○○万円〜の価格表示で「買える」と思ったら中身がドショボ! もはや別グルマレベルでグレード間の「価格差」と「装備の差」が大きいモデルとその中身

2022.05.04 10:00
この記事をまとめると
■同一車種でありながらグレード間で価格差の大きいモデルがある
■最廉価グレードは法人・レンターカー向けの場合もあり一般ユーザーにオススメできない
■購入価格と売却価格のトータルで最廉価グレードが不利になることもあるので要注意
最廉価グレードが2台買えるアルファードの最上級グレード
  新車購入時、車種の希望もさることながら、肝心なのは価格。予算内に入るかが重要ではないか。しかし、価格を調べると●●万円~という表記で、「おおっ、これなら買えそう」と思いきや、性能や装備、付けられるオプションなどを調べてみると、●●万円~のもっとも安いグレードは、一般ユーザー向きではない仕様で、購入すべきグレードではないこともある。
  以前、トヨタ・ライズのベースグレードだったXは、自動ブレーキなどを含む先進運転支援システムのスマートアシストが付いていない仕様だった(ダイハツ版のロッキーは全車標準装備。現在、ライズも全車標準装備になっている)。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞の日産ノートも、ベースグレードのFは法人向けというか、一般ユーザーには縁のないグレードであり、事実上、一般ユーザー向けのグレードはS、Xとなる。価格の安さに気を取られない必要があるのだ(セールスマンもさすがにそういったグレードは勧めないはず)。
  さて、そのようなグレードが存在する国産の新車だが、ここではGR86(279.9万円~351.2万円)、ライズ(170.7万円~232.8万円)、スバル・フォレスター(293.7万円~330万円)のようにグレードの価格帯が狭いクルマがある一方で、同じクルマなのにグレードによる価格帯が極端に広いクルマがある。今回はそんなクルマを紹介したい(主に100万円以上)。
  その筆頭が、今、人気爆発中の国産ミニバン、トヨタのミニバンのハイエンドモデルであるアルファードだろう。ガソリン、ハイブリッド、そして4種類もの2列目席を揃え、価格帯は359.7万円から775.2万円と、見た目はそれほど変わらないのに、その差は驚愕の415.5万円に達する。
  ちなみにミニバンマイスターと呼ばれて久しい筆者の一般ユーザー向けのお薦めグレードは、ガソリンならSC(527.76万円)、ハイブリッドならSR”C”パッケージ(572万円)だ。その理由は、2列目席の豪華さや装備と価格のバランスが見事で、ハイエンドグレードを選ばずとも、アルファードらしさを堪能できるからである。
EVにも庶民車にもグレード間の価格差が大きいモデルがあった
  5月に正式発売される日産最新のBEV(電気自動車)のアリアもグレード間の価格差が大きい。標準グレードのB6 2WDがスタート価格で539万円。バッテリー容量が異なり、e-4ORCEと呼ばれる4WDになるB9リミテッドになるといきなり790.02万円となり、その価格差は252.02万円となる(補助金別)。
  マツダのクロスオーバーモデル、MX-30もグレード間の価格差がすごい1台だ。HVのベースグレードとなるMX-30の2WDが242万円とリーズナブルに感じられるのに対して、同じMX-30でもe-スカイアクティブと呼ばれるBEV(電気自動車)になると一気にベースモデルでも451万円。そのハイエンドグレードとなるEV Highestグレードは495万円。HVとEVの違いこそあれ、同車名でその差、253万円にもなるのである。
  もっと身近な車種では、トヨタ・ヤリスもグレード間の価格差が爆発している車種だ。標準ヤリスは軽自動車並みの139.5万円スタートで、HVの最上級グレードでも252.2万円となるのだが、そのほかにヤリスベースの”スポーツマシン”、GRヤリスがあり、そのハイエンドモデル、4WDのRZハイパフォーマンスグレードは何と456万円の値付け。その差額は驚異の316.5万円に達するのである。
  ヤリスのライバルであるホンダ・フィットだって、気を抜けないグレード間の価格差がある。ベースグレードとなるガソリンBASICグレード2WDの155.76万円スタートから、HVのe:HEVモデューロX 2WDの286.66万円と幅広い。その差額は130.9万円だ。アルファードやヤリスと比べれば、もはや驚きに値しないかも知れないが……。
  そのほか、日産リーフ、スカイライン、トヨタ・プリウス、MIRAI、ハリアー、ランクル、RAV4などもグレード間の価格差の大きい車種ということになる。
  いずれにしても、最廉価グレードは価格的には買いやすさがあるものの、車種によっては最廉価グレードが法人向け、レンタカー向けという場合もあり、一般ユーザーが満足しかねることもありがちだ。性能、装備、とくに先進運転支援機能の充実度、オプションの選択肢などをしっかりと見極め、あとで後悔しないようなグレード選びをしてほしい。
  最後に、余計なお世話かも知れないが、価格に気を取られやすい最廉価グレードは、売却の際、中古車人気として期待できず、安く叩かれる可能性も大だ。結果、その上のグレードを買ったほうが、購入額と売却額のトータルでお得になる可能性もある。よって、装備的にも満足できる中間グレード以上を買うことをお勧めしたい。

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