売上絶好調な話題の軽EV「日産SAKURA」を「見て・乗って・体験」した! EV販売台数11年連続No1の日産がリードするものは

2022.10.26 07:00
 世界初の量産電気自動車として、2010年に初代「LEAF」を発売。その後2017年に発売された2代目を含め、日本国内で15万台以上、全世界で50万台以上の電気自動車を販売。また昨年度には次世代フラッグシップモデルであるクロスオーバーの「ARIYA」を発売するなど、EVのリーディングカンパニーとして電動化による新たなクルマの価値提供を積極的に進める日産。EVを身近な存在とする革新的なモデルとして登場したのが、軽EV「SAKURA」だ
軽のレベルを遙かに超える上質な走りと圧倒的加速性能
  EVで世界をリードする日産が、リーフ、アリアに次いで送り出したサクラは、軽自動車でEVというのが大きなポイントだ。日産のEVのなかではエントリーモデルとなるが、軽自動車としてはフラッグシップに位置づけられる。それもあって、細部まで作り込まれたボディパネルや、専用に仕立てられた内外装など、軽自動車としては望外の上質さが感じられる。
  走りのほうも、主に日常の足として使われる軽自動車がEVになることのメリットは多い。
  サクラに興味のある人は、軽自動車だから興味を持ったという人が大半だと思うが、エンジンを積んだ軽自動車と比べると走りは一線を画している。とにかく乗りやすいというのが第一印象。そして滑らか、かつ静かで力強い走りは、これまた軽自動車としては望外なものだ。
  静粛性の高さは、市街地だけでなく高速道路を走ってもあまり印象が変わらず、まるでリビングで話しているかのように前席と後席の間で明瞭に会話ができる。この感覚を軽自動車で体験できるクルマというのは他に心当たりがない。
  そんな静けさのなかにも時折、内に秘めた力強さが顔を出す。ターボ車の場合、加速するまでにどうしてもタイムラグがあるのに対し、モーターはダイレクトかつリニアな加速で、応答遅れがない。
  さらにトルクが軽ターボ車の倍近くもあるので、信号待ちからの発進加速も圧倒的に力強くてスムース。坂道だってものともせず、高速の合流でもたつくこともない。
  ハンドリングも気持ちがよい。バッテリー搭載位置が、車体の中央寄りの低い位置なので、重心が低くなり前後重量配分が均等に近くなっている。軽ハイトワゴンにありがちな、重心が高そうな感覚がないのだ。
  コーナリングでのロールも小さく安定している。また高速走行時の安定性も重量配分にあわせて最適化されているので、しっかりとした手応えがあり、直進性が高い。
  トレッドが狭く車高の高い軽ハイトワゴンとなればなおのこと、この恩恵は小さくない。もちろんボディサイズは軽自動車なので取りまわし性能もバツグン。細い道でも臆せずに入っていける。
  航続距離については、軽自動車の本来の使い方をするなら十分に賄えるはず、と個人的には思っている。むしろバッテリーが小さいからこそ短時間の充電で済むのが、ありがたく感じられた。
日本らしさ+EVらしい先進性を表現したニューノーマルスタイル
軽自動車初となるプロジェクタータイプの3眼ヘッドランプ、ARIYAとの共通モチーフであるシームレスなグリルや光るVモーション&エンブレムなど、先進的でエレガントな佇まい(冒頭の写真を合わせてチェック)。日本の伝統美を感じさせる水引からインスピレーションを受けたデザインのアルミホイールも特徴。
  全15種類のなかに、日本の四季の彩りを想起させる2トーンのシーズンズカラー4色をラインアップするなど、“日本のニューノーマルモデル”であることを感じさせるボディカラー。
軽EVならランニングコストがさらに安くなる!
  EVの魅力のひとつが、維持に関わるランニングコストの安さだ。環境負荷が少ないクルマの自動車税を減税する「グリーン化特例」による“自動車税減税”、オイル交換などエンジンに関わる点検やメンテナンス項目が不要になることによる“メンテナンス費用の削減”、近年高騰するガソリン代よりも安価に済ませられる可能性が高い“電気(燃料)代の抑制”など。日産がリーフオーナーに行ったアンケートによると、全体の84%が、『車検のコストも低く維持費がかからない』、『自宅での夜間充電が中心なので、燃料代(電気代)が安い』など、EVのメンテナンスコストに満足しているという。
〝軽+EV” がもたらす今までにないワクワク感!!
坂道や高速の合流でも力強い!
従来の軽自動車ターボエンジンの2倍となる195 N・mという大トルクを発生。高速道路の合流や急な上り坂でも、スムースで余裕ある走りを実現
静かな車内で会話も弾む!
エンジン音がないことに加え、モーターマウント位置にモーターの重心を近づけることによって、車体へ伝わる振動を抑制。室内に伝わるモーター音を小さくすることで、軽自動車の枠を超える優れた静粛性を実現している。
小まわり性能の良さはそのまま!
  4.8mの最小回転半径と、軽自動車規格のコンパクトなボディサイズにより、細い道や狭い駐車場での取りまわしも楽々。
3つのドライブモードで走りも楽しい!
アクセルペダルの操作のみで速度調整ができるe-Pedal Stepも搭載。加減速を繰り返す市街地走行でペダルを踏み替える回数が減るなど、運転がさらに楽になる。またクリープ走行も可能なので、極低速域でもギクシャクすることはない。
ARIYAと同じ「Eco/Standard/Sport」という3つの走行モードを備え、モーターのレスポンスや回生ブレーキ力など、好みに応じた走りが可能。
デイズ譲りの使いやすさとEVならではの先進性を両立
  インテリアも、これまでの軽自動車にはない先進性と居心地のよさが見事に調和し、サクラならではの上質な空間を構築。インパネからドアにかけて配された上質なファブリックをはじめ、カッパー色のフィニッシャーや水引のデザインも独特の雰囲気をかもし出している。
  また限られた車幅のなかで見やすくレイアウトされた大画面の統合型ディスプレイは、EVに特化した表示機能も充実。凹凸を抑えたフラットな形状としたことで、車内がより広く感じられる効果もある。収納スペースもいたるところに設定されており、設計のひとつひとつが使いやすい。
  ボディサイズはガソリン車の日産デイズと同等で、クラストップを誇るショルダールームや後席ニールームを実現。前後左右どの席に座ってもストレスを感じないだけの広さが確保されている。これには20kWh薄型バッテリーをフロア下にレイアウトするとともに、エンジンルーム内のモーターユニットをコンパクトに配置するなど、軽自動車向けに最適化したミニマムEVレイアウトが効いているのは間違いない。
軽自動車トップクラスの居住性で全席快適!!
  荷室容量もクラストップレベルで、リヤシートは荷室側からも前倒しや前後スライドが可能。ふだんは後席を広く使い、大きな荷物を積みたいときには即座に荷室長を拡大できる。その場合でも後席に成人男性が座れるだけのスペースは確保される。アンダーボックスには普通充電ケーブルが収納できるなど、使い勝手も良好だ。
大容量バッテリーを床下に効率的にレイアウトすることで、クラストップの後席居住性を実現。身長172㎝の岡本さんがドライビングポジションを取った状態で、後席ニールームは38cm! 後席スライドシートを一番前(荷室の広さMAX)にした状態でも18cmと十分なスペースを確保している。
高品質なファブリック素材で全面を覆ったインパネや、7インチメーターと9インチ大画面ナビを水平方向にレイアウトした統合型インターフェースディスプレイなど、インテリアもクラスを超えるクオリティを実現。
後方からも調整しやすいラゲッジルーム
ラゲッジスペースもデイズと同等となるクラストップレベルの容量を確保。後席シートの前後スライド、左右分割式で倒せるなどのアレンジは荷室側からも操作できるなど、使い勝手も良好。
帰宅して、朝には満充電! 自宅での普通充電なら約8時間で100%に
もちろん日産販売店や商業施設などにある急速充電器にも対応し、約40分で約80%の充電が可能。エアコン冷媒を用いた冷却システムにより、高速走行と急速充電を繰り返し行っても高い充電量を維持できる。
  200Vの屋外コンセント (2.9kW)を設 置するなどすれば、自宅で気軽に充電できる。約8時間で約100%の充電が可能。
慌てがちな縦列駐車にも対応 苦手な駐車も日産サクラにお任せ
  軽自動車にこのような機能が付くのは初の快挙! 縦列駐車、並列駐車、車庫入れをクルマに任せることができる。今回は縦列駐車を試してみた。
  まず駐車したいスペースの横で平行な状態で停止する。シフト横のスイッチを押すとプロパイロットパーキングが起動。ナビ画面が俯瞰画像に切り替わり、周辺の状況が表示される。すると検出された駐車枠の候補が表示されるので、必要があれば微調整する。
  あとはプロパイロットパーキングスイッチを押し続けるだけ。駐車位置や周辺の状況によってシステムが駐車経路や切り返しの有無を判断。スイッチを押している間、アクセル、ブレーキ、ステアリング、前進or後退のシフト操作まで、すべてクルマ側で制御してくれる。駐車が終わると、パーキングブレーキまでかけてくれるという親切さだ。
  縦列駐車が苦手という人は少なくないが、この機能があれば躊躇することなく街へ繰り出せるに違いない。しかもモーター駆動なので一連の動きを極めてスムースにこなしてくれるのも、ありがたい。
縦列駐車もカンタン!! 実用性の高いプロパイロットパーキング
  駐車したい場所の手前で停車し、プロパイロットパーキングスイッチを押す。駐車位置検出目安線が表示されればOK。駐車位置は微調整することもできる。ブレーキを踏んだまま、画面の駐車開始をタッチすると駐車制御がスタート。
プロパイロットパーキングスイッチを押したまま、ブレーキを少し緩める。ドライバーはハンドルやアクセル/ブレーキ操作の必要はないが、周囲の状況をミラーや目視で直接確認し、いつでもブレーキペダルが踏めるように備えておくことが必要。
クルマが自動で前進や切り返しなどを行い、駐車目安枠に入ると駐車制御が終了。シフトポジションがPに切り替わり、電動パーキングブレーキが作動する。
軽自動車トップクラスの性能を備えた360°セーフティサポート
  カメラ×5、ミリ波レーダー×1、ソナー×8(プロパイロット パーキング装着時は12)を備えた、クラストップレベルの運転支援システムを実現しているサクラ。ペダルの踏み間違えによる衝突回避を支援する「踏み間違い衝突防止アシスト」をはじめ、走行中の前方車両や歩行者への衝突回避をアシストする「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、クルマが車線からはみ出さないようにアシストする「車線逸脱防止支援システム+車線逸脱警報」など、全方位に渡り、安心・安全な運転をサポートする。
  さらに、プロパイロットで走行中にドライバーが体調不良で運転できなくなるなど予期せぬ事象が発生した際に緊急停止する機能と、上記で紹介したプロパイロット パーキングを軽自動車として初めて採用している。

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