やっぱりいまはコーティング! ワックスのツヤが最高! クルマの「ワックスvsコーティング」論争を考える

2024.05.17 17:20
この記事をまとめると
■クルマのコーティングには「ポリマー系」「ガラス系」などが存在する
■ワックスとコーティングには艶や耐久性などにそれぞれメリットとデメリットが存在する
■ガラス系コーティングは業者に依頼すると高額になる傾向にあるが耐久性は高い
ワックスとコーティングってそもそもなにが違うの?
  春や秋など気候が穏やかになってきたタイミングで、洗車場が賑わってくるように感じます。
  さすがに冬の間は水が冷たいので、とても手洗いの洗車をおこなう気になれませんが、夏は夏でカンカン照りの直射日光の元で大汗を覚悟でする洗車もなかなかハードです。
  それでも水を使っている間は多少涼めるのですが、最後の拭き取りからワックスまたはコーティングの段階では思いっ切り暑さが押し寄せるので、それを考えると、まだ暑さがピークを迎える前の時期に行いたいものです。
  しかし日本では梅雨という時期もあるので、さらにその前の5月のうちにワックスまたはコーティングを済ませるのがベストでしょう。
  ところで、そんなワックスとコーティング、どちらが優れているのでしょうか? ここでは以前から取り沙汰されるこの2種の違いにフォーカスを当てて少し掘り下げてみましょう。
■ワックスとコーティングの違い
  ワックス(wax)というのは、英語で蝋(ロウ)のことです。
  お堅く説明すると「融点の高い油脂状の物質」とのことで、昔は動物や植物の油脂を原料としていましたが、近代では石油を精製して得られるパラフィン系の原料が多く使われるようになったようです。
  配合によって特性が変化しますが、たとえばロウソクのように常温では固体で、多くは水の沸点よりも低い温度で溶け、蒸発すると燃焼しやすい特性を持っています。
  また、水を弾く特性や表面の潤滑性を高められることから、家具や自動車のコーティング用途として古くから活用されてきました。
  自動車用高級ワックス成分の代名詞となっている「カルナバ蝋」は「ブラジルロウヤシ」と呼ばれる椰子植物の葉の表面を被う蝋が原料となっているようです。高い光沢性と融点の高さから自動車用として多く用いられています。
  高級ワックスとして有名な「シュアラスター」もこのカルナバ蝋を主原料としています。
  一方で、自動車用コーティングとはどんなものでしょうか。
  自動車用コーティング剤には、ポリマー系、セラミック系などいくつかの種類がありますが、近年の主流となっているのが、DIYで手軽に施工できてそれなりの効果持続性が期待できるガラス系のコーティングです。
  細かくいうと、DIYでも施工可能なガラス“系”コーティングと、本格施工が必要なガラスコーティングにわかれています。
  本格的なガラスコーティングが被膜を形成する仕組みは、「シリカガラスを含んだベース剤のケイ素が酸素と結合して二酸化ケイ素となり、ボディの塗装面と結合することで、強固で硬質な被膜を形成する」ということのようです。
  二酸化ケイ素はケイ酸、酸化シリコンなどとも呼ばれ、原材料として、乾燥剤のシリカゲルや電子基板の研磨剤、光ファイバー、断熱材など広い用途で活用されているようです。とくに硬度の高い結晶を形成する特性を活かして、電球や戦車の複合装甲の一部として使用されることもあるそうです。コーティング剤には、ガラス質と塗膜との結合材として使用されます。
  ちなみにガラス系コーティングのほうはそのプロセスがもう少し簡略化されていて、化学変化ではなく基剤の乾燥硬化で皮膜が形成されるものが多いようです。
ツヤを出すにもそれぞれの特性が異なる
■特性はどう違う?
  ワックスは、薄く表面に塗り広げられる作業性の良さと、固形化するとツヤが出て、水を弾いて水滴や汚れを表面に残さないという蝋の性質を活用して、塗装表面の保護と防汚、ツヤ出しのために使われていますが、皮膜が柔らかいので傷の防止には役に立たず、徐々にはがれてしまうため、効果が持続するのはだいたい2週間程度といわれています。
  一方でガラスコーティングは、本格的に施工するもので最高表面硬度が9Hもあるといわれています。これは一般的な鉄や窓のガラスと同等の硬さなので塗装表面よりはるかに硬く、傷が付きにくくなります。ただし皮膜は0.3〜1.0μ(ミクロン)と薄いので、強い圧力の傷は防げません。洗車機も推奨していないそうです。
  皮膜が強固に定着するため効果の持続性は高く、手軽なものでも2〜3カ月、本格的なものだと半年〜1年もつといわれています。
■施工の作業性や費用で比較すると?
  ワックスの塗布工程は、通常の洗車をおこなったあとで水分を拭き取り、ワックスを塗り広げて乾燥させたあとで磨くように拭き取って完了です。時間は慣れている人で乾燥時間を入れても2時間程度で完了出来るでしょう。
  誰でも手軽に短時間で施工できるのが最大のメリットといっていいでしょう。
  コストも低く抑えられます。代表的な「シュアラスター」の固形タイプで2500〜3000円程度で購入でき、乗用車で10回以上は施工できると思います。
  ガラスコーティングの施工は少し面倒です。表面に硬質な皮膜を形成させるため、施工の前に塗装面の状態をできるだけキレイに仕上げる必要があるようです。
  本格的なガラスコーティングでは、下地の施工プロセスだけで、洗車、鉄粉除去、油分除去、水のウロコ取り、ボディ研磨と、かなりの手間を掛けるメニューが用意されています。さすが専門店というところでしょうか。
  DIYのガラス系コーティングの場合は、ある意味硬質で薄いクリア塗装をおこなうようなものなので、本格タイプほどシビアに考える必要はありませんが、最低でも洗車と油分の除去をおこなわないと、効果持続時間に影響が出るでしょう。
  ガラス系コーティングの場合は、洗車と油分の除去が済んだらコーティング剤を塗布し、乾いた布で塗り広げるように拭き上げてから乾燥させます。
  そしてこの乾燥工程がコーティングの面倒な部分です。基剤の乾燥硬化は15〜40度の範囲がもっとも確実な皮膜を形成するようなので、最低でも24時間は水分の付着を避け、温度が高く保てるように日中は直射日光が当たるところで乾燥を待ちます。
  そのあとで完全硬化となるのは1週間程度必要で、その間は水分の付着はNGだそうですので、梅雨の時期は避けたほうがいいでしょう。
  費用に関しては、コーティング剤はピンキリですが、3000〜1万円の間がメインの価格帯のようです。そこに洗車や油分の除去クリーナー、数枚の拭き上げクロス代でプラス5000円程度かかりそうです。
  ちなみに本格的なガラスコーティングの場合は、工賃込みでだいたい10万〜15万円ほどかかるとのこと。
  昔ながらに、週末の洗車とクルマ磨きが楽しみのひとつだという人にはワックスがオススメです。なかにはワックス特有のしっとりとしたツヤ感が好みだという人もいたりします。
  こまめに洗車したりワックス掛けしたりするのが面倒で、爪や衣服などのスクラッチを防止したいという人は、多少費用を多く掛けてもガラス系コーティングの方がメリットを享受できるでしょう。
  今ではガラスよりコーティング性能が高いセラミックコーティングなんていうのもありますので、目的や予算に応じて選ぶといいでしょう。

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