南米でやっても中東でやっても「ダカールラリー」ってナゼ? 日本人も日本車も大活躍する超有名ラリーの謎

2024.02.01 10:00
この記事をまとめると
■「ダカールラリー」は例年年明けに開催される
■昔はフランス・パリからセネガルの首都ダカールまでを走破していた
■現在は日本メーカーも参戦しており4輪だけでなく2輪メーカーも熾烈な争いをしている
パリダカってなに?
  毎年、年明けに行なわれるダカールラリーは、世界ラリーレイド選手権の開幕戦で、世界でもっともメジャーなラリー競技。
  第1回大会は1978年で、フランスのパリをスタートし、地中海を渡りアフリカ大陸へ上陸。サハラ砂漠を縦断し、セネガルの⾸都ダカールをゴールする、1万2000kmのレースだったため、パリ・ダカールラリー、通称『パリ・ダカ』として知られている。
  このパリダカ、走行距離が1万km以上、開催期間3週間、1日の走行距離が800km以上になることもあり、完走率が50%未満のことも珍しくなく、「世界一過酷なモータースポーツ」と呼ばれてきた。
  このラリーの創始者は、フランス人冒険家でラリーストでもあった、ティエリー・サビーヌ。
  彼は第1回大会のときに、「私が冒険の扉を示す。開くのは君だ。望むなら連れて行こう」という名言を残しており、四輪だけでなくバイクでも出場可能で、プロドライバー・ライダーだけでなく、アマチュアレーサーにもその門戸を開いていた。
  一方で、その過酷さと完走率の低さから、「ラリーを完走したすべての者が勝者である」という考えが出場者全員の共通の認識となっており、レース最終日のことを「ビクトリーラン」とも呼んでいた。
  しかし、開催地は政情不安な地域も多く、舞台がパリ~南アフリカや、南米のアルゼンチンやチリ、ペルーなどに移されることもあったが、2020年以降は中東・サウジアラビアが開催地に選ばれている。
  したがって、現在のダカールラリーは、「パリ」も「ダカール」も直接関係のない地域になって久しいが、ティエリー・サビーヌの冒険ラリーの精神を尊び、いまでも⼤会名には「ダカール」の名が引き継がれている(現在のダカールラリーは、2週間、8000km以上の設定)。
日本人も日本のマシンも大活躍!
  日本車、日本人のダカールラリーでの活躍はめざましく、1985年に三菱ワークスのパジェロがワンツーフィニッシュ。1997年に篠塚建次郎が総合優勝。増岡浩が2002年・2003年に総合優勝したほか、菅原義正のトラック部門での活躍が有名(2019年に引退するまでに最多出場36回の記録を達成)。
  トヨタも1995年からランドクルーザーでT2カテゴリー(市販車部門)に参戦。昨年、市販車部門の10連覇を成し遂げている。
  バイクでは、ホンダが1986年から1989年まで4連覇を果たしたり、ヤマハも1998年までのパリダカ19年間で9勝を記録。実質上ワンメイク状態のクアッド部門では、ヤマハ・ラプターが2023年まで15連覇を達成。
  1990年代初頭の日本では、ワークスチームからプライベートまで、プロドライバーからアマチュア、タレントまでがダカールラリーに出場し、大会の模様をTV放映したり、CMに活用したりと、一種の「パリダカブーム」が巻き起こった。
  そんな日本人に馴染みの深いダカールラリー。今年は1月5日から1月19日の日程で、合計778人がサウジアラビアの荒野を駆け抜けた。
  今回の総走行距離は7891kmで、2輪 / クアッド / 4輪 / チャレンジャー / SSV / トラック / ミッション1000 (水素燃料車などのプロトタイプ)/ クラシック(過去のダカールラリーに出走したビンテージ車両の部門)の8部門で競われた。
  そして、先日終了した第46回ダカールラリーの勝者は、カルロス・サインツが操るアウディが、4輪では初の総合優勝、2輪ではホンダのマシンを操るリッキー・ブラベックが勝利を掴んだ。

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