デリカミニを待つべき? それともいまライバルを買う? 競合車3台と予想比較した立ち位置とは

2022.12.01 11:20
この記事をまとめると
■来年の東京オートサロンでお披露目予定の「デリカミニ」のライバルを考察
■先行公開されている画像から三菱の軽初のハイブリッド仕様が登場すると予想される
■似たようなライバルが社内にもいるので唯一無二のキャラを持って登場する可能性が高い
話題のデリカミニ、ライバルはどんなクルマになるのか考えてみた
  2023年正月明けの東京オートサロンでプレビューされ、2023年初夏にデビューが予定されている、三菱の「デリカミニ」。かつてのパジェロミニファンはもちろん、軽自動車規格のクロスオーバーSUVに興味がある人にとっては、待ちきれない1台となるはずだ。
  そこで、既存の軽自動車規格のクロスオーバーモデル、それも「デリカミニ」がekクロススペースをベースにしているとの予想から、同クラスのスズキ・スペーシアギア、ダイハツ・タントファンクロス、そして軽商用車ながら、中身はほぼ乗用軽のスペーシアというスズキ・スペーシア ベースの3台との”予想”ライバル比較を行いたい。
  まず、「デリカミニ」について今、わかっていることから説明すると、すでに述べたように、ベースはeKクロススペース。それにジープや本格高級SUVにもつながる独特の力強さ、本物感ある、デリカの名を冠したことに恥じないエクステリアデザインを持つのが大きな特徴だ。インテリアはまだ一切、公開されていないが、これまたデリカを思わせるオフローダー感覚のデザインがちりばめられていると期待したい。そしてとても重要なことがふたつ。一つ目は、すでに公開されている新色アッシュグリーンメタリックのボディのリヤビューに「DELICA」のロゴが堂々と入るほか、なんとテールゲート右側に「HYBRID」のエンブレムが貼られていること。つまり、マイルドハイブリッドまたはフルハイブリッドが採用されるというわけだ。
  そして、2つ目はeKクロススペースの写真と「デリカミニ」の写真をじっくり比べてみると、タイヤとホイールハウスの隙間の見え方から、どうやら最低地上高もeKクロススペースより高まっているように思えるのだ。eKクロススペースの最低地上高は2WDで155mm、4WDで150mmであり、さすがに背が高く、トレッドが狭いスーパーハイト系軽自動車がベースだけに、操縦安定性を考えると180mmはないにしても、165mmぐらいはあると予想したい。
  ちなみにライバルたるスペーシアギア、スペーシア ベースもまた、2WDで155mm、4WDが150mm。ダイハツ・タントファンクロスは2WDが150mm、4WDはいきなりの165mmとなる。ここで注目したいのは、スペーシアギア、スペーシア ベース、タントファンクロスは、スペーシアやタントをクロスオーバーモデル化しても、標準モデルと最低地上高は変わらない点だ。
  軽自動車は地方、そして積雪地で使われるケースも多いことから、ダイハツでは4WDの最低地上高をかせいでいると思われるのだが、ちなみに、スーパーハイト系軽自動車でもっとも売れているホンダN-BOXは、2WD/4WDを問わず、最低地上高は一般的な145mm。よって、155~165mmあれば、本格SUVの最低地上高200mm前後には及ばないものの、ある程度は悪路、雪道での走破性に有利になるだろう。
デリカミニは唯一無二の軽になる可能性が高い!?
  話を戻して、「デリカミニ」にハイブリッドモデルが設定されるとすれば、ダイハツ・タントファンクロスはNAとターボエンジンのみだから、「デリカミニ」優位。スズキ・スペーシアギアはターボと標準パワーユニットとしてのマイルドハイブリッドの展開。同スペーシア ベースは非マイルドハイブリッドのNAエンジンのみだから、「デリカミニ」はスペーシアギア同等のパワーユニットの優位性を持つことになる(「デリカミニ」がマイルドハイブリッドの場合)。現時点で三菱の軽自動車はNAとターボのみの展開で(eKクロスEVは除く)、ハイブリッドはないから、三菱は「デリカミニ」から一気に軽自動車の電動化を進めることになると予想する。さすがに「デリカミニ」だけに組み合わせるのは、コスト的に厳しいから当然だ。
  スーパーハイト系軽自動車は両側スライドドアを備え、全高もたっぷりあるから、車重もそれなりに重くなる。eKクロススペースの4WDの場合、NAで1020~1060kgもある。後席は驚くほど広く(身長172cmの筆者のドライビングポジション背後で頭上に250mm、膝まわりに最大400mm)、最大4名乗車が無理なく行えることから、やはりターボモデルのメリットが大きいのだが、NAエンジンでもハイブリッドなら、微力ながらも立ち上がりのモータートルクのアドオンによって、ただのNAとは一線を画す加速性能、走りやすさが手に入ることは間違いないところ。
「デリカミニ」でワイルドにアウトドアに繰り出す……という前提では、荷物の積載量、積載性が重要になってくるが、スーパーハイト系軽自動車の場合、2名乗車で後席を格納し、ラゲッジスペースを拡大すれば、2人分のアウトドアの大荷物も余裕で積み込める大容量ワゴンになりうることは周知のとおり。eKクロススペースを例に挙げると、後席使用時のラゲッジスペースの奥行は290~660mm(後席スライド位置による)でしかないものの、やや角度は付くものの、後席を倒すことでフロア奥行は1090mmに達するのだ。トヨタ・シエンタの3列目席格納状態のラゲッジスペースの奥行が990mmだから、それより余裕があることになる!!
  ただし、アウトドアでも遊びだけでなく、サテライトオフィスとしても使う用途であれば、スペーシア ベースが際立つ。標準装備となる実測サイズ幅1130×奥行き685mmのマルチボードを「上段」にセットし、後席背もたれを倒せば、マルチボードがちょうどいい高さのデスク/テーブルに、背もたれを倒した後席が座椅子代わりになり、アウトドアでの食事はもちろん、ワークデスクとして活用できるのだ(前席のシートバックがちょうど背もたれになったりします)。
  自然のなかでバックドアを開ければ、解放感あるテラス席、オフィスに大変身というわけ。実際にノートパソコンを置いてみても、テーブルはワークデスクとしてもぴったりの高さなのである。
「デリカミニ」がそこまで細かくやるとは思えないものの、どちらかと言えば、あえてデリカの名を冠しただけに、タフギヤとしての見映え、使い勝手、走行性能に特化して勝負してくると予想する。タントファンクロスのエクステリアデザインも相当に尖ったタフギア風にしているが、そもそも、子育て世代にもぴったりな超実用車のスペーシアの派生車種である”ギア”、同じくミラクルオープンドアが子育て世代にぴったりなタントの派生車種の”ファンクロス”とは、車名の歴史はもちろん、ミニバンの皮を被った本格SUVと言える性能を満載するデリカの名を冠した「デリカミニ」と格が違い、ユーザー層も異なってくると思われる。
  パジェロミニほどの本格な走破性は望めないにしても、スーパーハイト系軽自動車の大空間が、余りある使い勝手の魅力をもたらしてくれるに違いない。クロスオーバーモデルとしてのキャラクター、走行性能で、ライバルたる既存のクロスオーバーモデルとの違いをどう表現してくるのか、そこが楽しみである。

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