ポルシェを名乗った初のクルマ「356」の正統な後継! 「ビジョン357」に乗りたい欲が止まらない!!

2024.01.25 17:30
この記事をまとめると
■ポルシェは356誕生75周年記念スタディモデルの「ヴィジョン357」と「ビジョン357スピードスター」を公開
■クーペのビジョン357はエアロダイアミクスを意識しながら1948年当時の356クーペの姿を巧みに再現
■ヴィジョン357スピードスターのベースは「718 GT4 e-パフォーマンス」で最高出力は1000馬力級に達する
ポルシェ初の量産車である「356」の後継モデルの発売なるか?
  昨2023年に、スポーツカー(すなわち356 No.1ロードスター)誕生75周年のアニバーサリーイヤーを迎えたポルシェ。ここで紹介する「ヴィジョン357」と「ヴィジョン357スピードスター」の両モデルは、それを祝するためにポルシェ自身が製作したスタディモデルだ。
  まず、2023年1月に発表されたのは、クーペボディを持つヴィジョン357で、そのスタイリングはより高性能なエアロダイアミクスを意識しつつも、1948年当時の356クーペの姿を巧みに再現したもの。
  とりわけ特徴的なのはヘッドライトまわりのデザインで、滑らかなフロントフェンダーのラインには最初に発行された356クーペのカタログに描かれた曲線が巧みに表現されている。コンパクトなキャビンの造形もまた、356クーペのそれと同様で、スポーツカーとしての速さを直感的にイメージさせる。
  さらに、Aピラーをブラックアウトし、サイドウインドウとの一体感を演出、リヤにはスリットを再現するなど、356クーペからインスピレーションを得たディテールは数多く、その一方で前後フェンダーをダイナミックな造形としたことなどに証明されるとおり、それが単なるレトロフィットとして製作されたモデルでないことを主張する。
  ヴィジョン357のベースとなっているのは「718ケイマンGT4 RS」で、ならばミッドに搭載されるエンジンは、4リッターの水平対向6気筒。最高出力は500馬力というスペックのはずだが、ヴィジョン357に関しては、残念ながら詳細な数字は発表されていない。
  だが、ポルシェファンにとってこのモデルからヴィジョンの名が外されることは何よりの喜び。実際ポルシェでもその議論は進められているという噂もあり、ファンとしては気になるところだ。
356スピードスターにも後継モデル
  そしてこのヴィジョン357には、さらにそれに続く話題があった。
  ポルシェはやはり昨年、イギリスで開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードが30周年を迎えたことも祝し、ヴィジョン357の姉妹車ともいえる同スピードスターを、15台のクラッシックモデルと6台のル・マン24時間レース優勝車とともに同イベントで披露。
  それはポルシェというブランドのエッセンスを体現した、きわめて純粋なフォルムを持つ、かつスパルタンな趣を感じさせるデザイン・スタディだった。
  ヴィジョン357スピードスターが、先に誕生したクーペと大きく異なるのは、そのボディスタイルだけではない。スパイダーの技術的なベースとなっているのは「718 GT4 e-パフォーマンス」のテクノロジーで、つまりエレクトリックモーターとバッテリー技術は「ミッションR」から、シャシーは「718 GT4 クラブスポーツ」から得ているというのが大まかな構成ということになる。最高出力は1000馬力級に達する可能性もある。
  ボディデザインは、ウエストラインから下の部分ではクーペのそれとほぼ共通だが、ルーフが取り払われた分、見た目の軽量感は比較にならないほどに小さなものになっている。フロントウインドウはさらにコンパクトなサイズとなり、助手席サイドにはトノカバーを装備。
  また、運転席後方にはカーボンファイバー製のロールバーの役割を果たすエレメントが取り付けられ、それは外観でも大きなアクセントとなっている。
  ホイールは前後とも20インチ径のマグネシウム製だ。インテリアはドライビングに集中できるようにシンプルで機能的なデザインを採用。
  インストゥルメントクラスターは透明なパネルだが、これでも視認性は十分に得られているのだろう。カーボンファイバー製のフレームを持ち、レーステックスで覆われたシートはモノコックに一体化され、ドライバーはさらにエクステリアのアクセントカラーでもあるマイアミブルーが鮮やかな、6点式ベルトでしっかりとシートに固定される。
  ポルシェのDNA、すなわち356 No.1ロードスターから脈々と受け継がれてきた伝統、つまり技術へのあくなき追求は、これからも変わることはない。最新のスタディモデル、ヴィジョン357と同スピードスターは、世界中のファンにそれを確信させてくれたモデルだった。
  願わくは、その生産化への道が開かれていることを期待したい。

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