ダニエル・クレイグ主演映画『クィア/QUEER』原作、巨匠バロウズの幻の名作が37年ぶりに甦る! 自伝的作品『クィア』河出文庫から発売!

2025.04.10 08:00
河出書房新社
伝説の作家ウィリアム・S・バロウズが長年封印してきた作品が、映画化にあわせて復活。

映画『クィア/QUEER』(ダニエル・クレイグ主演、ルカ・グァダニーノ監督、ギャガ配給)の5月9日(金)全国公開に先駆け、原作小説であるビートニク文学の巨匠ウィリアム・S・バロウズによる自伝的作品『クィア』が、河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)より河出文庫として4月8日に刊行されました。

●河出文庫『クィア』
カバー写真は、1953年秋、『クィア』執筆当時のバロウズ。撮影者はバロウズの盟友アレン・ギンズバーグ。ギンズバーグのアパートにて。手書きの英文文字はその写真に添えられたギンズバーグの手書き文字。『クィア』への言及も見られる。

[書誌情報]
書名:クィア
著者:ウィリアム・S・バロウズ
仕様:文庫/208ページ
発売日:2025年4月8日
税込定価:1,100円(本体価格1,000円)
ISBN:978-4-309-46813-6
カバーデザイン:大倉真一郎
URL:
『007』シリーズのダニエル・クレイグを主演にむかえ、『君の名前で僕を呼んで』『チャレンジャーズ』のルカ・グァダニーノ監督が描いた映画『クィア/QUEER』は、切なさが心に染みるような大人のラブストーリー。
1950年代アメリカの時代の異端者たち、ビート・ジェネレーションを代表する作家ウィリアム・S・バロウズの自伝的同名小説をベースに、繊細で艶めかしい世界観を映し出していきます。
日本公開を前にして、そのバロウズの伝説的作品が復活しました。

『裸のランチ』で世界的な反響を呼んだビートニク作家の巨匠、ウィリアム・S・バロウズ。
1953年、自身の麻薬中毒者としての体験をもとにして描いた『ジャンキー』でデビューしましたが、デビュー前に書き上げた事実上の第2作がありました。
プライベートな事情でメキシコシティに逃亡していた際に出会った青年との恋、そしてその青年とともに幻の麻薬を追い求めた南米への旅などを描いた自伝的作品です。

ところが『ジャンキー』の出版社からは、「こんなものは出せない」と拒絶されてしまいます。
そして、いつしか原稿は紛失してしまいました。
すでにバロウズが名声を獲得していた1984年、この原稿がほぼ完全な形で発見されます。そして翌年に出版されたのが、『Queer』です。
日本では1988年、山形浩生氏と柳下毅一郎氏との共訳で『おかま』としてペヨトル工房より刊行されました。

このたびの河出文庫版『クィア』は、邦題を改題の上、2010年にアメリカで刊行された「25周年記念版」(その後の研究を踏まえてオリジナルに近い形で原稿が復元されています)を底本にして、訳文の見直しが全面的に行なわれました。
37年ぶりに甦った日本語版『クィア』、映画『クィア/QUEER』とともにぜひご注目ください。

なお、1988年の邦訳版は、「Queerという単語をして男の同性愛者を意味せしめるのは俗用」であるが、日本語の「おかま」は「本書の原題の"Queer"という言葉の持つ語感と正確に対応している」と当時の訳者解説であるとおり「おかま」の邦題でしたが、英語「Queer」と日本語「おかま」、ともに現在では言葉の包含する意味やニュアンスが変化していることを鑑み、河出文庫版では「クィア」と改題されました。

「『クィア』はウィリアム・S・バロウズの実質的な長編第二作である。ややもすると難解で晦渋と思われがちなバロウズの著作の中で、実はいちばんとっつきやすく読みやすい小説であるかもしれない。それはバロウズの自伝的小説であり、辛くせつないゲイの恋愛小説であるからだ」
――柳下毅一郎 (「訳者あとがき」より)


●映画『クィア/QUEER』が5月9日公開!
(C)2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l.
公開日:2025年5月9日(金)
監督:ルカ・グァダニーノ
出演:ダニエル・クレイグ、ドリュー・スターキー
原題:Queer
ルカ・グァダニーノ(『君の名前で僕を読んで』)が監督、『007』シリーズのダニエル・クレイグが主演をつとめ、ドリュー・スターキー、ジェイソン・シュワルツマンらが主要キャストとして出演。
ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門への正式出品、第96回ナショナル・ボード・オブ・レビューで主演男優賞受賞、第82回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)ノミネートなど、公開前より話題を集めている作品です。
原作小説『クィア』(河出文庫)と併せてお楽しみください!


●著者紹介
ウィリアム・S・バロウズ
1914年、アメリカ合衆国ミズーリ州生まれ。作家。ハーバード大学卒業後、定職につかずにアメリカ、ヨーロッパ、スペインの各地に滞在。53年、麻薬中毒者を描いた自伝的小説『ジャンキー』でデビュー。59年に発表した『裸のランチ』は世界的な反響を呼び、ビートニク文学の代表作となる。97年、逝去。著書に『ソフトマシーン』『ノヴァ急報』『爆発した切符』『シティーズ・オブ・ザ・レッド・ナイト』他。

●訳者紹介
山形浩生(やまがた・ひろお)
1964年、東京都生まれ。評論家、翻訳家。訳書にオーウェル『動物農場』、ケインズ『新訳 平和の経済的帰結』、ミルグラム『服従の心理』、ピケティ『21世紀の資本』(共訳)他。著書に『翻訳者の全技術』他。
柳下毅一郎(やなした・きいちろう)
1963年、大阪府生まれ。特殊翻訳家、映画評論家。訳書に、ウルフ『ケルベロス第五の首』、ラファティ『第四の館』他。監修に『J・G・バラード短編全集』、著書に『皆殺し映画通信』『新世紀読書大全』他。


●5月発売予定の新装版
・河出文庫『裸のランチ』
著者:ウィリアム・S・バロウズ
訳者:鮎川信夫
税込価格:1,540円(本体1,400円)
仕様:文庫判/416ページ
発売日:2025年5月27日
ISBN:978-4-309-46815-0
・河出文庫『ジャンキー』
著者:ウィリアム・S・バロウズ
訳者:鮎川信夫
税込価格:1,320円(本体1,200円)
仕様:文庫判/304ページ
発売日:2025年5月27日
ISBN:978-4-309-46816-7

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