新車購入時の悩ましい絞り込み! マニアじゃなくても活用すべきは「最大トルク」と「発生回転数」の数字だった

2024.01.20 17:20
この記事をまとめると
■クルマを選ぶ際に重要なのがパワーユニットの最高出力、最大トルク、車両重量だ
■クルマは軽量なほうが軽快な走りをしてくれる
■実際の走りでは、最高出力よりも実用回転域の駆動力が重要だ
クルマのエンジンスペックもしっかり比較しよう
  クルマの商品力は、実際に運転しないとわからない。購入前の試乗も不可欠で、できれば購入するタイプと同様のレンタカーを借りて、日常的な使い方を再現してみたい。クルマは高額商品だから、車種の選択で失敗すると痛手も大きく、入念に選びたい。
  しかし、すべてのクルマに試乗することはできず、購入の候補を絞らねばならない。その作業はウェブサイトなどを使って行う。このときには、掲載されているデータから、その車種の機能を予想する必要もある。 動力性能については、パワーユニットの最高出力、最大トルク、車両重量が基準になる。最高出力や最大トルクが高くても、ボディが重ければ、優れた動力性能は発揮できない。
  そこで、パワーウエイトレシオ(1馬力当たりが負担する車両重量)という計算方法がある。車両重量が1000kgで、最高出力が100馬力なら、「1000kg÷100馬力」だからパワーウエイトレシオは10kg/PSだ。車両重量が1000kgで最高出力が200馬力であれば5kg/PSになり、数値の少ないほうが動力性能は高まる。
  そして、2000kg÷200馬力でパワーウエイトレシオが10kg/PSの車両よりも、1000kg÷100馬力の方が運転感覚は優れている。軽いほうが走行安定性を向上させやすいからだ。
  ただし実際の走りでは、最高出力よりも実用回転域の駆動力が重要になる。ウェブサイトなどに掲載される数値では、最大トルクと発生回転数をチェックする。
  ガソリンエンジンについて一般的にいえば、最大トルクを4000rpm以下で発生させるタイプが扱いやすい。最大トルクの発生が4500rpmを超えると高回転指向が強まり、小排気量車では、頻繁に使う1800〜3000rpm付近の駆動力が不足しやすい。その点で同じ最大トルクを3500rpm前後で発生させるエンジンだと運転もしやすい。
  なお、車種によっては走行状態に応じてバルブの開閉タイミングを変化させる機能を採用する。そのために、最大トルクの発生回転数が高くても、実用回転域の駆動力に余裕を持たせたエンジンもある。それでも最大トルクの数値と発生回転数の関係は、一応の目安になる。
  いずれにしてもウェブサイトの数値から動力性能を想像する時は、最大トルクと発生回転数をライバル同士で比較したい。
カタログ数値でも見比べるべし!
  たとえば軽自動車のノーマルエンジン搭載車の最大トルクは、N-BOXが6.6kg-m(4800rpm)、スペーシアは5.9kg-m(5000rpm)、ルークスは6.1kg-m(3600rpm)だ。
  N-BOXは3車のなかで最大トルクがもっとも高く、発生回転数は中間的。したがって実際に運転しても、実用回転域の駆動力に余裕を感じる。
  スペーシアは最大トルクがもっとも低く、発生回転数は1番高い。動力性能では不利なパターンで、実際に運転しても駆動力のボリュームに欠けるが、車両重量は標準ボディのハイブリッドXが880kgと軽い。N-BOXで標準ボディの910kgを30kgほど下まわり、動力性能は低いが走りには軽快感が伴う。
  ルークスは最大トルクが6.1kg-mに留まるが、実用域の3600rpmで発生させる。車両重量は950kgと少々重く、動力性能はさほど高くないが、エンジンの特性によって運転はしやすい。
  以上のような見方をすると、車両の各数値から運転感覚が想像され、実際の走りと大幅に異なることはない。それでもノイズなどはわからないから、購入時の試乗は大切だ。

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