高木正勝「目に見えないが確かに存在する」~10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE~

2016.05.02 16:00
「10 SOUNDS OF LIFE SCIENCE」は、生命をみつめ、生命に向き合いつづける研究開発型ライフサイエンス企業・協和発酵キリンの取り組みを、10の視点から10のアーティストとともに10の音楽に紡ぐプロジェクト。

音楽家・高木正勝が挑んだテーマは「抗体医薬」。総数60兆個にもおよぶ細胞からなる人体は、未知なる「宇宙」にも喩えられるほど神秘に満ちている。協和発酵キリンが強みとする「抗体医薬」は、ひとつの標的だけを狙い撃ちする抗体の特性を生かし、がんや免疫疾患などこれまで治療が難しいとされてきた病気に対する治療法として期待されている。

都会の喧騒を離れ、里山で畑を耕し無農薬の野菜を育て、地域に根付いた生活を送る高木。土や自然の声に耳を傾けるうちに、目に見えない音も見ようと思えば確かにそこに存在し、色が見えてくるし感じることができると気付いたという。確かに存在する“見えない音”を、現代に生きる人々にいかに心地よく、心に響く形で届けるか。高木の音楽制作のスタイルは、目には見えないが人体の中に無数に存在する「抗体」が、がん細胞など、ひとつの標的だけを最適な形で、狙い撃ちする「抗体医薬」に通じるものがあるのかもしれない。

高木が「抗体医薬」というテーマから紡ぎ出した楽曲のタイトルは「Cosmos Piano」。いくつもの音が重なり合いながら共鳴し、聴く者の心の琴線に触れる楽曲と、ゆったりとした時の流れを感じさせる高木のインタビューとともに楽しんでもらいたい。