江戸時代から金沢を中心に栽培されている伝統的な「加賀野菜」は、金沢に季節の訪れを告げる味でした。しかし、栽培しやすく、流通しやすい野菜が多く生産されるようになり、「加賀野菜」の生産農家は減少。一時は、地元の人からも忘れられてしまった味でした。
栽培に手間がかかり、流通量も少ない…。この個性的で昔ながらの地野菜を守り続けるために生まれたのが「加賀野菜」のブランド。その地道な活動のおかげで、今では「京野菜」に次ぐ伝統野菜として、認知が広がっています。
しかし、名前は知っていても、そのほとんどが地元で消費されてしまうため、「加賀野菜」の味を知る人は、全国的にはまだ少数派。まさに、知る人ぞ知る地野菜なのです。
冬に旬を迎える「加賀野菜」は、「金沢一本太ねぎ」「源助だいこん」「二塚からしな」「せり」「金沢春菊」「くわい」の6種類。
特別な料理は、実はありません。地元ではごく自然に使う、季節の味だからです。ではどこで食べられるのかというと…。今の季節に金沢へ足を運べば、旅館や小料理屋、居酒屋にレストラン、お寿司屋さんなど、どこでも味わえるのです。お店の得意とする食材と、それに合うよう工夫を凝らした、加賀野菜のメニュー。
北陸新幹線と宿泊がセットになった「びゅう」のツアーで宿泊できるお宿の多くでも、この季節は加賀野菜の料理が堪能できます。
この冬、温泉や観光にプラスして「加賀野菜の味」を確かめに、金沢へ出掛けてみませんか? 金沢への旅の第一歩は「さらに見る」から