メーカー系じゃないF1チームでは日本人初! 小松礼雄さんのハース代表就任は想像以上にスゴイことだった

2024.02.04 11:40
この記事をまとめると
■ハースF1チームの代表に日本人の小松礼雄氏が就任した
■結果を残せるチームとするために、近年はチーム代表にエンジニア出身者が増えている
■2024年シーズンのハースF1チームの戦いぶりに注目が集まっている
なんと日本人がF1のチーム代表に!
  2024シーズンのF1で楽しみなのは、ハースF1チームの代表に日本人の小松礼雄さんが就任したこと。
  日本人がF1のチーム代表となるのは、トヨタF1の山科忠さん以来15年ぶりで、日本のメーカーが絡んでいないチームでは初のケースとなる。
  かつてのF1チームのトップはすなわちチームオーナーで、フェラーリのエンツォ・フェラーリ、ロータスのコーリン・チャップマン、ティレルのケン・ティレル、ウイリアムズのフランク・ウイリアムズ、ザウバーのペーター・ザウバー、ジョーダンのエディ・ジョーダン、ミナルディのジャンカルロ・ミナルディ……は、皆チームオーナーだった。
  そうしたオーナーの下に現場を任されるチーム監督がいたのがひと昔前のスタイルだったが、メーカー直系のチームが増えて、チームの規模、人員、予算が大きくなるにつれ、オーナーは自動車メーカーとなった。そして、チームを運営するのはレース屋ではなく経営者(ビジネスマン)や弁護士出身の「チーム代表」という存在に……。
  しかし、ここにきてまた流れが変わりだし、各チームとも現場をよく知る人材を登用するようになってきた。
  2023年、開幕序盤は低迷していたマクラーレンを、短期間のアップデートで立て直したのは、代表就任間もないアンドレア・ステラ。彼は同チームのレーシングディレクターからの昇格。ミハエル・シューマッハ、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソといった偉大なチャンピオンたちとコンビを組んできた実績あるエンジニアだ。
  小松さんも、BAR、ルノー、ロータスなどを渡り歩き、ビークルダイナミクス・エンジニア、パフォーマンス・エンジニア、レース・エンジニア、チーフ・レース・エンジニアとして手腕を振るってきた。
  ハースF1チームには、2016年のチーム設立時から加わり、去年はエンジニアリング・ディレクターを担当。しかし、チームはコンストラクターズで10位、つまり最下位に沈んでしまった。ハースF1チームの前代表、ギュンター・シュタイナーは、エンジニアではなく、チームマネージャー出身。
  チームオーナーのジーン・ハースは、「もう10位になることに興味はない」と語っており、小松新代表には、技術面に専念してもらい、テクニカルでエンジニアリング的なデータに基づいたアプローチにより、チームの技術面を向上、パフォーマンスアップを何より期待されている。
現場を知り尽くす日本人に期待大!
  ワークス系でもなく資本も豊富とはいえない最下位のチームを短期間で浮上させるのは、簡単なことではないだろう。しかし、F1の世界では、レッドブルのクリスチャン・ホーナーとメルセデスAMGのトト・ウルフを除き、残り8チームは過去2年間で代表が交代になっている! チームは短期間で結果を出すことを代表に強いており、小松さんの肩には大きな重圧がかかっている。
  しかし、小松さんはチーム発足以来、ハースで戦い、ハースのスタッフ、ポテンシャルを知り尽くしているはずであり、エンジニアとしても幅広い経験を積んでいるので、代表就任にも手応えと自信を持っているはず。
  2024年のハースのマシンは2月11日発表となっているが、この新しいマシンはキープコンセプトではなく、新しいコンセプトで設計されたマシンとのこと。
  それだけにシーズン序盤は苦戦するかもしれないが、データが揃い、セットアップの方向性が定まれば、少なくとも中盤争い、あるいは表彰台争いに加われるかもしれない。
  そうなれば、いよいよエンジニア出身代表の時代と認識され、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表と並んで、小松さんがそのパイオニアとして歴史を変えていくかもしれない。
  というわけで、F1の2024シーズンは、ハースF1チーム、小松代表の奮闘ぶりにも大いに注目して観戦しよう。

あわせて読みたい

歴史的瞬間に立ち会えるかも!! 全長約2.5kmなのにコーナーは20も!! 東京初開催のフォーミュラE波乱の予感!?
ベストカーWeb
知性を感じるスーパーカー マクラーレン「アルトゥーラ」
BRUDER
限界に挑戦し続ける姿勢とサステナブルな価値観。ヨットレース「アメリカズカップ」に世界が熱視線を送る理由
antenna*
史上最速の「アストンマーティン ヴァンテージ」、フォーミュラ1の新公式FIAセーフティカーに
CARSMEET WEB
ウィリアムズ・レーシングと日本の大手重機メーカーコマツがパートナーに|マシン側面には「KOMATSU」ロゴ!
octane.jp
カゴメの新にんじん100%ジュース、そのおいしさの秘密は!?
antenna
F1日本GP直前に六本木ヒルズがF1一色に! 新旧マシンに現役ドライバーが多数集結した激熱イベントが開催された
WEB CARTOP
【F1 2024】第2戦サウジアラビアGPでフェルスタッペン2連勝 レッドブルは2戦連続で1-2
webCG
限界に挑戦し続ける姿勢とサステナブルな価値観。ヨットレース「アメリカズカップ」に世界が熱視線を送る理由
antenna*
日本が誇る重機メーカー「コマツ」がF1にカムバック……って何か意外! じつは過去にはパーツ供給なども行っていた!!
WEB CARTOP
【F1 2024】開幕戦バーレーンGPでフェルスタッペン完勝、ペレス2位でレッドブル1-2
webCG
世田谷のまちの雰囲気を味と香りに落とし込んだオリジナルブレンドコーヒー「まちの珈琲」販売
PR TIMES Topics
【F1 2024】第3戦オーストラリアGPでサインツJr.今季初優勝、フェラーリ1-2フィニッシュ
webCG
Vuse×マクラーレン・フォーミュラ1チームが「Driven by Change」日本ローンチイベントを開催
octane.jp
これがにんじんジュース? 驚きのカゴメ新商品を体験レポート
antenna
【F1 2024】第4戦日本GPでフェルスタッペン今季3勝目、角田は10位で母国初入賞
webCG
【F1 2024】第5戦中国GPでフェルスタッペン今季4勝目、ノリス2位、ペレス3位
webCG
新TVCM「アニメとススメ!」篇放送開始
antenna
《2024年F1始動》角田裕毅「去年よりポジティブです」著名エンジニア獲得など新体制のビザ・キャッシュアップRBに高まる期待
NumberWeb[モータースポーツ]
5月1日といえばセナの30回忌……「雨のセナ」の伝説を紡ぐ「ロータス97T」のビッグスケールモデルが誕生!! 勇姿を思い出そう!
ベストカーWeb
「Q SKIP」で楽しむ!東急沿線1日お散歩旅
antenna