【試乗】新型エクストレイルの可変圧縮比エンジンの上質感は本当にスゴイ! 走りも軽快で非の打ち所ナシ

2022.12.14 07:00
この記事をまとめると
■新型エクストレイルを公道で試乗
■姉妹車のアウトランダーPHEVと比較して200kgほど軽量となっている
■世界初のエンジンを搭載するなど先進技術も多数投入されている
話題のSUVを公道でチェック!
  日産エクストレイルがe-POWERのドライブトレインを採用して生まれ変わった。2000年に登場した初代エクストレイルは「タフギア」というキャッチコピーでオフロードに強いイメージを売り込み、多くのエクストレイルファンを確立してきた。第2世代はアーバンクルーザー的なデザインで、いささかタフなイメージが薄れたといえるが、第三世代となる今回は改めてタフギアのDNAをe-POWERにより構築し、またこれまで多くのファンから要望の高かった上質さと先進的な機能を加えることで新型として進化させている。
  ドライブトレインはFFと4WDの2形式が設定されているが、すでに1万5000台近く受注している状況のなかで4WDの比率が90%以上に及んでいるという。従来のタフギアとしてのエクストレイルを支えていたユーザー層が、改めて新型を選択し、高い走破性に期待を寄せていることが伺える数値ともいえる。
  新型が搭載するe-POWERは、まず発電用のエンジンとして新開発VCターボの直噴3気筒1.5リッターエンジンを搭載する。このVCターボは世界初の可変圧縮比エンジンとして日産が独自に開発し世界特許を取得しているもので、国内では初めての登場となる。1.5リッターという排気キャパシティに3気筒ながらターボ過給で十分な出力が引き出せ、ジェネレーターを回して発電機として用いるのに適している。
  駆動用モーターはフロント150kW、リヤは100kWという極めて出力の高いものが採用されている。
  サスペンションはフロント:ストラット、リヤ:マルチリンク式で、こうしたシャシープラットフォームは三菱アウトランダーPHEVと共通のものだといわれる。確かにサスペンション形式、またリヤの駆動用モーターはアウトランダーPHEVと同じだが、数値的に同じなのは2705㎜というホイールベースのみで、前後のトレッドや車体全長、車高なども細かく異なっている。
姉妹車よりも重量が軽いことも好影響!
  さて、新型エクストレイルに乗り込むと、12.3インチのセンターディスプレイモニターが非常に大きく見やすい。ドライバー正面のメーターも12.3インチの大型ディスプレイとなり、視認性に極めて優れている。センターコンソールはブリッジ式でシフトレバーが電子スイッチ方式となったことにより、ストレージ機能が増え、実用性の高いコクピットとなっている。
  また、内装関係も非常に上質さが求められ今回テイラーフィットと呼ばれる日産初のナッパレザーが採用されて見た目も触り心地も極めて高級感のある素材となっている。シートやその他装備関係も非常に上質さに溢れていて高級なイメージである。上質さの追求はアウトランダーPHEVと共通しているが、デザイン面でかなり都会的なセンスに仕上げられているので、まったく別のクルマと考えたほうがすんなりと受け入れられる。
  システムを起動してDレンジに入れると、クルマは電動モーターで走り始める。このあたりの作法はほかのe-POWERモデルと同じだ。ドライブモードはエコ、ノーマル、スポーツ、オート、さらにスノーが設定でき、それぞれに最適な制御、駆動力配分が行われている。試乗したのは四輪駆動モデルだが、通常走行のオートやノーマルでは通常時FFで走行しているという。
  しかし、路面のアンジュレーションや横風など外乱を感じるとすぐに後輪にも駆動力が配分され安定性を保つよう配慮されている。またスポーツを選べば常に四輪で駆動する。モードによって走行特性が異なるが、エコとノーマルではより燃費に優れた走行特性となっているといえるのである。
  ハンドリングは極めて軽快で、モータートルクのピックアップ特性にも優れていて軽快さを感じる。ガソリンエンジン駆動車ではなかなか得られないような軽快さを生み出していて、またアウトランダーPHEVに比べてフロントモーターの駆動力の大きさや大型バッテリーを搭載しないことでアウトランダーPHEVよりも約200kg重量が軽いことなども好影響となっているようだ。
  ワインディング路などではe-Pedalとスポーツモードを選択すれば、アクセルオフで最大0.2Gの減速Gが得られ、制御も違和感なく非常に扱いやすい。ステアリングの応答性にも優れ、安定感があり、直進安定性とともに高いスタビリティを引き出し走りの質感を高めていることが感じ取れた。
  今回インテリア関係、たとえば後席なども非常に居住性に優れ、ホイールベースを十分に生かした足もとスペースだけでなく、リヤシート のリクライニング、また後席が前後に260mmもスライドすることが可能で荷物の積載性にも優れている。
  外装デザインからすれば、より洗練されてアーバンクルーザーとしてのキャラクタライズも可能だが、四輪駆動車における動力性能や走破性の高さなどを見れば悪路においてもタフな走りを十分に期待することができる。今回は悪路や雪道、低ミュー路での試乗は叶わなかったが、今冬の雪が降った時にはまた雪道での走りを紹介したいと思っている。

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