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「努力をしても報われない辛さ」ボロボロの精神状態を支えたもの
才色健美~強く、そして美しく〜 with Number
2019.11.08 22:30
俳優・田辺誠一さんが番組ナビゲーターを務め、ゲストの「美学」=信念、強さ、美しさの秘密を紐解き、そこから浮かびあがる「人生のヒント」を届ける、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。11月8日の放送は、川崎フロンターレに所属するサッカー選手・小林悠さんが登場。これまでのサッカー人生や、家族への思いなどを語った。
■恩返しという気持ちが無かったら辞めていた
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現在、J1リーグ戦で 2連覇中の川崎フロンターレを率いるキャプテンを務める小林さんは、Jリーグでも屈指のアタッカー。2017年には得点王と最優秀選手賞に選ばれるなど、目覚ましい活躍を見せている。しかし、これまでの道のりは決して平坦なものではなかった。サッカーを始めたのは保育園の頃。小学校ではめきめきと才能を伸ばしていったが、挫折は思った以上に早くやってきた。「中学に入ると身長が全然伸びなくなってしまって。周りはどんどん大きくなっていくし、足も速くなっていく。自分だけが置いてけぼりになってしまった感覚で、精神的にもすごくきつかったですね」と振り返る。
小林さんは「全然プロになれるとは思っていませんでした」と述懐。それでもサッカーを辞めなかったのは、母親に対する思いがあったからだという。母子家庭だったが、遠征や道具の購入には、当然、お金がかかる。「期待してくれていた。だから、母親への恩返しという気持ちが無かったらとっくに辞めていたと思います」と告白する。
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高校では、2年連続で全国高校サッカー選手権に出場。拓殖大学に進学し、1部リーグでのプレーは叶わなかったものの、関東大学サッカー2部リーグでは得点王に輝いた。そのひたむきなプレーがスカウトの目にとまり、大学卒業後は川崎フロンターレに入団。誰よりも喜んでくれたのは、母親だった。「地元にも近い神奈川のチームだったので、“毎試合見に行けるね”って喜んでいたのはよく覚えていますね。今でも毎回見に来てくれるので、親孝行はできているのかなとは思います」と笑顔を見せる。
■家族のおかげで乗り越えた“努力をしても報われない辛さ”
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憧れのプロとしてピッチに立つことができた小林さんだが、そこからの道もまた険しいものだった。2014年4月に左足内転筋損傷、2014年11月に左膝内側側副靭帯損傷、そして、2015年3月には再び左足内転筋損傷。ワールドカップ出場へのチャンスを掴みかけたが、ケガに見舞われた。「もう自分でも何をしたらいいのかわからなくなっていましたね。いろいろなことをストイックにやっていたつもりだったけど、それでもケガをしてしまうし、治らない」。
ケガに縁がないチームメイトを羨ましく思ったこともある。「試合前にちょっと練習しただけで全くケガをしない選手もしますし、僕みたいにフィールドに1時間以上前に来て、入念にケアして補強もして、万全な状態で臨んだのにケガをしてしまう選手もいる。怒りをどこにぶつければいいのかわからなかったし、悔しかった。努力をしているのに結果に結びつかないっていうのはしんどいですね」と苦しかった胸の内を明かした。
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そんなボロボロの精神状態の小林さんを救ってくれたのは、妻と子どもたちだった。「ケガをして家に帰ったら、妻の前で涙を流してしまって。妻も僕が努力していたのを知っているし、協力してくれていたから、“また頑張ろう”って一緒に泣いてくれました。妻と子どもに支えられて、サッカーがやれているなとは、強く感じてますね」と打ち明ける。
2017年、Jリーグ通算200試合出場を果たした瞬間も傍らには家族がいた。試合の笛が鳴る前には、必ず家族の顔を思い浮かべるのだという。「それくらい僕の中では大切な存在」と小林さん。日々の感謝はできるだけ言葉にするようにしている。「思っているだけではなくて、しっかりと伝えるのは大事なことだと思います。妻の料理にもすごく支えてもらっているので“おいしいよ”って言うようにしています」。
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二児の父でもある小林さんは、近所の公園で子どもたちと遊ぶ癒やしの時間も大切にしている。この日は5歳の長男とサッカーをしたり、3歳の次男とお絵かきをしたりして過ごした。何より子どもたちの前では“カッコいいパパ”でありたいというのが、小林さんの願いだ。「現役であと何年やれるかわからないですけど、子どもたちの記憶に残るまではやりたいなと考えています。サッカー選手ってケガもあるし、ストレスやプレッシャーもありますけど、その中でも歯を食いしばって泥臭く頑張っているところを家族に見てもらえたらなと思っています」と決意をにじませる。
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今は、5歳の長男が通うサッカースクールを見に行くのが一番の楽しみだという。実は、子どもたちをサッカー選手にさせたいという思いもある。小林さんは「そんなに簡単になれるものじゃないので」と前置きをしつつ、「でも、もし子どもたちがプロになって、それを応援に行けるのなら、すごく幸せですね」と声を弾ませた。
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次回11月15日の放送は、競泳選手の大橋悠依さんが登場する。