車庫証明ステッカー廃止の動きはメリットしかない! 「見てくれがよくない」以外にもネガな要因がいくつも存在した

2024.02.08 10:00
この記事をまとめると
■「保管場所標章」が廃止になるというニュースを見かける
■保管場所標章が自動車の保有手続の完全オンライン化のネックとなっている
■保管場所標章が廃止されればステッカー代として徴収されている500円も不要になる
車庫証明のステッカー廃止が検討されている
  2023年暮れくらいから「車庫証明のステッカー(シール)」が廃止になるというニュースを見かけることが増えています。
  リヤウインドウなどに貼られている、丸いカタチの車庫証明ステッカーには【保管場所標章】という正式名称があります。この標章については、『当該自動車に表示しなければならない』と定められています。つまり、表示は義務といえます。
  一方で、保管場所標章を表示していないときの罰則が存在しないことから、車庫証明ステッカーを貼るかどうかはユーザーに委ねられているというのが実情です。販売店やユーザーのコンプライアンス意識で貼ったり貼らなかったりといった具合になっていますが、それによって大きな問題が起きているという話も出てきてはいないようです。
  保管場所を確保しなければ登録車を買うことができない(ナンバーをつけられない)という部分が徹底されている限り、車庫証明ステッカーの有無はたいした問題ではないというのが現実といえます。
  とはいえ、それだけでは車庫証明ステッカーを廃止する理由にはならないでしょう。廃止の話が出てくる背景には、『自動車保有関係手続きのワンストップサービス』が関係しているといえるでしょう。このサービスは、自動車の保有手続(保管場所証明から検査・登録、納税まで)を24時間365日、自宅などのパソコンから行えるというもの。自動車ディーラーが代行して手続きすることも可能で、行政のデジタル化の一環として進められています。
  そして、2005年から始まった自動車保有手続のワンストップサービスは、いまや全国すべての地域において利用することができるようになっています。もはやワンストップサービス前提で、自動車保有関係の申請に関する効率化を考えることができるわけです。
アナログ領域の排除で完全オンライン化するのが狙い
  しかしながら、このワンストップサービスにおいて課題となっているのが、車庫証明ステッカーこと『保管場所標章』なのです。物理的にステッカーが必要となるため、完全オンラインで済ませることはできず、ステッカーを受け取る必要があるのです。
  ただし、その手間はユーザーだけが被るわけではありません。ワンストップサービスを利用した場合、所轄の警察は保管場所標章を郵送しなければいけないのです。
  東京を管轄する警視庁の場合、書類一式と返送用レターパックを警察署に郵送すると、保管場所標章や書類の写しなどを送付するという業務フローになっています。その対応には人件費を含めたコストがかかるのは言うまでもありません。
  とはいえ、法律で決まっているために保管場所標章の送付を省くことはできません。オンラインのワンストップサービスによってデジタル化を推進しても、こうしてアナログ領域が残ってしまうのは、効率化のネックとなります。
  前述したように、保管場所標章には表示義務はあっても、非表示の罰則はありません。そうした背景もあって、車庫証明ステッカー(保管場所標章)を廃止することが議論になっているといえるでしょう。
  また、車庫証明ステッカーについて、ユーザーは1枚あたり500円を負担しています。デジタル化によってペーパーレスを目指している時代に、500円で標章を配布するというのも時代に即していない感があります。
  いずれにしても、自動車関連だけでなく、行政のオンライン化が進んでいくなかで、車庫証明ステッカーの廃止を検討しているというのであれば、ユーザーメリットもある前向きな改革のシンボルとなるでしょう。
  長年親しんできた車庫証明ステッカーが消え去ることに若干の寂しさを感じるかもしれませんが、デジタル対応としての発展的解消として、おおいに歓迎したいと思います。

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