元プロビーチバレー選手の浅尾美和さんがMCを務め、ゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある真の「美しさ」を解き明かす、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。11月23日の放送は、ショートトラックスピードスケートの元日本代表・勅使川原郁恵さんが登場。スポーツコメンテーターとして活躍するかたわら、ヘルスケアスペシャリストとして”健康”をテーマに様々な活動を続けている勅使川原さんが、現在の思いを語った。
スピードスケートの選手だった父親のコーチのもと、3歳からスケートを始めた勅使川原さんは、毎日スケート場に通うのが家族の日課だった。しかし、氷の上でトレーニングできるのは10月から3月くらいの期間になるため、幼かった勅使川原さんは「どうして1年中滑れないの?」と父親に尋ねたという。すると父親は、それ以外の期間でも滑ることができる、フィギュアスケートと同じ会場にあるショートトラックスピードスケートのリンクを探してきてくれた。「初めて見たとき、ショートトラックの選手がすごく体を傾けて、手を氷に付けて滑っているのを見て、”何てカッコいいんだ!”と思った。体が小さかったので、もしかしてスピードスケートよりこの体型には合うんじゃないかと感じた」という。これがきっかけで、勅使川原さんは、小学校4年生からショートトラックを始めることになった。
「お父さんの言葉は、いつも人生観を変えてくれる」と話す勅使川原さんが、特に印象的だった言葉は、「郁恵は雑草だ。雑草は踏まれても強く生き返る。郁恵も雑草のように、強い心で生きていきなさい」。勅使川原さんはこの言葉が、人生の糧になっているという。
■資格は20以上 豊富な経験と知識を活かしてヘルスケアスペシャリストに
中学2年生で全日本選手権の総合優勝を果たし頭角を現した勅使川原さんは、日本ショートトラックスピードスケート界の草分けのひとりとして、その後もさまざまな記録を打ち立てていった。初めて出場した長野五輪では、3000mリレー4位、1000mで5位、500mで6位と入賞し、続くソルトレイク五輪、トリノ五輪にも出場し、3大会連続出場の偉業を成し遂げた。メダル獲得こそならなかったものの、長く日本の中心選手として活躍した勅使川原さん。「現役中にどれだけトップとして続けられるかを考えたときに、一番大事にしていたことは、自分の体を知ることでした」。自分の体のどこが弱くて、どこを改善しなければいけないのか、自分自身でわからないと、長く現役は続けられない。食事一つでパフォーマンスが変わったこともあるため、自身の経験から必要だと感じたことは、片っ端から勉強を重ねてきた勅使川原さん。そして現役引退後の現在は、その豊富な知識とアスリートとしての経験を活かし、ウォーキングの推奨を中心として、”健康”をテーマに、ヘルスケアスペシャリストとしてさまざまな活動を行っている。「ヘルスケアスペシャリストになり、みなさんから健康に関しての質問をたくさん受けるので、正確な情報をお伝えしたいと思い、健康に関する資格を20以上取得しました」。勉強熱心な勅使河原さんは、まだまだ取りたい資格がたくさんあると話した。
番組では、勅使川原さんが講師をするウォーキング教室に密着。参加していた女性のひとりは、勅使川原さんの幼なじみ。学生時代の勅使川原さんの様子について、「学校行って、スケート行って、遠征に行って、また学校に来て。本当に真面目。それに、ずっとこのまんま。誰に対しても変わらない、表裏のない人」と、その人柄を評した。勅使川原さん自身、ストレスを感じることがないそうで、「“病は気から”と同じで、ストレスは自分の気持ち次第。気持ちを変えればストレスじゃなくなる。私は元気が取り柄なので、常にプラス思考で考えていく。失敗したとしても、“この失敗が勉強になってもっと成長できる!”という前向きな気持ちに変えることによって、表情も明るくなったりする」と、常にポジティブな発想を心がけている。
それは現役時代も同じで、「調子が悪くても、決して調子の悪そうな表情はしなかった」と明かす通り、レース中の写真を見ても、いつも颯爽とした表情で滑る勅使川原さんがそこにいる。「人間はぐっと力を込めると硬くなり、体も動かなくなってしまう。レースでは、どれだけリラックスして平常心で臨むかということを現役中からやっていたので、それが平然とした表情にも表れていたのだと思います」。
また、勅使川原さんは「赤いものを身に付けると力がみなぎってくる」とのこと。試合では「いつも赤い下着を身に付けていた」と笑顔で語った。
美しさは内面から現れると考えている勅使川原さんにとって、理想の女性像は「内面の綺麗な人」だ。「外見って作ろうと思えば簡単に作れると思うが、内面はすぐには変えられない。そこまで毒は出していないので、少しずつ理想の女性に近づいているとは思います」と話す。
そんな勅使河原さんは現在、未来を担う子どもたちに対する思いが強い。夢を持つことの素晴らしさを伝えるために、2020年の東京五輪を、子どもたちに生で観戦してほしいと願っている。「本物の選手が頑張っている姿を見ることによって、夢がどんどん広がっていくと思うし、自分も頑張ろうという気持ちになれると思う。そうやって、どんどん前向きな子どもたちが増えていったらなと願っています」。そして、勅使川原さん自身ができることを見極めるために、子どもたちにとって何が一番大切なことかを学び、夢中で勉強している最中だと語る。
「もういいや!」と思うのがすごく嫌だと話す勅使川原さんの好きな言葉は、“挑戦”。「常に挑戦者として、何事にも、難しいことにも挑戦してみようという気持ちでいると、自分自身も強くなれる」と力を込めた。番組中も終始笑顔で、明るくポジティブな勅使川原さんの、これからのチャレンジに注目したい。
番組の途中では、スポーツオケージョンにおける“美”をサポートする、プロならではのテクニックとノウハウを紹介。今回はスポーツ後のお出かけにオススメなトレンドを取り入れた口元メイクの方法を解説した。
■口元メイク法
スポーツ後のお出かけに適した口元メイク法を教えてくれたのは、資生堂HAIR&MAKE UP ARTIST西森由貴さん。
今年はベリーリップがトレンド。
おすすめの口元メイクは“とろり塗り”。
まずはくちびる全体にルージュを塗り広げる。
重ねて塗ることで、しっかりと色を出すことができる。
ポイントとして、中央部分に塗り重ねると、立体感とツヤが増す。
今回使用した商品の詳細は以下のサイトで。
次回、11月30日の放送は、11月のマンスリースペシャルと題し、フェンシング女子フルーレ日本代表の宮脇花綸さん、サッカー女子日本代表の鮫島彩さん、横浜F・マリノスに所属する、元日本代表のサッカー選手の中澤佑二さん、元ショートトラックスピードスケート日本代表の勅使川原郁恵さんのエピソードをプレーバック。未公開映像も放送される。