多言語・多文化の生徒を地域で育むインターン ~ 東淀川高校×アルデ新大阪による多言語館内案内ボランティア ~

2026.10.15 09:47
                            (2026年5月実施時の様子)


■新大阪駅2階・アルデ新大阪とは
アルデ新大阪は、大阪・関西の玄関口である新大阪駅において、当社、㈱新大阪ステーションストア(JR西日本グループ)が運営・管理するショッピングセンターです。「大阪・関西のえぇもんが意外とアルデ」をコンセプトに、大阪名物粉モングルメや大阪・関西を代表する飲食店、駅弁・おみやげ販売店のほか、ファッション・生活雑貨、カフェ、スイーツなどあわせて55店舗(2026年9月末時点)が入る駅ナカ商業施設として、旅行・観光で大阪にお越しになるお客様はもちろん、通勤通学で新大阪駅を利用されるお客様や新大阪駅周辺にお住まいのお客様など、幅広いお客様にご利用いただいています。
■館内案内ボランティアを始めたきっかけ
新幹線、JR在来線、大阪メトロ御堂筋線が乗り入れる新大阪駅は初めて来られるお客様にとって複雑な構造で、道に迷ってしまうお客様も多くいらっしゃいます。アルデ新大阪で働くテナントスタッフの皆さんからも「案内サインを増やす等、駅構内の案内をもっとわかりやすくしてほしい」というご意見を以前よりいただいていました。そんななか、「EXPO2025大阪・関西万博」が開催されることとなり、これまで以上に日本国内や海外から多くのお客様が来阪され、新大阪駅構内やアルデ新大阪で道に迷われるお客様が増えることは想像に難くない状況でした。
もちろん、新大阪駅やアルデ新大阪でも案内サインを増やす等の対策は講じていましたが、さらに何かできることはないかと考えるなか、当社社員の「ボランティアによる館内案内をやってみてはどうか」というアイディアのもと、実現に向け検討をスタートさせました。


■東淀川高校との出会い
東淀川高校は新大阪駅から歩いて5分程の大阪市淀川区にある大阪府立高校で、一般入試だけでなく日本語指導が必要な帰国生徒や外国人生徒を対象とした特別選抜入試も実施し、外国にルーツを持つ生徒と一般生徒が共に学ぶ高校です。
2024年10月に開業60周年を迎えた新大阪駅では、10月~12月の期間、JR西日本、JR東海、大阪メトロ及びそのグループ会社による様々な取組みやイベントが催されていました。11月17日には新大阪駅3階中央コンコース「千成びょうたん」前の特設会場において、「特別イベント」が開催され、東淀川高校の吹奏楽部や軽音楽部、ダンス部の皆さんも参加し、楽器演奏やダンスを披露してさらにイベントを盛り上げていました。その中で、司会進行を担当していたのが多文化研究部の生徒、前述の外国にルーツを持つ生徒達でした。イベントを見学していた当社社員が彼らの流暢な日本語と多様な言語をおりまぜた国際色豊かな司会ぶりに感銘を受け、JR西日本新大阪駅の担当者に多文化研究部の顧問の先生を紹介していただいたのが、東淀川高校と当社との出会いです。


■館内案内ボランティアの実施に向けて
顧問の先生に初めてお会いした翌月の2024年12月東淀川高校を訪問。多文化研究部の生徒たちに社会学習として駅構内での道案内や通訳サポートを体験させたいという思いを持っておられることを知り、社内で検討中であった館内案内ボランティアについてご提案させていただきました。その後、当社社員が多文化研究部の活動を見学、当時の2年生、3年生の生徒達と交流を持つなかで、彼らの日本語力やコミュニケーション力なら十分にお客様にご案内ができると判断し、また東淀川高校にも生徒達と当社が共に活動することを正式に承諾いただき、いよいよ館内案内ボランティア実現に向けて動きだしました。


■会社見学会
館内案内ボランティアの実施に先駆け、2025年3月、当社にて東淀川高校多文化研究部2年生・3年生の生徒18名による会社見学会を実施しました。当社の職場を見学してもらい、事業内容や各部署の業務について説明・質疑応答を通して、会社の組織やショッピングセンターの運営・管理について学んでいただくとともに、生徒達が事前に自作してきた名刺を使って当社社員との名刺交換も体験していただきました。また、アルデ新大阪館内を見学し、当社の代表取締役社長とアルデ新大阪について意見を交換する等、日本の社会や企業について理解を深める場を提供させていただきました。
(2026年7月にも実施)
(2026年7月会社見学の様子)


■館内案内ボランティア当日
2025年5月5日・5月6日、お客様の移動が多い午前10時~午後1時、初めての館内案内ボランティアを実施しました。この日に参加したのは、英語、中国語、韓国語、ヒンディー語、ネパール語、ウルドゥー語、アカン語を母国語とする多文化研究部の3年生の生徒11名と教師3名、当社社員3名です。
まず、新大阪駅2階アルデ新大阪館内に対応ブースを設置し、生徒と教師もしくは当社社員で3~4名のグループを作り、グループ毎に館内を巡回、道に迷ったり、お困りの様子のインバウンドや日本人のお客様にお声掛けしました。生徒達は母国語や英語、日本語を駆使してお客様とコミュニケーションをとり、駅の中をあちこち歩き回りながらご案内しました。お客様を新幹線や在来線の改札までお連れしたり、切符の買い方や電車の乗り継ぎをご案内したり、なかには新幹線にパソコンを置き忘れてしまったお客様を駅の遺失物窓口までお連れし、お客様と駅員の間で通訳する場面もありました。
同年7月にも同様の取組みを実施し、多文化研究部の英語、中国語、ネパール語、ベトナム語、ビサヤ語を母国語とする2年生19名と教師4名、当社社員3名が参加しました。
さらに2026年5月2日~5月4日、7月19日・7月20日にも同様に館内案内ボランティアを実施し、多くのお客様のお手伝いをさせていただきました。
(2025年5月実施時の様子)


■当日の様子(生徒の皆さんの反応)
➣ 学校以外で日本語で話すことがあまりないので、いろいろな日本人と話ができて自 信
が持てた
➣  人の役に立つって嬉しい!楽しい!もっとやってみたい!
➣  うまく話せなかったときにアルデ新大阪スタッフさんから、
  「間違えてもいいからまずはやってみよう」と励まされて自信が持てた
➣  日本で母国の人に会うことはほとんどなかったがビブスの「母国語」の文字を見た
方が話かけてきてくれた。母国語でいろいろな話をして、最後はグータッチで別れ
て、とても嬉しかった


■東淀川高校多文化研究部生徒の皆さんからの感想
東淀川高校多文化研究部の生徒の皆さんから館内案内ボランティア活動後に寄せられた感想を2名ご紹介します


生徒 Aさん
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今回、アルデ広場での通訳ボランティアに参加し、これで三回目となりました。以前の経験から場所や流れも理解しており、安心して活動に取り組むことができました。これまでの活動では、自分から声をかける勇気があまりなく、先生やアルデの従業員さんに頼る場面が多かったですが、今回は自分の判断で困っている方に積極的に声をかけることができ、自分の成長を感じました。案内した方から笑顔で「ありがとう」と言っていただいたときはとても嬉しく、もっと多くの人を助けたいという気持ちが生まれました。また、自分からだけでなく相手から声をかけていただいたときも、この活動の大切さを強く実感しました。今回の経験を将来にも生かし、今後もこのようなボランティアに積極的に参加していきたいです。
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生徒 Bさん
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アルデ新大阪のインターンシップに参加して、とてもいい経験になりました。アルデ新大阪では、外国人のお客さんに道案内をしたり、困っている人に声をかけたりしました。外国人だけではなく、日本人でも困っていそうな人が何人かいたので、日本語でも助けました。自分が一番得意なベトナム語を使う機会はあまりありませんでしたが、英語を使って説明しました。自分も日本に来たばかりのとき、困っていても助けてくれる人がいなかったので、今回実際に人を助けることができて、とてもうれしかったです。また、英語で活動することは、練習にもつながると思いました。一緒に活動した友達からも、いろいろな話し方や英語での対応の仕方を学ぶことができました。アルデの社員さんからは、お客さんにやさしく声をかけることや、笑顔で対応することの大切さを教えてもらいました。たとえば、対応が終わったあとに「よい一日を」と声をかけることも教えてもらいました。さらに、新大阪での新幹線やJRの使い方についても勉強になりました。今回の経験をこれからも活かしたいです。
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                            (2026年7月実施時の様子)


■今後の取り組み、大切にしていきたい価値観
 「EXPO2025大阪・関西万博」で増加が見込まれるインバウンドのお客様へのご案内を、どのようにしたらよいか悩んでいた私達、アルデ新大阪にとって、東淀川高校多文化研究部の皆さんと館内案内ボランティアを実施できたことは、CSの向上だけでなく、地域とつながりを持つ契機にもなりました。これから先もこのような取組みを継続していきたいと考えています。
しかしながら、いま以上に館内案内ボランティアの活動を増やしていくことは、学業だけでなく様々な行事やイベントで日々忙しい生徒や先生方にとって容易なことではありません。そこで、今後は新大阪駅周辺にある各種教育機関、新大阪駅を利用する学生や留学生とのつながりを模索し、館内案内ボランティア活動に関心を持っていただける方々に働きかけていきたいと考えています。
アルデ新大阪に限らずショッピングセンターで働くテナントスタッフの人手不足は、年々深刻な状況になりつつあります。新大阪駅構内で、館内案内ボランティアを経験した方々が、アルデ新大阪に関心を持ち、テナントスタッフとして一緒に働く仲間になってもらえればという期待も持っています。
東淀川高校多文化研究部との活動を通して「生徒にとっても館内案内ボランティア活動が社会学習の貴重な経験となる」ことを教わりました。新大阪駅でショッピングセンターを運営する会社として、新大阪駅周辺地域との共創、つながりを大切にしていきたいと考えています。

次回、館内案内ボランティア実施予定 11月14日(土曜日) ・ 11月15日(日曜日)




・ 株式会社新大阪ステーションストア (JR西日本グループ)
・ 大阪府立東淀川高等学校

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