本当に勝ちたいのならば「誰よりも早く動き出す」「誰よりも練習を重ねる」
才色健美~強く、そして美しく〜 with Number
2020.10.23 22:30
俳優・田辺誠一さんが番組ナビゲーターを務め、ゲストの「美学」=信念、強さ、美しさの秘密を紐解き、そこから浮かびあがる「人生のヒント」を届ける、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。10月23日の放送は、トライアスロン選手の佐藤優香さんが登場。競技を始めたきっかけ、選手としてのターニングポイント、招致に携わった東京オリンピックへの思いなどを明かした。
■練習する姿から、鳥肌が立つような迫力を感じた
1.5kmのスイム、40kmのロードバイク、そして10kmのランを続けて行うトライアスロン。日本代表選手として2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場した佐藤さんは、競技の魅力について「3種目あるので、それぞれの種目をカバーし合えるのは大きいかもしれません。スイムの調子が悪くても、バイクにしっかりと乗れていれば、次のランで調子を取り戻すこともできるんです。それぞれを補いながら戦えるのは、トライアスロンならではだと思います」と語った。
佐藤さんがトライアスロンに初めて触れたのは小学3年生のとき。母親がスポーツ雑誌で存在を知り、大会への参加を勧めてくれたことがきっかけだった。「小さい頃から水泳を習っていて、走るのも好きだったので、そこに自転車が加わった感じですね。大会へはレンタルしたママチャリで出場しました。すごく小規模の大会ではあったんですけど、自転車を思いっきり飛ばしたら優勝することができたんです」。
競技の面白さを知り、次第にのめり込んでいった佐藤さんは「頑張ってゴールすると、母が喜んでくれて。当時は、ただただ夢中になって目の前のことに取り組んでいました」と振り返る。
2010年にシンガポールで開催されたユースオリンピックで優勝を飾るなど、気がつけば注目の新人選手に成長。しかし、2012年に開催されるロンドンオリンピックの出場権をかけた最終選考会では、30位と惨敗してしまう。いったい、自分には何が足りなかったのか。佐藤さんは、その答えを先輩アスリートたちの練習風景から見つけることになる。
それは、ロンドンオンピック直前、北海道での合宿にトレーニングパートナーとして参加したときのこと。佐藤さんは「先輩たちの練習する姿に鳥肌が立つくらいの迫力を感じて、私に足りなかったのは、こうした練習に取り組む姿勢やレースへの意識だったことに気づいたんです。先輩たちと比べても、あの頃の自分は真剣さや必死さがまったく及んでいませんでした」と述懐する。
■本当に勝ちたい人が、やるべきこと
トップアスリートたちの競技への向き合い方に触れたことで、佐藤さんの考え方も変わった。「本当に勝ちたいのなら、誰よりも早く動き出さないといけないし、誰よりも練習を重ねないといけない。あの体験があったからこそ、次のリオデジャネイロオリンピックに向けて、真っ先にスタートを切ることができたんです」。
「鉄人レース」と呼ばれるトライアスロンは、練習もかなりハード。毎朝5時に起きて、多いときは7時間、少なくても4時間は練習を行っているという佐藤さんは「“あの時もう少しこういう動きをしていたら良かったな”とか“これが足りなかったな”という感じでレースを振り返りながら、ミスを埋めていくための練習を繰り返していますね」と、トレーニング方法を明かした。
厳しい練習を重ね、リオでは日本人最高位を記録した佐藤さんが次に目指すのは、やはり東京オリンピックでの金メダル。2013年に次世代を担う選手としてオリンピック招致に参加した佐藤さんは、アルゼンチンのブエノスアイレスで行われた最終プレゼンテーションの舞台にも立った。招致に携わったからこそ、全身全霊で挑みたいという思いもあるという。「東京オリンピックは自分の大きなモチベーションになっていたので、人生の全てを懸けて挑み、良い形で終わらせたいという気持ちが強いですね」。
現在は、東京オリンピックで自身の集大成となるレースをするべく、さらなるレベルアップを目指している最中。佐藤さんは「まだまだ課題は多いので、練習を重ねていくことで克服していきたいですね。強くなるために、とにかく日々を丁寧に過ごすことを心掛けています」と、静かに闘志を燃やしていた。
次回10月30日の放送は、10月に登場した、寺田明日香さん、奥原希望さん、右代啓祐さん、佐藤優香さんが再登場。4人の「美学」を再び掘り下げる。