この記事をまとめると
■普通免許をもっているとほかの免許を取得するとき費用が抑えられる傾向にある
■二輪車の免許を取る際は原付などにあらかじめ乗っておくとスムースに教習を進めやすい
■ほかの免許を取る際に普通免許をもっていると一部の教習や学科をパスできる
普通免許以外はどのようにして取得できる?
普通自動車の運転免許を保有している方がほかの免許を取得しようとした場合、どのような教習が必要になるのでしょうか。今回は、普通免許保有者が指定自動車教習所に通って新たな運転免許を取得する場合の教習や費用などについて解説します。
普通車の免許保有者が新たな免許を取得する場合は時間や費用を抑えられる場合がある
普通自動車の運転免許を保有している方が新たに免許を取得しようとした場合、保有免許なしの場合と比べると時間や費用を抑えられることがあります。ただし、これはあくまでも最短時限数で教習を終えた場合です。
教習の時限数は、最低時限数のみ定められており、最大時限数は定められていません。そのため、教習に苦戦してしまうと、時間や費用が追加でかかることになります。よって、新たに運転免許を取得しようとしたときは、取得しようとする免許に関連する乗り物に乗り慣れておくとよいでしょう。
たとえば、普通免許保有者が普通自動二輪免許を取得したいと思ったときは、自転車や原付に乗り慣れておくとスムースに進む場合が多いです。普通二種免許を取得したい場合は、乗用車でルールを守った運転や狭い場所での取りまわしなどを練習しておくと、最短時限数で教習を終えられる可能性が高くなります。
このように、新たに取得したい免許に関連する練習をしておくと、必要最低限の時間と費用で免許を取得することができるでしょう。
よくあるケースを紹介
では、普通自動車の運転免許を保有している方が、新たな免許を取得しようとした場合の教習時限数などはどのくらいなのでしょうか。普通免許と異なる教習内容と合わせて紹介します。
普通自動二輪免許を取得する場合
普通自動二輪(いわゆる中型バイク)の免許を取得しようとした場合の技能教習の時間(最低時限数)や費用などは以下のとおりとなります。
【条件】 ・16歳以上
【普通自動二輪(MT)の技能教習】 ・普通自動車保有:第1段階 9時限、第2段階 8時限 ・免許なしの場合:第1段階 9時限、第2段階 10時限
【普通自動二輪(AT限定)の技能教習】 ・普通自動車保有:第1段階 5時限、第2段階 8時限 ・免許なしの場合:第1段階 5時限、第2段階 10時限
【学科教習】 基本的に免除※ただし、技能教習とセットになっている学科の受講が必要
【普通自動車との違い】 ・車両(四輪車と二輪車) ・急制動 ・一本橋 ・スラローム など
【費用】 ・普通免許あり:10万〜15万円程度 ・免許なし:15万〜20万円程度
中型自動車免許を取得する場合
中型自動車免許を取得しようとした場合の技能教習の時間(最低時限数)や費用などは以下のとおりです。
【条件】 ・20歳以上 ・普通免許などの免許取得者で運転経験2年以上(免許停止されていた期間を除く)
【中型自動車の技能教習】 ・普通自動車(MT)保有:第1段階 7時限、第2段階 8時限 ・普通自動車(AT限定)保有:第1段階 11時限、第2段階 8時限
【学科教習】 基本的に免除※ただし、技能教習とセットになっている学科の受講が必要
【普通自動車との違い】 ・車両(トラックを使う) ・隘路(あいろ)への進入 ・時機を捉えた発進と加速、目標に合わせた停止並びに路端における停車及び発進 など
【費用】 ・普通免許あり:20万〜25万円程度
普通第二種免許を取得する場合
普通自動車第二種免許を取得しようとした場合の技能教習(最低時限数)や費用などは以下のとおりです。
【条件】 ・21歳以上 ・第一種運転免許取得後の運転歴が3年以上(免許停止期間中を除く)
【普通自動車第二種免許(MT)の技能教習】※特例なしの場合 ・普通自動車(MT)保有:第1段階 8時限、第2段階 13時限 ・普通自動車(AT限定)保有:第1段階 12時限、第2段階 13時限
【普通自動車第二種免許(AT限定)の技能教習】※特例なしの場合 ・普通自動車(MT)保有:第1段階 8時限、第2段階 13時限 ・普通自動車(AT限定)保有:第1段階 8時限、第2段階 13時限
【学科教習】 あり(第1段階 7時限、第2段階 12時限)
【普通自動車との違い】 ・技能試験の合格点数が80点以上(普通自動車は70点以上) ・鋭角コース ・旅客輸送を想定した走行 ・時機を捉えた発進と加速、目標に合わせた停止 など
【費用】 ・普通免許あり:20万〜30万円程度
免除や一部免除などを利用して免許取得してみるのもいいかもしれない
運転免許は、免許なしよりも免許ありの状態で取得をしたほうが新しい免許を取りやすい場合が多いです。仕事で免許が必要な方だけでなく、運転できるクルマの種類を増やしたいと考えている方は、学科や技能の一部免除を有効に活用して免許取得してみてもよいのではないでしょうか。