霞ヶ関の働き方を変える「内閣人事局」の取り組み

2017.08.16 00:00
J-WAVE(81.3FM)のモーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で、
放送している「iction! QUOTE OF THE DAY」。
仕事との向き合い方、家族との関係など、働き方が問われる現代において、新しい働き方を実践する方々のリアルな声をご紹介。
毎回、その実体験から<働き方>のヒントとなる
‘QUOTE OF THE DAY’を導き出す5分プログラムです。

7月24日から27日は、国家公務員に関する様々な制度を担っている
内閣官房内閣人事局の取材を行い、国家公務員の”働き方改革”について
ご紹介しました。

初日は、内閣人事局という組織について、参事官補佐の山村満理子さんに
お話を伺いました。
政府が進めている「働き方改革」。
民間の企業や団体だけでなく、国の行政機関で働く国家公務員の
ワークライフバランスについても、もちろん健全化していく必要があります。
そのための方法や制度を、民間企業や有識者とも積極的に懇談会などを行い
具体化して実行していくのが内閣人事局の役目です。
さらに内閣人事局は、SNS等も活用し、働き方についての研修会や
ワークショップの様子を積極的に発信しています。

初日の放送から番組が導き出した「QUOTE OF THE DAY」は・・・
『アイデアの具体化が働き方を変える!』
今までは「残業を減らせないか」「もっと休暇を取りやすくならないか」という
それぞれの願いはあったものの、それを集約するのが難しく、国家公務員の働き方に
ついて、なかなか改革が進みませんでした。しかし、3年前に内閣人事局ができ、
働き方についてのアイデアや希望が具体化されるようになってきたことで、
働き方改革に向けての確かな一歩を踏み出しているということです。
2日目は、国家公務員が利用できる制度について。
国家公務員のワークライフバランスを健全化するために、霞ヶ関の働き方改革を
進めている内閣人事局。内閣人事局が3年前に出来て以来、よりよい職場環境を
実現するための様々な取組や制度の利用ができる環境になってきたそうです

参事官補佐の山村さんは、ご自身も3人のお子さんを持つお母さんということで、
テレワークやフレックスタイムを積極的に利用できるようなり、子育ての大きな助けになったそうです。
さらに、内閣人事局では「宣言カード」というユニークなシステムも導入。
自分が今どういう状況にあるか、いつ退勤するかなどを周囲に示すカードで、
これを使うことによって、本人はもちろん、周囲の同僚もその人の仕事の状況を
把握でき、業務がよりスムーズに進むようになったそうです。

そんな2日目のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は・・・
『周囲への意思表示で、理想のワークライフバランス!』
自分の予定や状況を周囲に知らせることで、スケジュールの管理がとてもラクに。
さらに、「今は手が離せない」など上司に直接言いづらいことも、それを伝える
ツールがシステム化されていれば、精神的なストレスも大幅に軽減できますね。
3日目は、女性のための”働き方改革”について。
政府は今、「女性が輝く日本へ」というスローガンのもと、
女性のための”働き方改革”を推進しています。
3人のお子さんを育てながら内閣人事局に勤務する山村さんは、
まさにその効果をご自身が実感したそうです。

内閣人事局では、様々な仕事と生活の両立支援制度の利用を推進してきているそうです。産前・産後休暇や育児休業などはもちろん、
妊娠時に混雑した通勤時間を避けられたり、妻の出産に伴う入院・退院時に夫が
取得できる休暇など、妊娠・出産・育児についても多数の制度があります。
これらを活用し、さらに周囲の温かい理解もあり、産前・産後休暇を過ごしたのち、
山村さんは不安なく職場に復帰できたそうです。
3人目のお子さんを産んだばかりの現在は、育児休業制度を利用した旦那さんが
”主夫”として、家事に専念しています。文部科学省の職員としてのキャリアからいったん離れてでも”主夫”をしてくれている旦那さんに山村さんはとても感謝しているそうです。
そんな3日目のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は・・・
『支援は 制度の前に 心から。』
母親として、子ども達とかけがえのない時間を過ごせた一方で、国家公務員としては
日常生活の中で人々がどのような悩みや苦労を抱えているか肌で感じることが出来たと語って下さった山村さん。
そんな時間を得られたのも、様々な支援制度はもちろん、職場の皆さんの
温かい心があったからですよね。
最終日の4日目は、国家公務員という職業の魅力について。
山村さんによると「国家公務員の仕事は、人々の日常の不安を取り除くこと」。
「人々の生活を守り、より良い生活を送れるようにする責任を担っていることも
この仕事の魅力です」と山村さんは語って下さいました。
今後は、内閣人事局としてもワークライフバランスをより一層推進したり、”男の産休”と呼ばれる妻の出産後に夫が取得できる休暇の 取得率を上げるなど、国家公務員の労働環境のさらなる健全化を目指していきたいということでした。

そんな最終日のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は・・・
『半径5メートルの思いやりが、より良い国をつくっていく。』
国家的プロジェクトなどの”大義”の前に、まずは、身の回りの困っている人や
助けが必要なことに対して、思いやりを持って行動できるのが
国家公務員のあるべき姿。そんな国家公務員が、よりよい環境で仕事が
できるようにと日々努力している内閣人事局の取り組みに
これからも注目していきたいですね。