Open Reel Ensemble「ネットワークがつながっていく感覚」~10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE~

2016.05.27 13:00
「10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE」は、生命をみつめ、生命に向き合いつづける研究開発型ライフサイエンス企業・協和発酵キリンの取り組みを、10の視点から10のアーティストとともに10の音楽に紡ぐプロジェクト。

オープンリール式のクラシカルな録音機を “楽器”に変換し、演奏するOpen Reel Ensemble(オープンリールアンサンブル)が挑んだテーマは「拠点」。協和発酵キリンの本社がある東京・大手町。皇居と東京駅に挟まれたこのエリアは、多くの企業が本社を構え高層ビルが立ち並ぶ日本屈指のオフィス街であり、再開発が進み今も進化し続ける場所だ。

彼らは、自らも「拠点」だという。全国各地でワークショップを開き、その参加者たちがオープンリールを利用した音楽制作を始め、どんどんネットワークが広がっていく。自分たちを動く「拠点」として、各地での活動を通じて「支店」が増えていく。そんな中で最終的に祭りのようなおもしろいことが起きればいいというのが彼らの野望だ。

オープンリールという古い機械を使い、新しい音楽を作り出し、全国にネットワークを作っていくOpen Reel Ensemble。大手町という歴史ある街を中心に、国内のみならずグローバルに拠点と協力して事業を広げていく協和発酵キリン。音楽と企業という違いはあれど、拠点を大事にしながら有機的なネットワークでつながり広がっていく姿には、無限の可能性を感じずにはいられない。

Open Reel Ensembleが「拠点」というテーマから紡ぎ出した楽曲のタイトルは「Otemachi Recording Ensemble」。彼らの音楽制作のスタイルは独特だ。今回、メンバー5人が大手町周辺のそれぞれ異なる地点を出発し、協和発酵キリンが入る大手町ビルを目指しながら、街中に流れる音、自分たちのナレーションの声を集めるフィールドレコーディングを実施。テープレコーダーで音を録音するところもパフォーマンスとして完成している。サイトでは楽曲のストリーミング再生と彼らのインタビューを乗せた録音風景の映像が楽しめる。