「あったらいいな…」そんな願望を抱いても、忙しさや体力を言い訳に行動にうつさない人がほとんどではないだろうか。これからする話は、ある日の突拍子もないおもいつきを、自らの熱い想いだけで現実にした男の話だ。
彼の名はジョン・アイバース。彼のおもいつきとは、自分の家の裏庭にジェットコースターがあったらいいなというものだった。だからといって、彼にもともと機械工学の専門知識があったわけではない。完成に向け、幾度となく設計と思考錯誤を繰り返した。
そんな彼が、夢と情熱を持ち制作に取りかかってから2年が経った頃、彼の家の裏庭には「ブルーフラッシュ」と名付けられたジェットコースターに乗り、はしゃぐアイバース本人の姿があった。
彼の造ったジェットコースターにはきちんとした発着所はなく、コースの最上点まではコースターを手動でおさなければいけない。そのうえ、コースターの座席はオフィスチェアにシートベルトをつけただけ。それは、スマートとは言い難いものだ。
それでも世界中のジェットコースターファンは、この珍しい“手作り”ジェットコースターを一目見るためこの場所に訪れるというのである。
この彼の行動に共鳴するバカルディは「UNTAMEABLEー飼いならされない」をテーマに掲げている。1杯のうまいラム酒が飲みたい。それならば自分で作ればいいじゃないか。誰もが無謀と思う“挑戦”も、本人の屈しない意志と情熱があれば道は拓けるものなのだ。