一般社団法人越前市観光協会
2026年11月9日(月)・10日(火)、700年の歴史を持つ越前打刃物産地で実地研修を開催。企業は経営の知恵を持ち帰り、産地は自らの価値を再発見する。双方の学びを地域ブランディングへとつなげます。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子
一般社団法人越前市観光協会(福井県越前市)は、観光を通じて越前の新たな価値や可能性を引き出し、多様な学びが生まれるまちを目指して、伝統工芸産地を舞台とした企業研修プログラムの提供を開始しました。
その第一弾として、味の素AGF株式会社(本社:東京都渋谷区)の2026年度執行役員研修を越前市で実施。2026年11月9日(月)・10日(火)の2日間、越前打刃物産地で実地研修が行われます。
農具の需要減少や安価な輸入品との競争という逆境に立ち向かい、かつてのライバル同士が手を組むことで産地の未来を切り開いてきた「タケフナイフビレッジ」と、独自のブランド戦略で世界市場に挑んできた「龍泉刃物」を訪問し、それぞれの変革の歩みから経営判断や挑戦の本質を考えます。
本プログラムの特徴は、越前市観光協会が地域で培ってきた信頼関係やネットワークと、組織開発・知識創造を専門とする合同会社SECIラボ(本社:岡山県岡山市)の研修設計力を掛け合わせていることです。2025年度から新たな誘客分野として企業研修の開拓に取り組み、同年9月に実施した企業向けモニター研修をきっかけに、今回の味の素AGFの執行役員研修の実施につながりました。
1.変える勇気と、変えない覚悟。伝統産業に学ぶ変革の本質
伝統産業で受け継がれてきたのは、技術だけではありません。市場の変化や後継者不足と向き合い、ときには従来の常識を覆しながら、ものづくりの未来を切り開いてきた職人や経営者たちの挑戦です。守るべきものは何か、変えるべきものは何か。その問いと向き合い、時代に応じて変革を重ねることで、産地は進化を続けてきました。
変わらない価値を守るために、変わり続ける。
そんな産地の歩みには、自らのアイデンティティを守りながら、時代の転換点をどう乗り越えていくのか、企業経営にも通じる学びがあります。
2. 同じ産地、異なる決断。越前打刃物に学ぶ二つの変革
約700年の歴史を持つ越前打刃物。かつて農具の一大産地として栄えましたが、農業機械の普及や大量生産品との競争によって需要が減少し、産地は大きな転換を迫られました。しかし、職人や経営者たちは、事業者同士の協業や独自ブランドの確立、海外市場への展開など、従来の常識にとらわれない挑戦を重ねてきました。その結果、越前打刃物は国内外から高く評価され、品質と独自性で選ばれる産地へと進化を遂げています。
地球環境の変化や国際情勢の揺らぎなど、先行きの見通せない時代。私たちはいかに変化と向き合い、未来を切り拓いていくのか。そのヒントが、越前打刃物の産地にありました。
今回の研修では、異なる道を選んだ二つの現場を訪問。変革を担ってきた当事者からその歩みや決断の背景を直接聞き、対話を通じて学びを深めます。
【タケフナイフビレッジ】競争から協業へ。職人たちが切り開いた新たな道
タケフナイフビレッジ
かつて競い合っていた刃物事業者が、産地の未来を見据えて手を組み、共同工房を設立。
本来、職人にとって技は同業者に明かしたくないもの。その垣根を越え、互いの技術や知恵を共有しながら、外部デザイナーとの協業、新たな製品開発、人材育成に挑んできました。競争相手と手を組む。その決断の先に、どんな可能性が生まれたのか。職人たちの実践を通じて、組織の枠を超えた協業や、未来に向けた新たな価値の生み出し方を探ります。
▶▶公式サイト▶▶ :
【龍泉刃物】従来の商流を変える。世界へ挑んだブランド戦略
龍泉刃物
長年培ってきた伝統技術を武器に、従来の問屋依存型の流通構造からの転換を決断。
独自の高付加価値製品を開発し、自社ブランドを確立。海外市場へと挑戦の舞台を広げてきました。慣れ親しんだ取引の仕組みを変えることには、リスクが伴います。それでも、なぜ変革を選んだのか。経営者の決断と挑戦の歩みから、未来を見据えた経営判断やリーダーシップのあり方に迫ります。
▶▶公式サイト▶▶ :
3.地域を知る力と、学びをデザインする力。越前ならではの企業研修
本プログラムの強みは、越前市観光協会が地域で培ってきた信頼関係やネットワークと、組織開発・知識創造を専門とする合同会社SECIラボの研修設計力を掛け合わせていることです。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子(タケフナイフビレッジにて)
越前市観光協会は、日頃から地域の職人や事業者と向き合い、それぞれの歴史や技術だけでなく、ものづくりに対する思いや、これまでの歩みにも触れてきました。こうした地域への深い理解と信頼関係を生かし、企業の研修目的に応じた訪問先や対話の機会をコーディネートします。
一方、SECIラボは、組織開発・知識創造の専門家として、企業の課題や研修目的を踏まえ、現場での体験を深い学びへとつなげるプログラムを設計。職人や経営者との対話、参加者同士の振り返りを通じて、地域で得た気づきを自社の経営課題や未来の意思決定へと結びつけます。
今回の味の素AGFの研修でも、2025年度に開発したプログラムを土台に、事前の丁寧なヒアリングを通じて研修目的や課題を把握。両者が連携し、訪問先での対話や体験、振り返りの内容を調整することで、同社が求める学びに沿った研修へと発展させています。
地域を深く知る力と、学びをデザインする力。
この二つが重なることで、一般的な工房見学や成功事例の視察とは異なる、企業ごとの目的に寄り添った研修が実現します。AIによって知識や情報を容易に得られる時代。だからこそ、現地に足を運び、職人の言葉を聞き、ものづくりの現場を体感することに意味があります。地域で積み重ねられてきた経験や知恵と、企業経営者の問題意識が出会う。単なる工房見学では得られない、新たな気づきと学びを生み出す。それが、越前市観光協会とSECIラボが目指す企業研修です。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子(龍泉刃物にて)
4. モニターツアーから実際の企業研修へ。味の素AGFの執行役員研修を実施
越前市観光協会は、2025年度から「学びの観光」という新たな可能性を探り、合同会社SECIラボとともに企業研修プログラムの開発を進めてきました。その第一歩として、同年10月には越前打刃物産地を舞台に、複数企業の経営層などを対象とした企業向けモニター研修を開催。職人や事業者との対話を通じて、経営判断や組織づくりについて考える機会を提供しました。
この企業向けモニター研修に参加したのが、味の素AGF株式会社の人事部門の責任者(参加当時はファンマーケティング推進部の責任者)でした。越前での体験を高く評価いただき、自社の執行役員研修にも取り入れたいとの意向が寄せられたことから、今回の研修の実施につながりました。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子(タケフナイフビレッジにて)
モニターツアーでの手応えが、企業研修という新たな誘客の成果へ。
今回の研修では、昨年度の経験を生かし、味の素AGFの研修目的に合わせたオーダーメイドのプログラムへと発展させています。
2025年度に実施した企業向けモニター研修について:
5. 成功の答えではなく、未来を切り開く「問い」を持ち帰る
今回の越前実地研修は、味の素AGFが約半年間にわたって実施する2026年度執行役員研修の前半に位置づけられています。研修全体の目的は、「AGFの未来を考える視野を広げ、その実現に向けた一歩を踏み出すこと」。
11月9日(月)は、職人や経営者との対話、工房での体験を通じて、変革の背景にある決断や葛藤に触れます。翌10日(火)は、参加者同士の対話やワークショップを重ね、現地で得た気づきを自社の経営課題へと引き寄せます。
「自分が同じ立場だったら、その決断ができただろうか」
「自社にとって、本当に守るべきものは何か」
「会社全体の未来のために、今、何を変えるべきなのか」
答えを教わる研修から、自ら問いを立てる研修へ。
越前で見つけた問いは、その後の継続的なセッションを通じて深められ、具体的な意思決定や行動へとつなげられていきます。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子
■研修実施概要
研修名:味の素AGF株式会社 2026年度執行役員研修(越前実地研修)
実施日:2026年11月9日(月)~10日(火)/1泊2日
施場所:福井県越前市内
受講企業:味の素AGF株式会社
対象:同社執行役員等
地域コーディネート:一般社団法人越前市観光協会
研修設計・進行:合同会社SECIラボ
主な訪問先:タケフナイフビレッジ、龍泉刃物
■越前を学びの場に。旅のチカラで伝統産業の未来をつくる
越前市観光協会は、地域の伝統産業や文化資源を生かした産業観光を推進し、国内外の人々と地域のものづくりをつなぐ取り組みを展開しています。海外富裕層の誘客や、デザイナー・クリエイターなどのプロフェッショナル層と産地との交流、企業研修など、旅を通じた新たな価値創造に取り組んでいます。
観光を、地域産業の未来を支える力に。
今回の企業研修も、職人や事業者が積み重ねてきた技術や知恵、挑戦の経験を、企業の学びという新たな価値につなげる取り組みです。今後は、越前和紙や越前箪笥などにも研修の題材を広げ、多様な企業ニーズに応じたプログラムの開発を進めるとともに、地域の知恵や経験を学びとして活用できる仕組みづくりを目指します。
越前そのものを、企業の学びの場に。
越前の産地に息づく知恵や経験を、企業の学びに。そして、企業との出会いを、産地が自らの価値を再発見する機会に。こうした好循環を広げ、シビックプライドの醸成と地域ブランディングへとつなげていきます。
さらに、越前の伝統産業や文化を生かした企業研修の仕組みを地域に根づかせ、将来的には他地域にも参考となる、産業観光の新たなモデルへと発展させることを目指します。
2025年度に実施した企業向けモニター研修の様子(タケフナイフビレッジにて)
【報道関係者の皆様へ ― 現地取材のご案内】
本研修では、報道機関の皆様による現地取材を事前予約制にて受け付けます。
研修の進行および受講者の学びを最優先とするため、取材可能な日時・場所・内容を限定してご案内いたします。円滑な研修運営へのご理解とご協力をお願いいたします。
【研修風景の撮影】
対応日時:2026年11月9日(月)午後
撮影場所:越前市内(詳細はお申し込みいただいた報道機関へ個別にご案内します)
撮影内容:職人との対話、研修風景、ものづくりの現場等
取材条件:撮影のみ可。受講者・職人等へのインタビューや声かけはご遠慮ください。
※撮影可能な時間・場所等については現在調整中です。詳細はお申し込み後にご案内いたします。
【受講者へのインタビュー】
対応日時:2026年11月10日(火)夕方
対応場所:越前市内(詳細はお申し込みいただいた報道機関へ個別にご案内します)
対象者:味の素AGF株式会社 研修参加者
取材形式:報道各社合同による囲み取材(ぶら下がり形式)
取材内容:研修に参加した感想、職人との対話から得た気づき等
※撮影可能な時間・場所等については現在調整中です。詳細はお申し込み後にご案内いたします。
【取材にあたってのお願い】
取材は事前予約制です。事前のお申し込みがない場合、当日の取材はお受けできません。 研修中は進行を妨げないよう、撮影場所や移動範囲等について、現地スタッフの案内・指示に従ってください。 11月9日は撮影のみとし、受講者や職人等へのインタビューはお控えください。 11月10日の囲み取材は、16:00~16:15の15分間を厳守とし、個別インタビューや時間延長には対応いたしかねます。
【取材のお申し込み】
取材をご希望の報道機関の皆様は、2026年11月5日(木)までに越前市観光協会へお申し込みください。取材場所や当日の集合方法等については、お申し込みいただいた報道機関へ個別にご案内いたします。
■味の素AGF株式会社について
「ふぅ」があふれる社会に向けて、ココロの健康に寄与する かけがえのない企業を目指します。
公式サイト:
■ 本件に関するお問い合わせ
一般社団法人越前市観光協会
担当:観光SX推進室/係長 小形真希、室長 上城戸佑基
TEL:0778-23-8900 FAX:0778-23-8933
E-mail:brand@welcome-echizenshi.jp Web: