ニッコー株式会社(本社:石川県白山市、代表取締役社長:三谷明子、以下ニッコー)が展開するオーダーメイドシステムバスブランド『BAINCOUTURE(R)(バンクチュール)』は、現代社会が求めている「心の調和、脳の休息、身体のケア」にとって、お風呂とその前後の時間を有意義にすることがとても重要であることに着目し、お風呂の価値を拡張する新たな概念、間取り、過ごし方を包括する「bath side living」という考え方を提案します。
それは、通常、壁で分断される浴室・脱衣所・廊下・寝室などの空間(ドライエリアとウェットエリア)を緩やかに繋ぐことであり、部屋ごとの機能にグラデーションを作っていくことで新たな余白を設計することでもあります。
そして、この考え方から生じる、バスルームと隣接する部屋との曖昧な境界を活かし、その余白を調律するこれまでにない家具とドレッサー(洗面化粧台)を融合した商品をお披露目します。その他、お風呂だからこそ遊びたくなる木材のバストイや、時を奏でるサウンドデザインなど、様々なアプローチで「bath side living」で過ごすことの愉しみを提供します。
ブランド創設以来初めてとなる「Brand Book」が完成したこの機会に「bath side living」の考え方を伝播してまいります。
目的や背景
これまでバンクチュールは、1万台を超えるお風呂空間を創り上げてきました。1つ1つお客さまの暮らし方をヒアリングし、1点物であるバスルームをデザインしてきた我々は、多様なニーズとライフスタイルの僅かな変化を敏感に捉え、成長を続けてきました。その中で、様々な情報が絶え間なく飛び交い、時間に縛られている現代社会において、自分の家の中で本当の安らぎを感じることができる特別な場所としてのお風呂の役割が、一層重要になっていると実感しています。こうした背景を踏まえ、我々が提供すべき価値の再定義を行ってきました。そしていつしか、今のスタンダードであるお風呂まわりの間取り自体の固定観念を取り払うことをしなければ、潜在的なニーズを満たせないことを痛感し、試行錯誤を続ける中で「bath side living」の考え方にたどり着くことができました。
「bath side living」について
「プールに入る」と「プールサイドで過ごす」ではそれぞれイメージすることが異なるように、「お風呂に入る」と「お風呂サイドで過ごす」にも大きな差があると考えます。
お風呂に入る前にフィットネスをする、読書をする、お風呂に入っている時にメディテーションをする、アートを鑑賞する、お風呂に入った後にクールダウンをしながら、ボディトリートメントをする、白湯やお茶などを飲むetc… 余白である空間での過ごし方の選択肢は、分断された間取りから解き放たれ、これまでになかった家の中での自分と向き合うパーソナルな時間、家族とのコミュニケーションを生み出すことに繋がると考えます。
そして結果的には、お風呂の前後を含むちょっとした習慣が変わることで、お風呂に入る時間やタイミングなども見直し、適切な活用を行えば十分な温浴効果が体の免疫力を高め、心身のリフレッシュが生産性を高めることに繋がるなどの好循環が生まれることが期待されます。大袈裟に言うのであれば、「bath side living」の考え方を取り入れることは、世の中が直面する様々な問題解決の一助となるのではないかと考えます。
「bath side living」の考え方をもとにした過ごし方を体現するアイテム
バンクチュールはこれまで、入浴のひとときを特別なものに仕立てるバスアイテムを提案するオンラインストア「Maison de Baincouture(メゾンドバンクチュール)」の中で、メディテーションのひとときを演出する和ろうそくや、オリジナルエッセンシャルオイル、余剰タイルを使用したサステナブルなバスアイテムなどを展開してきました。
「木」を五感で楽しむお風呂時間
今回新たに、フローリングをはじめとする”本物”の無垢木材を取り扱う株式会社マルホン(以下、マルホン)とコラボし、木材を加工する際に発生する余剰材を活用したバスアイテムBath Toy(バストイ)を共同開発。多種多様な木材を扱うマルホンでは、それぞれ違った特性を持つ木材を、空間のニーズに合わせて商品展開しています。バンクチュールとマルホンが会話をしている中で、異なる種類の木材を湯船に入れた時に、浮き方、沈み方で違いが見える化されるのではないかという発想が生まれ玩具の開発に着手しました。木の持つ魅力を引き出し、そして学ぶことができるBath Toyを紹介します。
【float diffuser(フロートディフューザー)】
釣り具の「浮き」をモチーフとしたアロマディフューザー。バンクチュールオリジナルエッセンシャルオイルを垂らすことで、フロートディフューザーが水面をゆっくりと漂いながら、お風呂の蒸気と共にバス空間に香りが優しく広がります。
【切り抜きPuzzle】
木の板に切り抜かれた形をパズルのようにあてはめたり、水面に積み木のように重ねて遊んだりできるキッズ向けのBath Toy。それぞれのパズルに表情があることで愛着が湧き、濡れた体を拭いてあげるなどBath Toyを通した木育にもつながります。
【氷山Block】
複数のサイズや樹種でできたブロックを氷山に見立て重ねて遊ぶバランスゲーム。子どもと大人が一緒に楽しめるBath Toy。お風呂以外の場所でも遊べる仕様になっているため、水陸それぞれの楽しみ方ができる新しい木製の玩具です。
-販売概要(float diffuser / 切り抜きPuzzle / 氷山Block)
販売時期:2025年春頃 予定
販売場所:Maison de Baincouture
ライフシフトに合わせて変化するモジュールドレッサー
「bath side living」の考え方から生じる曖昧な境界(バスルームと隣接する空間)に、これまでにない「何か」が必要だと考えていた中で、株式会社Tesera(以下、Tesera)が提供している、モジュラーファニチャー※「Tesera」に着目。「Tesera」は特許を取得している独自のモジュールシステム機構により、デスク、スツール、シェルフなど様々な形に組み換えることができ、拡張性が高くライフステージの変化に合わせてフレキシブルに対応できることが特徴です。現代の住宅では、洗面化粧台は通常、脱衣所に設置されていることが多いですが、「Tesera」ならではの自由度を活かし「家具」と「洗面化粧台」を融合させ、「bath side living」にマッチした新しいコンセプトの商品を共同開発いたしました。
※モジュラーファニチャーとは、様々な長さのフレームを組み合わせ、板材や引き出しなどを組み込み、シェルフやデスク、リビングテーブルなど多種多様な形状を作ることができる家具の総称です。
【モジュールドレッサー】
ミニマルで美しい「Tesera」のフレームで構成されたこのモジュールドレッサーは、家具であり洗面化粧台でもある新しい位置付けの商品です。お風呂に入る前にお茶を飲む、お風呂に入ったあとにクールダウンをしながらボディケアをする、身支度をしている時に、親子で会話を楽しみながら化粧をするetc…ユーザー自身のライフスタイルにフィットしていく使い方ができます。これまでの住宅では、脱衣所で行っていたこと、リビングや寝室で行っていたことが、「bath side living」の過ごし方を取り入れることで心地の良い動線をデザインすることができると考えます。そして、「Tesera」でモジュールドレッサーを作るもう1つの特徴がライフシフトに合わせて形を変化させることができる点にあります。時間の経過と共に家族構成が変化しニーズが変わったとしても、このモジュールドレッサーは様々なアプローチで対応が可能です。
「暮らしの形」(WICと洗面+UBのつながりで生活動線の誘導の役割)
-販売概要(モジュールドレッサー)
販売時期:2025年春頃
販売場所:BAINCOUTURE
共同開発:株式会社Tesera
バンクチュールが日頃からお客さまへ提案している中に、サウンドシャワー(天井スピーカー)があります。近年、浴室テレビを設置するよりもサウンドシャワーのニーズが高まっており、音楽のもつ可能性を今以上に取り入れたいと考えていました。
今回、サウンドデザイナーや調香師などの多岐に渡る肩書を持つShimon Hoshino氏に「bath side living」の構想を共有したところ、彼独自のサウンドデザインの手法とバンクチュールの想いが共鳴しコラボレーションが実現。お風呂に入る前、入っている時、入った後、そこで得られる鼓動の変化、気分の移り変わりを表現したオリジナルアルバム「bath side living」は、Shimon Hoshino氏がバンクチュール東京ショールームでサンプリングした音を取り入れ、心地の良い環境音をリミックスした7曲で編成されています。より環境音が馴染むようにメジャーコード、マイナーコードを織り交ぜ、あえて不協和音も出しつつ、鼓動とビートがリンクするようにデザインされた楽曲は、バンクチュールらしさを感じさせる仕上がりとなっています。
アルバム名:bath side living
収録曲:
1. after coming home
2. toward the bath
3. into the shower
4. meditate in the bath
5. body and mind care
6. cool down
7. me-time before midnight
アーティスト名:invisible design by Shimon Hoshino
レーベル:invisible design office / BAINCOUTURE
今回制作したサウンドは、Shimon Hoshino氏のソロプロジェクトの1つである「invisible design」の各種音楽配信サービスで11月29日より公開。
配信先:
Shimon Hoshino YouTubeチャンネル:
Brand Book
今回、バンクチュール創設以来はじめてとなる「Brand Book」を制作。商品の根底にある価値観やブランドの想いを一冊にまとめました。また、「bath side living」を暮らしの中でどう取り入れ、どのような体験を提供できるかを探求するブランドの挑戦が、今回のBrand Bookに集約されています。Webからもダウンロードいただけますので、ぜひご覧ください。
バンクチュール「Brand Book」:
今後の展開
バンクチュールは「bath side living」の考え方をより多くの方に知ってもらうことが、豊かで素敵な社会の実現に繋がると確信しており、今後も様々な挑戦をしながらお客さま、クリエイター、そして我々の感性をお風呂に吹き込んでまいります。
ニッコー株式会社
1908年(明治41年)石川県金沢市にて洋食器メーカーとして創業。現在、陶磁器事業に加え、地球環境を守るために大切な「水」を守る水創り事業と環境プラント事業、「住」む人の健康を守り心身をリラックスさせる理想のバスルームを提供するバンクチュール事業、快適性や省エネに貢献する商品を提供する機能性セラミック商品事業、これらの事業を通して、日々の生活をより豊かに、より快適にするために役立つ商品を製造し、提供しています。
BAINCOUTURE(R)
バンクチュールは「お風呂に感性を吹き込む」をミッションに掲げるオートクチュールのお風呂ブランドです。システムバス構造でありながら、規格や既成概念にとらわれずにお客さまの細かな要望に応え、バスルーム周辺の企画・デザインから設計、製造、施工まで一貫して行っております。また、バスタブ、タイル、水栓金具などは国内外問わず、計50社以上のパートナー企業と提携することにより、完全フルオーダーにお応えしています。 長年の実績から、住宅メーカーさまなどからは、こだわりがあるお施主さまのご要望にお応えできるブランド(メーカー)として信頼をいただいております。
Instagram:
■お風呂のライフスタイルマガジンサイト「BAINCOUTURE Magazine(TM)」では、Shimon Hoshino氏による楽曲制作についてのインタビュー記事や、ブランド創設以来初めてとなる「Brand Book」制作についての記事を公開しています。
BAINCOUTURE Magazine(TM)は、オートクチュールのお風呂ブランド バンクチュールが、 お風呂の可能性を追求するために始めた新たな試みです。 お風呂の役割、位置づけを見直すことで見えてくる新しい世界(カルチャー)を、 様々なプロジェクトを通じて学び、そして感じたことを発信してまいります。
■株式会社マルホンについて
1934年の創業以来、無垢木材のインテリア材(フローリング、壁・天井材、カウンター、階段材など)を中心とした木質建材の輸入・企画・製造・販売を手掛け、国内外の原産地に豊富な木材調達ネットワークを有し、デザイン性と実用性を兼ね備えた商品を展開しています。自社での余剰材を有効活用し、「木を有効に使い切る」 という基本姿勢にもとづく新たな価値のご提案を続けています。
■株式会社Teseraについて
「サステナビリティ」「フレキシビリティ」「ミニマルデザイン」の特徴を備え、用途・空間に応じて拡張縮小を可能にする柔軟性を実現したモジュラーファニチャーです。Tesera誕生の地である石川県金沢市の伝統的なライフスタイルからインスピレーションを受け、現代の文脈で再構成し生み出されました。拡張も縮小も自由に行えるフレキシブルさと、使い続けて傷んだ部分を差し替えることで永続的に使用できるサステナブルさが評価され、2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。独自構造のフレームは特許を取得しています。
■Shimon Hoshinoについて
12歳から親元を離れフランス(トゥール)、そして高校からアメリカ(NY)へ渡り帰国。 慶應義塾大学を卒業後、サウンドデザイナー、調香師として2016年から活動開始。 楽曲プロデュースをはじめファッションショー、商業施設やホテルのサウンド及びフレグランスデザインを行う。