【アジア大会】男子マラソン・公務員ランナーの川内優輝「金を獲れなければ今後の代表選考に出場しない」

2014.10.10 11:14
アジア大会15日目。熱戦が続いたアジア大会もいよいよフィナーレを迎える。

競技会の最後を飾る種目といえばやはり男子マラソンだ。3日午前9時スタートのレースには、「公務員ランナー」こと川内優輝(埼玉県庁)と、初の日本代表となる松村康平(三菱重工長崎)の二人の日本人選手が出場する。

このレースで金メダルを獲得すると来年の世界陸上北京大会の日本代表に内定することになっている。さらに、その世界陸上北京大会で8位以内に入った日本人トップ選手は自動的に2016年のリオデジャネイロ五輪の代表に選出される予定だ。いわば、五輪に直結する大事なレースともいえるが、9月30日に行われた事前記者会見で川内は「ここで金メダルを獲れなければ、このあとの世界選手権の代表選考レースには出場しない」と宣言。並々ならぬ決意で今大会に臨む姿勢を見せている。

一方の松村は今年の東京マラソンで日本人1位となりアジア大会代表の切符をつかみ取った選手。自己ベストは川内を超える2時間8分9秒を持っているが、まだフルマラソンでの優勝経験はない。川内とは同学年だけに、直接対決で制して存在感を示したい。

日本勢金メダル獲得のための最大のライバルになりそうなのがモンゴルのセルオド・バトオチルと、エチオピアからバーレーンへ帰化したシュミ・デチャサだ。バトオチルと川内は昨年12月の別府マラソンでは直接対決し、このときはバトオチルが自己新の2時間09分00秒をマークして優勝している。ただ、このときの川内との差はわずか15秒。2011年の別府マラソンでも川内は破れているが、このときは37秒差。ただ、川内がベストのタイムに近い2時間8分台を出せれば決して勝てない相手ではない。

問題はデチャサだ。2時間6分台の自己ベストを持つデチャサとは、過去に2度同じレースで走り…