この記事をまとめると
■日本はアニメ大国として認知されており世界中で作品が愛されている
■アニメとコラボしたクルマも何台も販売されている
■抽選販売で限定車として展開されたケースが多い
アニメファンにはたまらないコラボ車両の数々
日本は世界一のアニメ大国、といわれてきました。古くは手塚治虫、藤子・F・不二雄、水木しげる、宮崎 駿といったレジェンドたちの漫画やアニメをはじめ、近年でも「ONE PIECE」や「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」や「推しの子」など、多くの日本アニメが世界中で愛されています。
そんな日本で、アニメとコラボして実際に販売されたクルマはどんなモデルがあるでしょうか。
まず最初は、ロボットアニメの金字塔として絶大な人気を誇る「機動戦士ガンダム」とトヨタのコラボで2013年8月に誕生した、シャア・アズナブルの専用機をイメージした「シャア専用オーリス」。もともと上質なコンパクトカーとして開発されていたオーリスでしたが、モデリスタが手がける「シャア専用エアロキット」をはじめとするさまざまなカスタマイズが施され、カリスマ性が高く有能な人物で、『赤い彗星』と恐れられたシャアのイメージに合ったクルマに仕上がっています。
劇中でシャアが搭乗するモビルスーツにも備わっている、指揮官用のブレードアンテナがルーフに装着されていたり、インテリアではパネルやメーターなど、随所に赤が使われているなど凝ったつくり。その後、オーリスのマイナーチェンジに合わせて「シャア専用オーリス II」も登場し、さらにパワーアップしたカスタマイズとなっていました。
続いては、バーチャルシンガーとして大人気の初音ミクとのコラボといえばダイハツ。これまでにコラボカーが第4弾まで発売されており、第3弾として登場したのは2018年2月に登場の「ムーヴキャンバス 初音ミク リミテッドパッケージ」でした。
初代ムーヴキャンバスのキュートで癒し系のデザインに、シンセサイザーをイメージしたフロントドアストライプや、鍵盤のクォーターウインドウストライプなど、音楽にフィーチャーしたモチーフのほか、初音ミクのシルエットをかたどったバックドアエンブレムや、給油口ストライプなどもあしらって特別感満載。
インテリアもイメージカラーのブルーグリーンをステアリングやシートのストライプ、シフトレバーなど随所に散りばめて、ワクワクするような空間に。運転しない人も初音ミクを感じられるよう、シートベルトパッドやティッシュケースといったアクセサリーも販売していました。
その後、追加アイテムで1960年代ビーチサイドをイメージしたスタイルにガラリと変身できる、「ビーチクルージンver.」も50セット限定で2019年に登場。
2020年には「ハイゼットトラック×初音ミク マルシェver.」が、イベントでの特別展示車として作られました。キャビンのルーフ上にはスピーカー付きの看板が積まれていたり、このためにイラストレーターapapicoさんが書き下ろした、メイド姿の初音ミクが描かれたサイドビューも注目度抜群。扉を開けると、折り畳み式のサイドテーブルが出てきてマルシェに早替わりするという仕様です。
そして2021年には、ファンからのアンケートやファン参加型商品企画会議を経て実現した、「TAFT 初音ミクエディション」が誕生。衣装のネクタイをモチーフにしたエンジンフードや、左肩の「01」をエンボス加工したフェンダーエンブレム、シンセサイザーのドアストライプは第一弾から継承するお馴染みのモチーフで、タフトが初音ミク感満載に仕上がっています。
また、タフト最大の特徴となるスカイフィールトップにも、ミクTAFTオリジナルロゴがレイアウトされ、空を見上げるたびにミクが目に入り、一緒にドライブしている気分になれるのも魅力的。もちろんシートカバーやステアリングカバー、シフトベゼルパネルといったインテリアの仕上がりも、初音ミクワールド全開となっています。こちらは現在も発売継続中です。
あまりにも奇抜なコラボ車両も!
次に、2014年になんと限定1台という激レアモデルとして発売されたコラボが、光岡自動車の「エヴァンゲリオン オロチ」。エヴァのメカニカルデザイナーである山下いくと氏が初号機をイメージしてオロチをカラーリングしたもので、個性的なミッドシップスポーツカーのオロチのイメージにピッタリのパープルやグリーン、イエローなどのカラフルさと、爬虫類のようなデザインがマッチしています。
こちらは販売方法も話題となり、セブンイレブンとのコラボでもあっただけに、1600万円という高額ながら、チラシに名前を書いて店員さんに渡すことで申し込みが完了。抽選により1名の購入者が決定したということです。
その後、光岡自動車からは2018年に「デビルマン オロチ」も限定1台で発売されました。こちらはデビルマン クライベイビーのアートディレクションを手がける阿閉高尚氏と、オロチのデザイナーである青木孝憲氏が共同でカラーリングを手がけています。
ワインレッドとブラックを基調に、アート作品のように仕上がったデビルマン オロチ。こちらはショールームでの申し込みののち、1名の購入者が決定しています。
さて、最後は2014年に公開された実写映画「ルパン三世」で実現したコラボが、フィアット500。もともと、昔からルパン三世の原作にはたびたびチンクェチェントが登場しており、劇中でも小栗 旬さん演じるルパン三世がバニライエローのチンクェチェントに乗っていて、そのつながりでのコラボとなりましたが、じつは2024年、再びフィアットとルパン三世がコラボを展開中。しかも今回は600eの発売を記念したコラボということで、500だけでなく500eや600eともコラボしているんです。
そして、このコラボを記念した500と500Cの特別仕様車が10月5日に登場予定。「FIAT×LUPIN THE THIRDバッジ」がフェンダーに入ったり、リヤガラスにはチームルパンのシルエットデカールも入ります。インテリアでも、ドリンクホルダープレートやフロアマットにルパンたちの姿が入るとのことで、ルパン好きにはたまらないコラボとなっています。
ということで、クルマという大きなキャンバスに、それぞれのアニメの世界を表現して特別な作品に仕上がっているコラボモデルたち。今後はどんなアニメが登場するのか、楽しみにしていきましょう。