日清食品が取り組むイノベーションを生み出す職場の作り方!

2019.05.08 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で様々な企業が取り組んでいる「働き方」から、これからの変化や未来を考える「RECRUIT THE WORK SHIFT」。1日のスタートに「新しい働き方」のヒントをシェアしています。

4月8日・月曜日~11日・木曜日の放送では、日清食品ホールディングスの取り組みについてご紹介しました。

「チキンラーメン」や「カップヌードル」でお馴染みの日清食品グループ。国内即席麺市場のトップであり、海外にもマーケットを広げ、およそ2万人の社員を抱える一大企業ですが、「働き方改革」が提唱されるずっと前から、積極的に働きやすい職場環境の実現に取り組んできたことでも知られています。

ここ数年は、経営トップがパワフルに旗をふって働き方改革を行ってきたということですが、近年は、下からもアイデアが出る様になってきたそう。提案しやすい雰囲気、そして、決定までもスピーデイな対応は、まさに日清食品グループの社風といった感じ。
「普通、5年6年かかってやることを1年でやりました。どんな仕事でも日清食品らしさ、そしてスピードが求められるので、人事では一気に8つの企画を走らせたこともあったんです」とお話くださったのは、日清食品ホールディングス人事部の段村典子さん。先月まで放送されていた朝の連続テレビ小説「まんぷく」でも、創業者の安藤百福さんの波乱万丈の人生が描かれていましたが、社内にも浸透している「迷ったら突き進め。間違ったらすぐ戻れ」の精神。その柔軟さが、より働きやすい環境や様々な福利厚生制度を生み出す原動力になっているのかもしれません。
2日目の放送では、女性の活躍推進制度について伺いました。産休制度、そして育休制度、保育料補助など、働く親たちがより活躍できる働き方を積極的に進めてきた日清食品グループ。産休、育休の取得率も高く、男性社員の間でも、出産時に休暇を取得することが当たり前となりつつあるそう。お子さんが生まれた際には、「こども休暇」という制度が設けられていて、上司からお祝いのグッズを送り、徹底的にお祝いの雰囲気を作ることで、休暇が取りやすいよう工夫されているそうです。
また、出産後の職場復帰へのサポートも行っているそうで、その一つが「育休プチMBA」。
復帰前に「子育て中のママ」から「働く女性」へのマインドセットを行うための講習なんだそうです。産休・育休制度だけでなく、職場復帰する女性を能力開発面でもサポートするきめ細やかな支援制度が確立されているようです。
3日目の放送では、総労働時間を2000時間以内にするという「スマートワーク2000」やテレワークなどの取り組みについてご紹介しました。部署ごとに目標を設定して達成できれば賞与として反映されるという社員にとっては嬉しい取り組み。実際に、残業を減らすため、社内では、定時の5時半になると竹内まりあさんの「お家へ帰ろう」が流れ、それでも頑張って仕事をしていると・・・。夜8時には、「世にも奇妙な物語」のテーマが流れるそう。
またテレワークに関しては、上司から実践してもらおうと、「部長いないんデー」という日を設け、実践してもらっているそう。トップからダウンへ、そしてダウンからトップへ・・・社風として、提案しやすい環境、そして良いものいち早く取り込む柔軟性を持つ日清食品グループ。実際に社長が300人を数える管理職の社員全員と面接をし、その人のキャラクターから成長、体調、健康管理まで把握しているほどなんだとか。
そんな近さで、経営陣、そして社員と皆がアイデアを出し合い、様々な制度や取り組みが浸透しているようです。
最終日の放送では、社員の健康についての取り組みもご紹介。創業者の言葉にも「美健賢食」(美しくて健やかな体は賢い食事から)というものがあり、安全で美味しい食べ物を売る会社だからこそ、社員も健康でなければ、という意識が強いという日清食品グループ。実際に、社員の体調管理にも細かい配慮がされ、また、CSR活動の一環として、社員にウェアラブルデバイスを装着してもらい、睡眠の質と量を計測。創業60周年にちなんで、参加者の累計睡眠時間が60年分に達すると国連WFP「学校給食プログラム」に寄付するという「六十年寝太郎プロジェクト」を実施したり、期限までに社員の歩いた歩数で地球10周分達成できれば、100万円を寄付、というプロジェクトを成功させたりと、社員の健康維持と社会貢献活動が一緒にできる一石二鳥なプロジェクトも行われているようです。

「働き方改革」から「働きがい改革」へ・・・
働きやすい環境は整いつつあるということで、今後は「働き方改革」から「働きがい改革」に向けた取り組みが進められているそう。即席麺だけでなく、新しい時代を切り開く食品の開発が進むよう、サポート体制を推し進め、社内でも「DIGITIZE YOUR ARMS」(デジタルを武装せよ)との号令のもと、デジタルトランスフォーメーションが進められており、今後は更に効率的で柔軟な働き方へと向かっていくようです。

最後に、4日間に渡ってご紹介してきた日清食品グループの取り組みから番組が導き出した「WORK SHIFT」のヒントは、『 意見を出しやすい環境整備でイノベーションを生み出す 』でした。

時代を切り開いてきた創業者の精神が息づく日清食品グループ。何事もスピード感を持ってチャレンジし、もし間違ったら、引き返せばいい・・・そんな柔軟な環境が新たな商品や制度を生み出しているようです。