no.9「地味な作業を永遠にやり続けるという意識は音楽家も研究者も同じ」~10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE~

2016.06.04 20:00
「10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE」は、生命をみつめ、生命に向き合いつづける研究開発型ライフサイエンス企業・協和発酵キリンの取り組みを、10の視点から10のアーティストとともに10の音楽に紡ぐプロジェクト。

作曲家のno.9(ナンバーナイン)が挑んだテーマは「リサーチパーク」。協和発酵キリンでは、世界をリードする革新的な医薬品をよりスピーディーに創出することを目指し、東京リサーチパークと富士リサーチパークを新薬の研究開発拠点として設けている。医薬品の「種」を探し、その「芽」を大きく成長させ、「花」が咲いた後も大切に育てる。そんな研究開発に取り組んでいる。

実際にリサーチパークを訪れたno.9がもっとも強く感銘を受けたのは、ひたむきに研究に打ち込む研究者たちの姿だった。日々トライアンドエラーを繰り返し、自分が会社に勤めている間にはもしかすると日の目を見ないかもしれない医薬品の「種」を探し続ける。彼らはその可能性を求めて常に切磋琢磨している。作曲も、音の一粒、ノイズの一粒を試験管にいくつも入れて並べていくように、わずかな違いを探りながらトライアンドエラーを繰り返すもの。どちらも単純には答えが出るものではないが、わずかな可能性を追い求め、研究者も音楽家も日々トライアンドエラーを繰り返す。

no.9が「リサーチパーク」というテーマから紡ぎ出した楽曲のタイトルは「time and days」。エモーショナルなピアノのイントロから始まり、メロディアスなギターとピアノの繰り返しで、一人の人間が研究を通して楽しんだり悲しんだりする姿を表現している。研究者の姿に心打たれたno.9が作り出す音楽はヒューマニズムにあふれている。サイトでは楽曲のストリーミング再生とインタビュー映像が楽しめる。