地域密着型の子育てサポートと働き方とは?!

2018.03.28 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で仕事との向き合い方、家族との関係など、働き方が問われる現代において、新しい働き方を実践する方々のリアルな声を紹介している「iction! QUOTE OF THE DAY」。
毎回、その実体験から<働き方>のヒントとなる‘QUOTE OF THE DAY’を導き出す5分プログラムです。

3月5日から3月8日の放送では、地域に密着した子育て環境の改善に取り組むNPO法人「マザーズライフサポーター」の取り組みを紹介しました。三重県鈴鹿市を中心に立ち上がったNPO法人マザーズライフサポーターは「子育て情報誌の発行」や子育て中のお母さんたちに向けた「つどいの広場」の提供、子育て中の女性同士が協力し、シフト調整をしながら働くワークシェアリング「コラボワーク」の運営、など、さまざまなプロジェクトを行っています。こうしたマザーズライフサポーターが創り上げた仕組みは、現在、支部という形で熊本や静岡、名古屋にも広がっているそうです。

初日の放送では、その「仕組み」の1つ、コラボワーク「nico*lab work」についてご紹介しました。お話を伺ったのは、マザーズライフサポーターの代表:伊藤理恵さんです。
nico*lab workは、外で働くお母さん、そのお母さんの代わりに子どもたちを預かるお母さんたち、といったように、グループで役割を決め、シフトを調整しながら「子育て」と「仕事」をワーキングシェアする仕組み。産休・育休を経て仕事に復帰する前の“ならし”として、また、家庭の事情で働かなければならない方が働きやすいように配慮されているそうです。就業先は地域の農家であったり、地元の企業であったり、と、さまざま。中には、その就業先で、そのまま仕事を続ける方もいるそうで、働きたいお母さんと地域の仕事のマッチングにもつながっているそうです。そんな初日のお話の中から導き出したQUOTE OF THE DAYは『現代のパラダイムシフトを自分で創ろう!』でした。
nico*lab workに参加する女性の中には、仕事と子育てをシェアしてみたことで、仕事よりも「子育てに向いている」と改めて「自分を知る方」もいるそうです。
多様性、働き方改革、女性の社会進出、と、今の世の中で際立つキーワードの中で、自分にとっての「仕事」と「家庭」の価値観、改めて見直してみることも大切なのかもしれません。
2日目は、三重県鈴鹿市という「地域」と「子育ての環境」についてご紹介しました。
鈴鹿市は転入世帯が多いという特色があるそうで、親戚やご家族が近くにいない世帯も多く、こうした環境の中で「働く」を考えた時に「ワーキングシェア」が必然だったようです。一方で「子育てを大切にしながら働きたい」という方がいるのも事実で、そうした方が「働くことができないか?」ということを考えて生まれたのが「一時預かりスマイル」なんだそう。この「一時預かり」は有償のボランティアで、お子さんを預かる「お母さん」にも賃金を支払う事で、専業主婦の方でも収入を上げられる仕組みをなんだそうです。こうしたお話からご紹介した2日目のQUOTE OF THE DAYは『 現代版“向こう三軒両隣”の関係を築こう! 』でした。核家族化が進む現代、地域のコミュニティとの関係性・・改めて見直したいですよね。
3日目は、マザーズライフサポーターで働くスタッフの方と利用者の方の声をご紹介しました。働いて5年目のスタッフ:村口さんは、4人のお子さんのお母さん。自宅で地域のお子さんを預かる託児の他、さまざまなプロジェクトを担当されているそうです。「子どもがいながら、収入が得られ、学びもあります」とお話してくださいました。
また、お母さんたちの集いの広場「nico*mama café」を利用しているというお母さんからは、自治体などが運営する支援センターでは話せないことなどが話しやすい環境にあり、利用する前と比べて「気持ちが楽になった」、そんな体験談をお話してくださいました。地域のお母さん同士が「仕事」と「子育て」をシェアする仕組みを支えるのは「多様性」が重要で、お互いの得手不得手を理解し、支え合うことが「成功の秘訣」でもあるようです。そんな3日目のQUOTE OF THE DAYは「寄せ鍋型の グループを 目指そう!」でした。
最終日は、マザーズライフサポーターの「可能性」にフォーカスしました。
マザーズライフサポーターとしての取り組みから、例えば、絵本しか置いていなかった飲食店との交流から、新たに「キッズスペース」を設置してもらったり、離乳食がメニューとして提供されるようになるなど、地域密着型の取り組みの成果は街づくりにも変化を起こしています。また、お母さんたちの視点でみた「商品開発」にも積極的で、子どもが食べてもベタつかない納豆の開発など、ママたちそれぞれが暮らしの中で感じる「不便」を、
それぞれがプロジェクトとして取り組み、解決するための活動も行っているそうです。
こうした最終日のお話から導き出したQUOTE OF THE DAYは『社会は“前途多望”だ! 』 でした。困難なことだけがフォーカスされがちな世の中ですが、「課題」を解決することで広がる可能性を楽しむことも大切なのかもしれません。