199試合連続出場の鉄人、サッカー元日本代表・中澤佑二「炭水化物は抜かない」

2018.11.16 22:30
元プロビーチバレー選手の浅尾美和さんがMCを務め、ゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある真の「美しさ」を解き明かす、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。11月16日の放送は、横浜F・マリノスに所属する、元日本代表のサッカー選手の中澤佑二さんが登場。今年でプロ20年目、フィールドプレーヤーとして歴代最多のリーグ戦199試合連続出場記録を持つ鉄人の信念とルーツ、知られざる素顔に迫った。
■プロ生活を支えてきた信念
プロ生活20年目。40歳になった中澤さんの強みは、「誰よりも明るく、楽しく元気に練習すること」だ。どんなにきつい練習でも、やらされているのではなく、自分から率先して行う、いつもそう心掛けて取り組んできた。「僕はサッカー選手になると決めてから、やらされて練習したことはありません。だからサッカーも上達したし、嫌いになりませんでした。気持ちでは負けたくないし、負けたら終わりだと思う」。そして、「若手に自分から譲るつもりはないです」と言い切った。
そうした中澤さんのモチベーションの高さは、高校卒業後に単身ブラジルに渡った1年間のサッカー留学で培ったもの。「毎日ただサッカーをやるのではなく、目標や志を持って、たとえ友達やチームメートであろうと、自分が前に出て活躍するという強い思いがないとプロにはなれないし、プロになるヤツにはそういうモチベーションがあると実感した」と、当時を振り返る。
■鉄人を作る食生活と後輩選手との付き合い方
20年間トップ選手として活躍し、199試合連続出場という大記録を打ち立てた中澤さんは、その秘訣について“怪我をしない体作り”だと話す。「朝昼晩しっかりと食事を取る。最低限、アスリートとして守らなければいけないラインは絶対に破らないことを大事にしています」。練習後のランチシーンでは、食物繊維の多い大盛サラダと、オムライス、パスタを食べていた中澤さん。40歳になっても食欲は衰えないそうで、「アスリートによっては炭水化物を抜きがちですが、体を動かすエネルギーになるので僕はしっかり食べます。あまりこだわり過ぎると油っ気のない食事になってしまうので、カロリーや脂質を落としながらも美味しいものを作ってもらっています」と、他の人と比べて「ちょっとだけ食事には口うるさい方かもしれない」と笑った。
この時、たまたま同じテーブルで食事を共にした、チームメートの西山大雅さん、北束正竹さんとは20歳近く年が離れている。「30歳を過ぎたばかりの頃は、後輩選手との付き合い方にすごく困りました。でも、こっちの土俵に後輩を上げるのではなく、僕が若手の土俵までいくことで、若手選手もノンストレスで話してくれるようになりました。もちろんグランドに入ったら別ですが」と、年の離れた後輩選手との付き合い方のコツも明かした。
■趣味の散歩と憧れの男性
オフの日は、サッカーのことを考えないで、次の日の練習のためにも、頭と体と心を休めたり、リフレッシュしたりすることを大事にしていると話す中澤さん。趣味は散歩で、路地裏など、どこに続くかわからない道を歩くのが好きだという。長年、中心選手として活躍した日本代表時代も、遠征先では散歩が日課となっていた。「外を歩くと空気が気持ちいいんですよ。お昼を食べてからでも映画を観たり、ゲームや読書をしたりすることはできるので、午前中は散歩をして、陽の光を浴びて体の調子を整えていました。時には元日本代表の楢崎正剛さんや川口能活さんを無理矢理誘って、チーム状況を話して散歩する時間が、僕はすごく楽しかったですね」と、懐かしそうに話した。
サッカー選手以外にも交流が広い中澤さんがカッコイイと憧れる男性は、とんねるずの木梨憲武さんだ。「ノリ(木梨憲武)さんみたいに家族を大事にしつつ、仕事もプライベートも全力で取り組む、とにかく24時間全力で遊んでいるみたいなスタイルが、すごくかっこいい。僕は24時間のうち、オンとオフの時間を分けて過ごしちゃうので、のりさんみたいな大人になりたいです」と憧れの思いを口にした。
■できるかできないかじゃなく、やるかやらないか
「今は目の前の日々やらなければならないことを、しっかりやるだけ」と語る中澤さんの現在の目標は、「元気な体でサッカーを頑張ること」だ。引退することも全く考えていないため、サッカー後の人生がどうなるかというイメージも湧かない。強いて言えば、バイクやスノーボード、サーフィンなど「今までやりたいと思っていたけれど我慢していたことをやってみたい」とのこと。
中澤さんの座右の銘は、「できるかできないかじゃなく、やるかやらないか」。昔から好きな言葉で、譲れない信念でもある。「結果だけを求めるのではなく、やることに意味がある。結果は出なくても、続けることで成長はあるし、何かつかむものがあるんじゃないかと思う。僕がもし、今から指導者になると言ったら、“絶対に無理だ”と言う人もたくさんいるだろうけれど、自分で無理だと決めたらその時点でなれないと思う。なので、とりあえずやる。それには、1年、2年、あるいは10年かかるかもしれない。けれど、続けていくことでいつか成功が手に入るかもしれないし、手に入らなくても10年間続けてきたことが、どこかで活きるんじゃないかと僕は思っています」。鉄人と呼ばれる偉大な記録は、徹底した自己管理と、サッカーに対する高いモチベーションに支えられていた。残念ながら2018年8月19日に199試合で連続出場記録はストップしたが、中澤さんの目は、すでにずっと先を見据えている。
番組の途中では、スポーツオケージョンにおける“美”をサポートする、プロならではのテクニックとノウハウを紹介。今回は「ライトメイク法」と題し、スポーツシーンに似合う自然なメイクの方法を解説した。
■「ライトメイク法」
スポーツシーンに適した「ライトメイク法」を教えてくれたのは、資生堂HAIR&MAKE UP ARTIST西森由貴さん。

今回使用するのは、BBクリーム、アイブロウ、ルージュの3つだ。

1.BBクリームを顔全体になじませる
2.アイブロウで眉を描く
ライトメイクで一番のポイントとなる眉は、汗やこすれに強いウォータープルーフタイプがオススメ。
3.ルージュで仕上げる
ティントタイプのリップを下唇に3点置き、唇を軽くこすりあわせてなじませる。

今回使用した商品の詳細は以下のサイトで。
次回、11月23日の放送では、元ショートトラック・スピードスケート日本代表 勅使川原郁恵さんが登場する。