一部解消に向かうも人気新車はまだまだ長期納期待ち! いま新登場車を狙うなら「とりあえず予約」が必須

2023.05.10 17:20
この記事をまとめると
■登録車、軽自動車の2023年4月の新車販売台数が発表された
■コロナ禍前並みかそれ以上の回復を見せている
■しかし納期遅延はいまだ解消されていない
軽四輪乗用車はダイハツがトップ!
  2023年5月1日に、自販連(日本自動車販売協会連合会)より登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)より軽自動車の、2023年4月単月の新車販売台数が発表された。登録乗用車の販売台数は19万3042台(前年同期比125.8%)、軽四輪乗用車の販売台数は9万6483台(前年同期比106.3%)となった。コロナ禍前の2019年4月比でみると、登録乗用車が約96%(約83%)となっている。
  2019年4月は、同年10月からの消費税率引き上げを控え、駆け込み需要がすでに目立ってきた時期となっていた。それゆえ、よりシビアな経済感覚を持つとされる軽自動車ユーザーのほうは、すでに駆け込み需要が目立っており、それが影響して2019年4月比で約83%となっている。比較対象となる2019年4月がすでに消費税率引き上げを控えての駆け込み需要が目立ってきていたことを考えると、2023年4月だけを見ても、コロナ禍前並みかそれ以上の回復を見せているともいえよう。
  ただし間違ってはいけないのが、2023年4月の新車販売台数としても多くは4月に新規受注して新規登録(軽自動車は届け出)されたものではなく、まだまだ納期遅延傾向が続いており、受注残車両とも呼ばれるバックオーダー分を何台消化したのかという統計数字と考えていたほうが、いまどきはいいかもしれない。
  軽四輪乗用車では2022年4月にはスズキがダイハツを抑えて軽四輪乗用車販売トップだったが、2023年4月のトップはダイハツになっている。しかし定点観測している中古車展示場を見ると、ムーヴ・キャンバス、タフトをメインにかなりの数のダイハツの届け出済み未使用軽中古車が展示されている。ダイハツのウェブサイト上の工場出荷時期目処を見ると、タフトは1カ月からとなっているので、いまどきでは短納期といえるが、ムーヴ・キャンバスではストライプスで4カ月から、セオリーで3カ月からとなっているので、けっして納期が短いとはいえない。ただしアイドリングストップ非装着車は2カ月程度で出荷できるとしているので、このアイドリングストップ非装着車が未使用中古車として多く流通しているようである。
納期遅延はしばらく続きそうだ
  スズキは公式発表していないものの、調べてみるとハスラーが納期ベースで半年以上かかる以外はダイハツの軽自動車と大差がないようだが、未使用中古車の流通は定点観測地点を見る限りでは少なめとなっているように映る。そもそも、軽四輪乗用車でも販売トップを目指したいダイハツが一般ユーザーに影響が及ばない範囲で、未使用中古車を生み出すための自社届け出(使用する目的ではなく、新車にディーラー名義などでナンバープレートをつけて中古車として流通させる。おもに販売台数の上積みのため行われる)分も生産計画に含まれていたということなのだろうか。つまり、そもそも未使用中古車専業や多く扱う中古車業者へ約束していた供給台数が多かったという事なのだろうか。
  人気車も多く、深刻な納期遅延車が目立っていたトヨタの販売現場でも納期短縮というものが目立ってきたという話を聞くようになった。ただし、かなり状況は混乱しているようで、納車まで時間がかかりそうだと確認し、その旨を伝えて注文をもらった車種が数カ月で納車となるケースも目立ってきたとのこと。「納車待ち疲れ」からここへきてキャンセルが目立ってきたのではないかと事情通は分析している。
  ただし、今後も人気の高い新型車は登場してしばらく納期遅延はお約束として覚悟しなければならないだろう。そもそも平常時でも発売直後の新型車は納期遅延になりやすい。発注できればまだ良いほうで、新規受注停止もトヨタ以外でも頻発している。非常時とも呼んでいい現状では、まず登場したての人気モデルでは納期遅延は想定内と考えなければならない。新型プリウスはすでに一部グレードが2年待ちとなっているが、新規受注はまだまだものすごい勢いで入っているとのこと。トヨタ以外でも各ディーラーともに長期の納期遅延車ではキャンセルにはフレキシブルに対応してくれるようなので、とにかくいいなと思ったらまず注文を入れたほうが良さそうだ。

あわせて読みたい

2023年いちばん売れた車はやっぱりアレ!コンパクト&低燃費に加えて“遊び心”もある人気車TOP10
OCEANS
NISMOを待ってた人は誰も買えない! フェアレディZ好き涙の「出るなら先に言ってよ」の声
WEB CARTOP
新TVCM「アニメとススメ!」篇放送開始
antenna
RX-8 パジェロミニ サンバー ブレイド……10年前の日本車はこんなに面白かった!! 2012年の「消えていったクルマたち」10選
ベストカーWeb
まさかのダイハツ製だった我らがプロボックス!!  トヨタ製に戻すのがやっぱよくない!?
ベストカーWeb
ゴールドカードに若年化の傾向?U29の初契約年齢 最多は20歳
antenna
ダイハツの影響は大きく2月の新車販売は昨年比割れ! 気になるのはホンダの元気のなさ
WEB CARTOP
2023年の軽自動車販売トップはダイハツ! 年末に発覚した不正の影響は限定的だが2024年は……
WEB CARTOP
人気声優・小野賢章が「自分をアップデートさせる」ドライブ旅へ! @江ノ島〜葉山
antenna
2023年の新車販売台数はN-BOXが圧巻のナンバー1! 2024年に向けて登録車でもホンダがじわり勢いを増している
WEB CARTOP
ダイハツの不正があったのにN-BOXの数字が伸びていない! 1月の新車販売台数を分析して見えた意外な事実
WEB CARTOP
UN GRAINより書籍『ひとつまみの極上焼き菓子 アン グランのミニャルディーズ』を発売
PR TIMES Topics
お買い得……とも言えるが知らずに飛びつくと落とし穴も! 意外と知らない「在庫車」と「未使用中古車」の中身と買い方
WEB CARTOP
人気がゆえの悩み「トヨタ車の納期遅延」がいよいよ解消へ! 一方「受注停止車種」が多数存在する理由とは?
WEB CARTOP
エディブルフラワーを使用した上生菓子「カーネーションボックス」を数量限定で発売
PR TIMES Topics
次期ムーヴ、次期トール/ルーミー、新型コペン…ダイハツ徐々に生産再開でもいまだ見えぬ新型車の道筋
ベストカーWeb
納期遅延で預かっていた必要書類の有効期限が切れる! 不正発覚による出荷停止で現場を襲うさらなる追撃
WEB CARTOP
韓国発の音楽フェス「WATERBOMB JAPAN 2024」先行チケット販売開始!
antenna
ダイハツ車が不正の影響で台数が大幅に減少【2024年1月販売ランキング】
ドライバーWeb
ダイハツ認証不正で1.3LのFRコペンは消滅か? 夢物語で終わってほしくない! 発売をあきらめるな!
ベストカーWeb
水と音楽が織りなす夏のエンターテイメント「WATERBOMB JAPAN」が2024年も日本で開催決定!
antenna