バレーボール元日本代表・狩野舞子「ビーチバレー転向は無理」引退後の新たなスタート

2018.09.28 22:24
元プロビーチバレー選手の浅尾美和さんがMCを務め、ゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある真の「美しさ」を解き明かす、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents 才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。9月28日は、9月のマンスリースペシャルと題し、ロンドン五輪の女子200m平泳ぎで銀メダルを獲得した鈴木聡美さん、バレーボールの元日本代表で、ロンドン五輪銅メダリストの狩野舞子さん、2017年世界選手権の100mハードルで、日本女子初の準決勝進出を果たした木村文子さんが登場。各回の名場面をプレーバックするとともに、未公開映像を交えて、3人の輝きのさらなる秘密に迫った。
■悔しさをバネに東京五輪で金メダル獲得を目指す
鈴木さんが大切にしている言葉は、「トレーニングでは男らしく、それ以外では女らしく」。厳しいトレーニングについていくためにも、ある意味での“男気”が必要だが、私生活において女性らしさを忘れてしまったら、競技にも良くない影響が出てしまうと考えている。競技生活を終えた後の「将来」も強く美しくあり続けるために、男らしさと女らしさの両立を意識している、と語っていた。
2015年の世界選手権では代表から外れ、大きな挫折を経験。2016年リオデジャネイロ五輪の出場は叶ったものの、準決勝敗退(100m平泳ぎ)という結果に。それでも、鈴木さんが現在まで競泳を続けてきたのは、同じくリオ五輪に出場し、200m平泳ぎで金メダルを獲得した金藤理絵さんの泳ぎに感化されたから。「金藤選手は2008年の北京五輪に出場されて、それから8年越しの五輪出場だったので、きっとその間は悔しい思いをしたと思う。私もその気持ちがよくわかるので、これまでの悔しさをバネに東京まで続けて、今度は金メダルを獲りたい」と、決意を新たにしていた。
■プラス思考に変えたら、前向きに生きられるようになった
わずか15歳でバレーボールの日本代表候補に入った狩野さんは、天才中学生として世間から多くの注目を浴びた。「名前が先に有名になってしまった部分があるので、自分ではまだそこまでだと思いながらプレーしているのに、自分が思っている以上に周囲が注目し、期待されている状況が辛かった」と当時を思い出し、涙ぐむ一幕も。「代表に選ばれるために試合や練習で結果を残さなければと思うほど、失敗を恐れて思い切ったプレーができなかった。あの頃は、勝手に色々と考え過ぎていた」と現役時代を振り返る。また、2008年に右アキレス腱断裂、2010年には左アキレス腱断裂と、二度にわたり大怪我を負ってしまう。当時は「何で私が。どうしてこのタイミングで……」と落胆したが、起きてしまったことは仕方がないと思い直し、「目標ができたらそこに向かうだけ」と、復帰に向けてリハビリに励んだ。「ケガを理由に五輪出場を諦めたくなかった」という強い思いでピンチを乗り越えた狩野さんは、やがて見事復活。2012年ロンドン五輪では、バレーボール女子日本代表にとって38年ぶりのメダル獲得に貢献した。
狩野さんは「何でもいいからポジティブに考える」という言葉を大切にしている。ネガティブな性格を変えようと、一度全部をプラスの方向に考えてみたところ、それまで悪い方向に物事を考えていた自分がバカらしく思えて、前向きに生きられるようになった。今の自分がいるのも、ポジティブシンキングを徹底してきたからだ、と分析している。
今年5月に引退し、新たなスタートラインに立った狩野さんだが、まだ明確な目標が見つかっていないという。ビーチバレーにも挑戦してみたが、「難しくて。足腰が弱すぎて私には無理です」ときっぱり。ビーチバレー転向の可能性はなくなったが、「自分に向いているものを探しながら、今はいろいろなことにチャレンジしたい」と前を向いた。
■自分らしく戦えば、記録や結果につながる
ハードル選手として、日本人にとって世界レベルの結果を出すことが難しいと言われる短距離種目というフィールドで戦い続けている木村さん。「惑わされることは、アスリートをやっている以上は何度もある。このやり方が自分の能力に合っているのかと迷う中でも、自分を信じることができたからこそ、今に至っていると思う。”自分らしく”という言葉を掲げてこれからも進んでいきたい」と、直近の目標である2019年の世界選手権、2020年の東京五輪に向けて意気込みを語った。
ハードル競技は、スピードが上がれば上がるほど高度な技術が必要で、スピードとパワーの相関も単純ではない。木村さんは、タイムを上げるためには「自分の持っている能力をうまくコンビネーションさせて再現性を高めていくこと」が重要だと語る。踏切位置と着地位置を固定するために、練習では、ハードルの手前に円形のマークを踏切の目印として置き、再現性を高めるための反復練習を重ねてきた。努力の甲斐あり、今ではほとんどミスすることなく理想の位置で踏切と着地ができるように。結果、美しいハードリングに見えている時は、再現性も高く、良いタイムが出ることが多いのだという。
「どれだけ大きな大会でも、小さな大会でも、自分らしく走ることができれば、記録や結果につながることを、2017年ロンドン世界選手権で実感した。だから、来年の世界選手権も、その後の東京五輪も、特別なものということを意識しすぎることなく、自分らしくどう戦っていくかということを1つのテーマに掲げて臨んでいきたい。その結果、決勝に行きたい」と力を込めた。
番組の途中では、スポーツオケージョンにおける“美”をサポートする、プロならではのテクニックとノウハウを紹介。今回は「紫外線対策」基礎編と題し、日焼け止めの塗り直しのタイミングを解説した。
■「紫外線対策」基礎編
日焼け止めの塗り直しのタイミングについて教えてくれたのは、資生堂HAIR&MAKE UP ARTIST 石田美紀さん。

1.塗り直しは、2~3時間を目安に。
2.腕や足は汗や砂を払ってから塗りなおす。
3.長時間屋外で活動する際は、2~3時間より短い間隔で塗りなおす。
4.塗り残しがちな耳、耳の後ろなどは、指先に適量を取って塗りなおす。

今回使用した商品の詳細は以下のサイトで。
次回10月5日の放送では、長野五輪のスピードスケート500mで銅メダルを獲得した、岡崎朋美さんが登場する。