銀座で見た「車名のわからない」クーペに一目惚れ! 【いつか乗ってやる! 子どものころに憧れたクルマ〜青山尚暉編〜】

2022.11.01 11:40
この記事をまとめると
■当WEBサイトでお馴染みの青山尚暉さんが少年時代に憧れたクルマを紹介
■最初に感動したクルマはデザインが美しいとのことでVWのカルマンギアだった
■ある日に銀座で見たクルマに衝撃を受け、憧れのクルマとして最初の愛車として迎え入れた
自転車やバンドにハマった少年が憧れたクルマとは
  ボクが子供の頃は、クルマに対する興味はあまりなかったと記憶している。小学生時代は、車輪のついた乗り物という意味では自転車が神器だった。自転車で日本一周した人の本がバイブルとなり、以来、自転車を買ってもらい、前後にバッグを付けて、あちこち走りまわっていた。中学生時代は音楽に夢中で、早くもバンド命。ベンチャーズのノーキー・エドワーズと同じモズライトのエレキギターでミュージシャンの第一歩を歩み始めていた。
VW カルマンギア
  自動車に興味を持ったのはその頃からで、近所に住む社長の子息が乗っていたVWガルマンギア(タイプ1の中古車)が、生まれて初めて憧れの存在となったクルマだったように思う。グリーンに塗られたボディは、前後どっちが頭か分からないようなデザインではあったものの(当時の解釈)、町を走る四角い国産車とは別物の流麗なスタイリングに、中学生ながら感動。隣にも乗せてもらった記憶もある。
  じつは、その自身のクルマに対するファーストコンタクトとも言うべきカルマンギアは、その後のボクのクルマ選び(人生)に、知らず知らずのうちに大きな影響を与えていたかも知れない。
昔は国産クーペが激アツだった!
トヨタ・セリカ リフトバック
  高校生時代、近所のカフェに出入りするようになったのだが、そこはなんと大のクルマ好きが集まり、昭和のクルマ談義に花を咲かせる場所だったのである。店内には自動車雑誌が積まれていたから、次第にクルマに興味を持ち始めるのは自然の流れだった。当時、もっとも興味を引かれたのは、スーパーカーでもなく、ポルシェでもなく、いまでもそのときのことを鮮明に覚えているトヨタのセリカリフトバックだったのだ(1973-1977)。
  日本初の、フルチョイスシステムを用いた(エンジン、ミッション、内装などを自由に選べた)スペシャルティカーとされ、2000GTといったサブネームのカッコ良さにも憧れたものだ。クルマ好きのお客さん(というか、もう先輩友達である)に頼んでカタログをもらってきてもらい、ボロボロになるまで毎日見入っていた。
  が、しばらくして、運命とも言えるあるクルマと出会うことになる。家族で夜、銀座にある不二家レストランを訪れた帰りに目撃した、数寄屋橋交差点を、ネオンサインをキラキラと反射させながら疾走する濃紺のクーペで、衝撃的と言えるほど印象に残った。その時点では何という車名のクルマだかわからなかったのだが、その日以来、そのクルマのことで頭がいっぱいになり、免許を取ったらそのクルマに乗りたい! という想いが日に日に強まっていった。
いすゞ 117クーペ
  やがて、あの夜、銀座で見た、忘れられないクルマの車名が判明。そう、いすゞの117クーペ、ボディカラーはアドリアブルーだ。免許を取得して、初めての愛車となったのは、もちろん、いすゞ117クーペ(丸目)。あの夜のアドリアブルーはすでに廃版になっていて、手に入れたのは正反対の色味のパルティノンアイボリーだったけれど、免許+愛車は、それまでの生活を一変させるほどの、羽が生えたような楽しさを与えてくれた。
  当初、117クーペに対する深い知識はなかったのだが、しばらくして、117クーペがカロッツエリア・ギアの作品で、デザイナーがG・ジウジアーロであることを知った。そして、中学生の頃に、初めて自動車というものに接したVWカルマンギアもまた、カロッツエリア・ギアによる作品であり、そこで一本の線がつながったというわけだ。スチールホイールから交換したアルミホイールも、G・ジウジアーロデザインのスカッキエーラであり、ボンネットに自作の「Ghia」デカールを張っていたことを思い出す。
  それからウン十年。つい最近、パルティノンアイボリー(と思われる)の117クーペとすれ違った。いま見ても美しかった。もしかしたら、手放した愛車がいまでも元気に走ってくれているのではないか……なんて、勝手な想像をしたところである。
  ちなみに、117クーペの次の愛車は、これまたG・ジウジアーロデザインの「アッソ・デ・フィオーリ」の市販車、いすゞ・ピアッツアであった。

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