野菜のなかには、寒さによる凍結を防ぐため、葉や根に糖分を増加させるものがあるのを知っていますか?冬になると食卓に並ぶ「雪下野菜」が、おいしく甘いのには、そんな理由があるのです。
甘みを増した野菜は、煮ても、炒めてもおいしい冬の味。代表的なものは、キャベツやニンジン、そしてサツマイモ。収穫したサツマイモを雪の中で保存することで、いっそう甘みが増すのです。
雪国・富山では、古くから雪の下に野菜を保存する習慣があり、甘みを増した冬の野菜は地元の味。そんな寒くなると甘くなる、14品目の野菜は「カンカン野菜」と呼ばれています。「寒」と「甘」で「カンカン」というわけです。
カンカン野菜の1つが「雪中かぶ」。雪の下で栽培されたかぶは、調理するとやわらかく、甘みも強く感じられます。これをゆでて、大根おろしをあえて作る「かぶらごき」は、富山の郷土料理。地元のホテルや旅館の朝食メニューにも登場する一品です。
市場に出回るのは、12月下旬〜2月のわずかな期間。北陸新幹線で富山駅に降り立ったら、「カンカン野菜」のポスターやシールを目印に、探してみましょう! 運がよければ、宿泊したホテルや旅館で味わえることも…。
地元でしか味わえない「カンカン野菜」を使った料理を、この冬、富山で味わってみませんか?北陸新幹線と宿泊がセットになった「びゅう」の旅行で出掛けるなら「さらに見る」から。