憧れるのは「成功している女性」信じれば夢は必ず叶う

2019.04.19 22:30
俳優・田辺誠一さんが番組ナビゲーターを務め、毎回1人のゲストの「美学」=信念、 強さ、美しさの秘密を紐解き、そこから浮かびあがる「人生のヒント」を届ける、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。4月19日の放送は、番組初の外国人アスリート、フィギュアスケート選手のアリーナ・ザギトワさんが登場した。
■栄光と挫折、そして雪辱。最大のモチベーションは「頂点に立つ」こと
7歳から本格的にフィギュアスケートを始めたザギトワさんは、2018年の平昌五輪にロシア代表として出場し、15歳9ヵ月の若さで金メダルを獲得。直後の世界選手権では5位に終わり、しばらくは勝利から遠ざっていたが、徐々に復調。先月、2019年3月に日本で行なわれた世界選手権では、前回の雪辱を果たし同大会初優勝を飾った。
ザギトワさんは、「大きく変わったとは思いません。私は私のまま。より多く注目されるようになっただけです」と、平昌五輪後の生活を振り返る。しかし、期待された同年の世界選手権ではミスを連発。多くの注目が集まるようになったことで、やはりプレッシャーがあったのか。あるいは、急激に身長が伸びたことによる影響があったのか。
それでも、ザギトワさんは「平昌五輪から今年の世界選手権までの時間で辛いこともあったが、すべては今年勝つために必要な時間だったと今は思っている」と言い切った。その間、支えとなったのは、寄り添ってくれる人たちと家族。そして幼い頃から両親に言われてきた「楽して池から魚を捕まえることはできない」(結果を得るためには大きな努力が必要)というロシアの格言だった。「特に辛い練習や試合、難しい課題にぶつかった時、解決方法を知っていても思うようにならない時に思い出す」。
ザギトワさんの最大のモチベーションは、頂点に立つこと。「小さい頃から表彰台に立ってメダルをかけてもらうのが好きだった。そのためなら辛い練習も乗り越えられる。ミスのない良い演技、美しいスケーティングで皆さんに喜んでもらい表彰台に立てば、“もっともっと良い演技をしたい”という気持ちが湧き上がる」と目を輝かせた。
「好きな日本語は?」と質問され、愛犬の名前でもある「マサル」と笑顔で答えたザギトワさん。「勝る」すなわち勝利への思いが込められているのだという。
■「美しさ」にこだわるのは、フィギュアスケーターとしての誇り
ザギトワさんの場合、衣装はコーチと一緒に音楽のイメージやプログラムに合わせて作るが、メイクはシーズンの最初に色々と試しながら、一番しっくりきたもの、評判が良かったものをシーズン中盤に向けて選んでいく。ザギトワさんにとってメイクは楽しみの一つで、厳しい練習の後でもメイクをして出かけると幸せな気持ちになる、とのこと。リンク上でも、プライベートでも、ザギトワさんが「美しさ」にこだわる理由は何か。「フィギュアスケーターだからです。この競技は芸術でありスポーツでもある。その割合は半々だと思っている。だから私が美しくあることは重要なんです」。それはザギトワさんにとって、挟持であり、誇りでもある。
■憧れるのは「成功している女性」信じれば夢は必ず叶う
平昌五輪で、演技が終わった後、天に向かって高々と拳を突き上げる自身の写真を手にしたザギトワさんは、「これは勝利のジェスチャー。私が憧れるのは成功している女性です。色んなジャンルに、見習いたいと思う女性がいます」と語った。
ザギトワさんのインスタグラムには「夢」という単語が頻繁に登場する。ザギトワさんにとって「夢」はすごく大事な言葉。「練習で上手くいかず落ち込んだ時に、自分の夢に立ち返りそれを強く思うと、前に進むことができます。私は、信じれば必ず夢は叶うと思っています」と力強く語った。
次回、4月26日は、4月のマンスリースペシャルと題し、メジャーリーガーの田中将大さん、フィギュアスケートのアリーナ・ザギトワさんのエピソードをプレーバック。未公開映像を含む総集編が放送される。