「越淡麗」とは?オール新潟を目指し生まれた酒米を徹底解説

2022.10.13 08:20
日本酒は、米・米麹・水を主原料としたお酒です。この日本酒造りに合うように開発されたお米を「酒造好適米」または「酒米」と言います。その酒造好適米の中でも、都道府県が独自で開発した品種があり、新潟県が開発した酒造好適米の一つが「越淡麗」です。越淡麗の歴史や特徴、越淡麗を使った日本酒を紹介します。
越淡麗とは
日本酒は、米・米麹・水を主原料としたお酒です。この日本酒造りに合うように開発されたお米を「酒造好適米」または「酒米」と言います。

酒造好適米として登録されている品種は、農林水産省の「令和3年産 醸造用玄米の産地品種銘柄一覧」によると224種類もあります。その中でも「山田錦」や「五百万石」、「美山錦」、「雄町」などが有名な酒造好適米です。

酒造好適米には、古くから自然に存在する在来種のほかに、農業・食品産業技術総合研究機構や都道府県の農事試験場や醸造試験所などで開発された品種があります。それぞれの地域の自然条件に合わせた品種を開発することで、日本酒の品質向上や地域の独自性を出すことを狙っています。

日本酒といえばの新潟県にも、独自で開発した品種があります。そのうちの一つが「越淡麗」です。
越淡麗の歴史
越淡麗の開発が始まったのは1989年。その開発の背景には、五百万石が50%を超える高精白が難しいため、新潟県内では大吟醸酒造りに他県産の山田錦を使用することが多くありました。そこで、米、水、技、全てを新潟県内で完結させる「オール新潟」を目指し、新潟県産米で大吟醸酒が醸造できるようにと、山田錦に替わる高精白米耐性の新たな酒造好適米の開発が求められたのです。

新潟県酒造組合、新潟県醸造試験場、新潟県農事試験場が一体となって開発。「山田錦」を母、「五百万石」を父として交配しました。開発時は「新潟酒72号」と名付け、調査などを行い、2002年に試験栽培を開始。その後、栽培規模を拡大していき、試験醸造を重ねていきました。品種名の「越淡麗」は、新潟だとすぐ分かるように「越」と、新潟淡麗というイメージを打ち出す「淡麗」を合わせて名付けられました。そして、2007年に越淡麗を使った日本酒が誕生しました。

越淡麗は、酒米の品質維持と需給バランスの確保、酒質の向上を実現するために、全てを契約栽培として、生産者と蔵元が直接結びつくシステムをとることになりました。生産者と蔵元は越淡麗栽培研究会への所属も義務化され、直接栽培指導を受けています。
越淡麗の特徴
越淡麗は、五百万石よりも出穂、成熟期とも15日程度遅く、山田錦よりは10日程度早い晩生の品種です。

大粒で玄米タンパク質の含有量が低く、心白は線状心白でやや小さめです。五百万石と比べると精米特性に優れ、精米歩合40%以上の高精白にも対応できるのが特徴です。

越淡麗で造られた日本酒の味わいは、「柔らかくてふくらみがある」と評価されています。五百万石は「淡麗できれい」、山田錦は「やや甘みが強く、味わい」と評価されており、それぞれとはまた違った味わいを生み出す酒造好適米です。
越淡麗を使った日本酒
越淡麗を使った日本酒は新潟の酒蔵で複数ありますが、その中でも商品名に越淡麗を掲げている大吟醸酒をご紹介します。

※こちらの記事内で紹介した商品の価格は2022年10月13日現在のものです。
朝日山 天籟 越淡麗 純米大吟醸
越淡麗を原料に、蔵人が持てる限りの技で醸した、「朝日山」の最高峰の純米大吟醸酒です。熟したリンゴやバナナを思わせる馥郁たる香り、ふくよかなうまみとキレの良さを併せ持つ上品な味わいを、心ゆくまでお楽しみください。

朝日山 天籟 越淡麗 純米大吟醸
1,800ml    11,218円(税込12,339円)
720ml    5,607円(税込6,167円)
朝日山 純米大吟醸 越淡麗
ふんわりと漂う華やかな香り、口の中でふくらむ芳醇なうまみが特長の純米大吟醸酒です。越淡麗と豊かな自然から得た清冽な水で醸し、滑らかな口当たりとすっきりとした後味に仕上げています。

朝日山 純米大吟醸 越淡麗
1,800ml    3,663円(税込4,029円)
720ml   1,689円(税込1,857円)
オール新潟の味を堪能しよう
オール新潟の大吟醸酒を造りたいという強い思いから誕生した越淡麗。新潟の米、水、技の全てが詰まった一杯を存分にご堪能ください。

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