新型ノートの性能は? 内装・外装や新しいe-POWERについて解説

2023.04.29 13:00
この記事をまとめると
■コンパクトハッチバック、日産ノートについて解説
■現行型のパワーユニットは「e-POWER」のみ
■2021年にはノートの上級車となるノートオーラが追加された
2022年度の新車販売台数ランキングで3位にランクイン!
  数ある国産コンパクトハッチバックにおいて高い人気を博しているのが日産ノート。使い勝手の良い5ナンバーボディを備え、「e-POWER」を搭載したことが人気の理由といえますが、それ以外にも多くの魅力を備えています。
  今回は現行ノートについて詳しく紹介していきましょう。
日産の新型ノートとは?
  2022年度の国内新車販売台数ランキングでトヨタ・ヤリス、カローラに続き3位に入ったノート。Bセグメントに属するハッチバックのなかでとくに大きな人気を誇ります。
  ノートは2005年に初代が登場。2012年にフルモデルチェンジで2代目がデビュー後、現行モデルとなる3代目が2020年から販売を開始しました。
  初代から人気を得ていたノートでしたが、2代目にシリーズ式ハイブリッド「e-POWER」が追加された2016年からさらに人気が加速。月間販売台数ランキングで1位を獲得したほどです。
「e-POWER」を得て人気が高まったことで現行モデルは、初代、2代目に用意されていたガソリンエンジンを廃止。パワーユニットは「e-POWER」に一本化されました。
  国内で使い勝手が良いボディサイズ、ユーティリティ性能や燃費性能の高さが評価され、2021年に日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
新型ノートの特徴は?
Bセグメントハッチバック最大級の室内空間
  現行ノートは先代モデルから全長やホイールベースを短くし、全高も55mm低くなりました。これは先代モデルがライバル車と比べて大きかったことが不評だったため。
  ただ、サイズダウンしながらもノートの特徴となる広々とした室内空間を維持しています。
  着座位置を低くしたことや後席下に配置する燃料タンク形状を工夫したことにより、クラストップの居住性を実現。また、ラゲッジスペースは横方向に拡大したことで、先代に比べて10リッター増しています。
プラットフォームを刷新し軽量化を実現
  現行ノートのプラットフォームはCMF-Bを採用。新たなプラットフォームを採用し、衝突安全性の向上と軽量化を実現したことによって燃費性能が高まっています。
  サスペンションはフロントがマクファーソン・ストラット、リヤはトーションビームを採用。ダンパーロッド部に装備されているバンプストッパーには発泡ウレタン製としたことで、乗り心地の向上を実現しました。
新型ノートの外装の特徴は?
シンプルかつ力強さをテーマにデザイン
  現行ノートは、日産が進めるシンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で日本のDNAである「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」をテーマにデザインされています。
  アリアから採用されたこのテーマは日産のEVに共通する新たなデザインで、フロントマスクなど一貫性を感じるもの。Vモーショングリルがヘッドランプ下まで伸びているのが特徴といえるでしょう。
  またフロントグリルは伝統工芸「組子細工」をイメージする格子パターンを採用。16インチホイールカバーは折り紙からインスパイアされたデザインを採用しています。
ハッチバックらしいフォルムにこだわる
  先代からダウンサイズされた現行ノート。全高も低くなったことでどこかミニバンっぽい印象を受けていた先代から一転、スポーティーなフォルムに仕立てられました。リヤテールゲートを寝かせたこともあり、ハッチバック車らしい見た目に生まれ変わったことが大きな特徴といえるでしょう。
  躍動感や上質さを備えたデザインが、販売好調な大きな要因となっているのは間違ありません。
新型ノートの内装の特徴は?
大型液晶メーターなど最新デザインを採用
  現行ノートのインパネは7インチ液晶メーターと9インチワイドディスプレイを一体化するなど、日産の最新デザインを採用。ワイド感があるインパネの造形など先進的な印象を備えています。
  先進的なだけでなく機能性や上質感も備えたインテリアは、現行ノートの大きな特徴といえます。
形状が変更されたシフトレバー
  先代ノートの「e-POWER」から電制シフトレバーが装備されていますが、現行モデルは形状を変更。球状だった従来のものではなく、前後スライドで操作するシフトレバーになっています。
  レバー横にはドライブモードの切りかえスイッチなどが配置され、先進性と使い勝手を両立させています。
新型ノートに搭載される「e-POWER」の特徴は?
エンジンで発電しモーターで走行
  先程お伝えしたように、現行ノートのパワーユニットは「e-POWER」のみを設定。その「e-POWER」とは1.2リッター直3エンジンで発電し、そこで得た電力を用いて走行するシリーズ式ハイブリッドシステムです。
  とはいえ、つねにエンジンを回して発電しているわけではなく、走行状況に応じて電池を充電したり、発進時などは電池からのアシストを得てモーターを回すシステムとなります。
  現行モデルに搭載される「e-POWER」は先代に搭載されていたシステムから大きく進化した第二世代。発電用エンジンやインバーターなどに改良が加えられました。
4WD車のモーターをパワーアップ
  第二世代へ進化した「e-POWER」ですが、エンジンはシリンダーヘッドの変更などにとどまり、大きな改良は施されていません。エンジンは基本性能を高めることに力が入れられた程度ですが、システムで変更点が多いのが電気駆動系となります。
  モーターを制御するインバーターの内部構造を見直したことで、先代のシステムから40%小型化を実現。モーターコントロールとパワーモジュールを一体化したことで小型化に成功したとともに、走行用のモーターを新たに設計。トルクと出力ともに先代より向上しました。
  モーターでいうと4WD車のリヤ駆動用も新設計。先代の4WD車と比べて出力が大幅アップするとともに、従来は発進から30km/hまでしか機能しなかったのが、駆動用モーターと同様の速度域まで使用できるように変更されています。
新型ノートの走行性能は?
  ノートを走らせると感じるポイントがいくつかあります。モーターが織りなすダイレクトな加速や上りのワインディング・ロードを軽々走破するパワーに感心するのはもちろんのこと、それ以外にも印象的なポイントを有しているのです。
  そのひとつが、EV走行時はもちろん、エンジンがかかった状態でも車内がかなり静かなこと。100%モーター駆動「e-POWER」の美点を強く感じますが、遮音材や構造の見直したことも静粛性に寄与しているようです。
  またアクセルで加速のみならず、減速もコントロール可能なワンペダルドライブ機能の利便性もポイントのひとつ。先代の「e-POWER」搭載車にも装備されていた機能ですが、操作性やフィーリングがかなり向上していました。
  最初は戸惑うことが多いワンペダルドライブ機能のフィーリングですが、一旦慣れると使い勝手の良さを多くの人が感じることでしょう。
新型ノートの価格は?
  ノートのグレードや価格は下記の通り。フルモデルチェンジで現行モデルが登場したときの3グレード(+4WD)で構成されていましたが、ベースグレードのSやFが廃止されるなど現在は大きく異なります。
  現在ラインアップされているグレードは標準仕様の「X(& X FOUR)」。カスタマイズカーとなるスポーツグレードの「オーテック(& オーテック FOUR)。標準仕様をベースにクロスオーバーモデルに仕立てられた「オーテック クロスオーバー(& オーテック クロスオーバー FOUR)」とオーテック クロスオーバーにプラスして、専用サスペンションや大径タイヤを装備し車高が高められた「オーテック クロスオーバー +Active(オーテック クロスオーバー FOUR +Active)」。
  一般的には装備の有無で差別化されることが多いのですが、ノートは個々のキャラクターがはっきり別れていることでユーザーが選択しやすいグレード体系となっています。
「新型ノート」と「オーラ」の違いは?
基本性能の比較
  2021年にノートの上級車となるノートオーラが追加されました。ぱっと見、外観以外にノートと変わらないよう見えるノートオーラですが、内外装が上級化されるなど違いを有しています。
  ノートオーラは全幅が1735mmで3ナンバーボディとなるのが特徴。全幅の拡大のみならず、トレッドがノートと比べて20mm拡大されていることも注目ポイントです。
  またパワーユニットにも違いあり。ノートオーラのモーター出力とトルクはともに高められおり、最高出力が136馬力(ノートは116馬力)、最大トルクは30.6kgm(ノートは28.6kgm)に引き上げられました。
デザインの比較
  ノートとノートオーラを比較するとフロントまわりのデザインに違いを感じますが、それ以外に大きな違いを感じることはできません。ですが、ノートとノートオーラはルーフとフロントドア以外、まったく別物。ノートと比べて上級モデルとなるようデザインされています。
  薄型LEDヘッドランプや直線基調のLEDリヤコンビランプ、タイヤサイズが17インチになったことが外観の大きな違いとなります。
  またインテリアにも違いあり。基本造形はノートと共通ではあるものの、インパネに木目調パネルを配したことや大型ディスプレイを装備するなど、内装もノートより上質さを高める差別化を図っています。
価格の比較
  ノートオーラの価格は下記の通り。ベースグレードで比較するとノートと比べて約45万円とプレミアムモデルらしい価格体系となっています。
中古価格の比較
  ノート(現行モデル)とノートオーラの中古相場はどうなっているのでしょうか。
  まずノートの中古相場は138〜322万円。一方、ノートオーラは190〜378万円。年式などで比較すると新車価格とほぼ同じ価格差で中古価格も推移しています。
まとめ
  国産ハッチバック車のベストセラーとなるノート。クルマが備える性能や魅力を見ていくと売れる理由がよくわかります。
  ノート以外の人気車種にもいえますが、改めて思うのは日本人好みに仕立てられたクルマが販売上位になるという事実。グローバルモデルが多くなるのはしかたがないですが、日本の道路環境や嗜好に合わせた国内向けモデルが多くなることを期待したいものです。

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