消滅の危機!伝統工芸品有松・嵐絞りの工房移転プロジェクト

2025.07.19 20:57
伝統工芸品の有松絞りの工房である早川嘉英が主宰する蔵工房が立ち退きの為閉鎖の危機にあります。有松で開発された嵐絞りという技法を世界で唯一生産しており、また藍のすくもを使用した天然灰汁醗酵建ての藍染めをしており希少性の高いものを制作しています。貴重な技術を守っていくため工房移転プロジェクを立ち上げます
プロジェクトの経緯
2024 年の夏の終わりに現在工房が置かれている場所から40 年来続いていた蔵工房を
1 年以内に立ち退きを余儀なくされました。いろいろ四方八方と手を尽くしましたが
全て暗礁に乗り上げた状態のところ、有松の旧東海道沿いにあります竹田嘉兵衛商店の蔵に
工房移転の計画が持ち上がりました。
ただ何ぶん突然の出来事であり十分に準備できる期間がなく、工房として使用するための改装を
行うだけの資金が不足しています。
そこで皆様からご協力を募るべく本プロジェクトを立ち上げました。
伝統ある嵐絞りと藍染は有松の絞り産地として必要不可欠な技法の一つであります。
この技術を継承させることは重要なことであり存続のためご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

主催者早川嘉英プロフィール
1946年、早川嘉英は絞り染め産地、名古屋市有松の染色を営む家に生まれました。
「絞ることで生まれたカタチ」をテーマに、従来の絞りの概念を越えた作品を発表
し続けています。
1982年から日展をはじめ、数々の賞を受賞し、国内外にて展覧会も開催しています。
先人たち思いを受け継ぎ、失われた技法「嵐絞り」を復元し、独自の改良も重ねて
きました。
現在は、次世代に伝統をつなぐ役割を追求し、国内外のアーティストたちと共に
絞りの発展に力を注いでいます。


プロジェクト概要


蔵工房の特徴
嵐絞りを加工できる世界の唯一の工房でありさらに本藍による灰汁発酵建て
の染色によりさらに価値のある商品を制作すことができます。


嵐絞りとは
「嵐絞り」は、明治中期に名古屋市有松で誕生した絞りの技法です。
その工程は従来の絞り染めの方法とは異なり、丸太を使用したダイナミック
なものでした。
布を巻きつけた丸太を回転させながら、糸で等間隔に絞り、仕上げに布を
縮こませるように手でしっかりと押し込みます。
そして、丸太ごと染め上げ、糸を解くと浮かび上がる直線的で繊細な
デザインは、まるで、嵐の時に降る雨風の情景のようで「嵐絞り」と
名付けられました。
「嵐絞り」はその後、後継者を失い、一度は完全に途絶えたてしまいました。
絞り染め作家・早川嘉英はこの「嵐絞り」を復元しました。
本藍天然灰汁発酵建てとは
藍の蒅から木灰から採った灰汁を加えて作った今の時代
に求められる環境に配慮されたサスティナビリティ性の高い
染色方法です。
染色には一切の薬品を使わず全て自然材料のみを使用しています。
非常に手間暇のかかる染色方法ですがそこから立ち上がる豊かな
藍色は「JAPAN BLUE」と称される日本古来の伝統色でもあります。
絞りの技術の伝承と発展


本プロジェクトの意義
蔵工房は嵐絞りと本藍染のできる唯一の存在になっています。
伝統産業を取り巻く状況は非常に厳しいですが、絞り染めにおいては
まだファッションとの結び付きが強く、生き残っていく力はあると思います。
しかし絞りはマンパワーに頼らざる得ないのが避けられません。
年々消え行く技術があるのが現状です。嵐絞りも今その岐路に立っています。
現状では貴重な技術が途絶えることになります。
しかしチャンスはまだあります。このプロジェクトを通して
ここで途絶えさせることなく後世に伝えるのがが義務と考えています。


工房の意義について
現在工房のあります有松は旧東海道筋にあり江戸時代栄えており
絞りの里して街道の名物として400年の伝統があります。
また明治期には技術的にも花開き多くの技法が有松で開発されました。
その一つが嵐絞りになります。
街の建物は重要伝統的建造物保存地区に指定され保護されていますが
絞りの技術は廃れていくものがあります。
嵐絞りもその一つにあります。
この技法を次世代に引き継ぎ発展させていくことが私たちの使命でも
あります。ワークショップなどの充実を通して未来への船渡しを
行っていきます。それによって絞りの街有松の発展にも大きく貢献
できると考えています。
移転先について
重要伝統的建造物群保存地区でもある有松において歴史的な建造物である
竹田嘉兵衛商店の敷地内にある書庫蔵を改装して工房として使用する計画
をしています。
竹田嘉兵衛商店とは
慶長十三年(1608年)に初代竹田庄九郎により創業された有松絞りの祖
となる有松絞り製造卸絞り会社です。
外観
書庫
嵐絞りと藍染ができるようように改装していきます。
・藍瓶の設置・水場の設置・湯炊き設備の設置・床張りの増設等




有松絞りは国の伝統産業にしてされてはいますが年々絞屋の数が減っているのが現状です。
嵐絞りを現在行っているのは早川嘉英だけになっています。
この素晴らしい技術を無くすのは日本の未来において文化的損失はあまりにも大きいことでもあります。
次の世代へ引き継ぐためにも是非ともご協力のほどよろしくお願いいたします。

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