認定NPO法人ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン
児童養護施設「バット博士記念ホーム」で推し進めるクラフトルーム建築プロジェクトが竣工、完成式典は9月に開催を予定
認定NPO法人ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン(以下、ハビタット・ジャパン)は、東京都町田市にある児童養護施設「バット博士記念ホーム」の敷地内に、「クラフトルーム」の建築プロジェクトを立ち上げました。クラフトルームの構想から始動までには約5年を要し、今年3月に建築工事が着工。それから約4ヵ月を経て、7月末にクラフトルーム建築プロジェクトが竣工を迎えました。
子どもたちの創造空間「クラフトルーム ノア」
本プロジェクトは、ハビタット・ジャパンが国内で展開する「施設支援プログラム」の一環として実施されています。同プログラムでは、児童養護施設や母子生活支援施設、地域コミュニティの拠点となる施設などが抱える住環境改善のニーズに対し、企業や団体、個人の支援を募り、支援計画の策定から工事のマネジメントまでを担います。同プログラムを通じて、ハビタット・ジャパンは、誰もが安心、安全に暮らせる住まいを持てる社会、そして誰もが安心して暮らせる地域社会の実現を目指しています。
「施設支援プログラム」の一例:
老朽化した児童養護施設内のキッチンを、最新のシステムキッチンにリフォーム。
築50年が経つ横浜市某自治区の地区会館のトイレをリフォーム。男女仕切りのある、安心な環境を実現。
子どもたちの創造性や主体性を高める「クラフトルーム」
東京都町田市にある児童養護施設「バット博士記念ホーム」にて、ハビタット・ジャパンが推し進めてきたクラフトルームの建築プロジェクトが、7月末、ついに竣工を迎えました。
「バット博士記念ホーム」は、ハビタット・ジャパンが長年支援を続けている児童養護施設の一つです。これまでにも、老朽化した外壁の塗装、ボランティアによるホールのペンキ塗りや庭の整備など、財政面や人手不足から対応が難しかった環境整備に対して支援を行い、子どもたちが安心・安全に過ごせる住環境を提供してきました。
こうした支援活動を通じて、施設長の宮本和武先生が抱く「子どもたちの創造性や自発性を育む場としてクラフトルームを設けたい」という想いに賛同し、クラフトルーム建築プロジェクトが発足しました。プロジェクトの始動に向けては、設計フクダアーキテクツによる協力のもと、新施設の設計をはじめ、建築許可を得るための行政確認、そして資金調達などに多大な準備期間を要し、構想開始から約5年の歳月を経て、2025年3月に着工が叶いました。それから約4ヶ月にわたる建築期間を経て、今月末、クラフトルームの建築が無事に竣工しました。クラフトルームは、子どもたちの主体性や創造力を育む学び場としての活用が期待されています。
多くの企業や個人に支えられ、実現したクラフトルーム建築プロジェクト
クラフトルーム建築プロジェクトの実現に向けて、これまでに M&G Investments Japan株式会社、サンゴバン株式会社、ジョンソン株式会社をはじめとする多くの企業パートナー、そして個人支援者の皆さまから多大なご支援をいただきました。
ハビタット・ジャパンが掲げるミッションは、 「人々と手を取りあい、家、コミュニティ、希望を築く」ことです。企業パートナーの多くは、寄付による支援だけでなく、ボランティア活動にも積極的に参加くださっています。昨年度(24年7月~25年6月)は、施設で取り組む住環境改善のための活動に総勢233名もの方々がボランティアとして参加し、子どもたちが安心して暮らせる環境づくりに貢献してくださいました。企業や団体、個人の支援者は、児童養護施設などの福祉施設が抱える住環境改善のニーズに応える上で、欠かすことのできないステークホルダーです。クラフトルームプロジェクトは、そうした多くの想いと連携のもとで形づくられており、施設に暮らす子どもたちの未来を支える象徴的な取り組みとなっています。
「バット博士記念ホーム」で、経年劣化により薄くなった駐車場の線を引きなおすボランティア
クラフトルーム「ノア」の完成式典は9月に開催を予定
この新しい創造の空間は、施設に暮らす子どもと職員により「クラフトルーム ノア」と命名されました。ネーミングにあたっては、子どもたちをはじめ、職員が、日々変化する建物の様子にイメージを膨らませながらネーミング案を投稿しました。そして「まるでノアの箱舟のようだ」と感じたと話す職員が投稿したネーミング案が投票により選ばれ、「クラフトルーム ノア」に決定しました。多くの人々の思いや支援を受けて誕生したこの空間が、子どもたちの自由な発想と創造性を後押しし、自らの学びと表現の場として機能することが期待されています。
「クラフトルーム ノア」は、単なる建築物ではなく、子どもたちの主体的な関与と想像力によって命が吹き込まれた象徴的な空間です。なお、本プロジェクトの完成披露式は、2025年9月6日(土)に開催予定です。施設関係者、支援企業、個人支援者、建築関係者をお招きし、子どもたちの思いが込められたこのクラフトルームをお披露目いたします。
バリアフリー設計に対応した建物、ボランティアに協力いただき、工具棚など家具の組み立てを予定
ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパンについて
1976年に米国で設立した国際NGOハビタット・フォー・ヒューマニティの日本法人として、2003年に団体が設立。これまでに、日本国内でのファンドレイズと延べ15,000名ものボランティアをアジア各国の支援地に派遣することで、24ヵ国で取り組まれる住居建築や修繕を支えてきました。国内では、都内で高齢者や障がい者、ひとり親家庭、また生活困窮世帯が抱える住まいの問題に取り組むほか、生活の場に代わる福祉施設等の修繕を通じて、社会的に弱い立場にある人々がきちんとした場所で暮らせるよう取り組んでいます。
▷施設支援プログラムの詳細は
本件に関する問い合わせ先:認定NPO法人ハビタット・フォー・ヒューマ二ティ・ジャパン高橋
Email:partners@habitatjp.org
電話:03-6709-8780(受付時間:平日午前9時半~午後5時)
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