつつありましたが、ネット活用が当たり前になってくると、やはり「クチコミをコントロールすること」が重要になってきます。弊社では以前からクチコミの有効活用を行っていたので、クチコミをどう起こすかを科学していました。
学習塾のクチコミはどういう経路を通って広がるにしても、まずご家庭内で「塾の話題」が為されなくては拡散しないだろうと仮説を立てました。すると塾側では、ご家庭内での会話を創出する、というアクションが必要です。多くの学習塾が生徒から保護者に話させる、そういう手法を無意識のうちに採っています。ですが、それでは片手落ち。弊社では保護者に如何に塾の話題をお子様にさせるかを検討していました。それもポジティブな話題をどう起こすかを考えていました。
その為にまず「つなぐ」内で、保護者様がどういう挙動をしているのかをデータ化し、科学することから始めました。保護者様にどう効果的に情報を流すかを検討したのです。すると頻繁にログインし、報告書をご覧になっているご家庭から、ご紹介が出ることがわかってきました。
ですから報告書の質を高めること、報告書でしっかりとお子様の良いところが伝わるようにすることが重要で、報告書閲覧頻度を高めていくような、バラエティに富み、お子様の成長を数値化している報告書が必要でした。
また、報告書だけではなく、様々なアプローチを通し、ご家庭へとアクセスしていくことが、退会防止に繋がっていくこともわかってきました。
まず、クチコミをご家庭で起こす。弊社ではこれを「原始的クチコミ」と呼んでいます。大切なのはこの「原始的クチコミ」をどう拡散するかです。そこで拡散しやすい立地というものを見つける為に、ヒートマップ機能を準備しました。
地図上で頻繁につなぐを活用されているご家庭が赤く表示されるのです。そういったご家庭には弊社からの情報が十分に伝わっていると考えました。それが今のクチコミ育成機能の基本になったのです。


コロナ禍による生徒の減少から気づいた「生徒の共有、先生の共有」サブスクリプション


私達はクチコミを科学しながら、2019年オンライン指導を開始致しました。まだまだZOOMが知られていない時でしたので、私達はだいぶ苦労しました。そんな折、2020年に当時の安倍首相による学校休校要請が為されました。私達はその日に全指導のオンライン化を保護者様に電話で一軒一軒お伝え致しました。
当時、SNSではどう塾を運営したら良いのか、みんなが悩んでいました。まだ得体の知れない病気であったコロナの前にみんな悩んでいました。実際に2020年当時、新しい顧客はほとんど来なかったのを覚えています。学習塾は生きるか死ぬかの瀬戸際でした。少子化による生徒減も同時に起こっていたのです。
ここでオンライン化に取り組んでいた弊社は、オンラインの可能性にいち早く気づくことになります。オンラインライブ授業を繰り返し行い、毎日の自習も朝からお子様方を見ていました。動画授業、アニメーション授業、ライブ授業を色々と試しました。その中でライブ授業の面白みに気がつくことが出来たのです。
コロナ禍は、遠く離れていてもライブで話し合えるという実体験を多くの人にもたらしました。例えば室蘭に住んでいる先生が柏の生徒と出会えたり、八丈島にいる先生が山梨の生徒に出会えたり。今はハンガリーの先生が国分寺にいる生徒を指導しています。時代が変わりました。
この体験から、私達はとある可能性に気が付きました。それは「生徒の共有、先生の共有」です。子どもたちに日本中の優秀な先生を紹介し、指導してもらう。そして生徒集めに苦労している先生に、日本中の子どもたちに向けて指導してもらう。これこそ近江商人の言う三方良しなのではないか、そう思うに至ったのです。
そこから授業販売機能を作成し始めました。当時サブスクリプションが隆盛し始め、多くの学習塾経営者が苦しんでいるのを知っておりましたので、つなぐの費用を導入費用、活用費用0円にしたのもこの頃です。(今は 1ID 100円です。)授業販売機能でマネタイズしようと考えました。サブスクリプションは積み重なると怖いものですから。


少子化時代、持続可能な教育を求めて
八丈島での実証実験が語る未来


つなぐは多くの学習塾に導入してもらうことで、より多くの生徒との出会い、先生との出会いが生まれていきます。そこには新しい学習塾のカタチが待っています。私達は町の個人塾のネットワークを創り、少子化時代の新しい学習塾のカタチを模索しています。
弊社では少子化時代に対応できるように、現在八丈島にて実証実験を行っています。
少子高齢化が進んでいる八丈島でも、教育を必要としている子どもたちはおり、ご家庭はあります。そうした子どもたちに経営的に見ても持続可能な教育の提供をと考えております。八丈島にいながらにして、日本中の先生の指導が受けられるようになる未来を描いています。代表取締役の関田も移住しました。
現在、まだまだ少ないものの協力的な学習塾の皆様が集ってきてくれています。そこでどんな文化、どんな教育が生まれるのか、私達もまだまだ道半ばです。ですが、これは間違いなく新しい教育のカタチです。動画やアニメーション授業では生まれないものが、ライブ授業にあります。それは信頼です。
塾の連絡帳つなぐは顧客と塾のコミュニケーションを活発にし、塾同士のネットワークを形成し、新しい子どもたちを集め、生徒たちに多くの先生を紹介し、世界を広げるただ一つのSaaSとなりました。信頼が生まれていくつながりを、塾の連絡帳つなぐは今後も創っていきたい。猛進していきたいと思っております。

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