Icon loading md
8226652 full aa2882c6 940f 4268 bcb2 3e9c199d1bf3
ウブロがフェラーリとのコラボで新境地を開拓|バーゼル 1日目
Forbes JAPAN
2019.04.14 18:00
前回述べたように出展数が激減したバーゼルワールドだが、個々のブランドのブースは例年通り意欲的な新作が並び、相変わらずの活気をみせていた。

そんななかまず訪れたのはチューダーだ。昨年、日本に正式上陸したこのブランドを取材するのは初めてのこと。プレスカンファレンス形式で、注目の新作の中からまず紹介されたのは「ブラックベイ」コレクション。とくに印象的だったのは「ブラックベイ ブロンズ」で、その名の通りブロンズケースに収められたモデル。ヴィンテージ感のある1本だ。

このモデルは2016年の発表以来高い人気を誇ってきたもので、今年はそれに新色のスレートグレーをダイヤルとベゼルに配し登場した。ダイヤルは、外側から内側にかけてグラデーションになっており、ゴールドを配したアワーマーカーとベゼルの目盛りとのコンビネーションが美しい。

ブロンズはかつて海軍の装備パーツに採用されていたほど腐食に強い素材。同時に、経年変化を愉しめる素材でもある。ライフスタイルに応じて変化する素材によって自分だけのモデルが完成するのも魅力的だ。ムーブメントに自社製「MT5601」を搭載し、防水性能も200mと、日常における機能性も申し分ない。
 full cc015c0a 66cf 46c0 bd08 edca528aa60e
チューダー ブラックベイ ブロンズ [自動巻き、ブロンズケース、43mm径、42万9500円 問:日本ロレックス 03-3216-5671]

次に取材したのは意欲作を発表し続けているブルガリ。今年も「オクト」コレクションが充実しており、超薄型の新作も登場している。それはケース径40mm、厚さ5.15mm、プラチナ製のマイクロローターをあしらい自動巻きムーブメントを搭載した「オクト フィニッシモ オートマティック」。ケース径は、わずか2.23mmということである。

そんななかで本誌が注目したのは「オクト オリジナーレ ソロテンポ」だ。スポーティさが身上の”オリジナーレ”の多面カットケースに、DLC処理を施して力強さを引き出している。さらに、そこにゴールドをワンポイント加えるという、心憎い演出はラグジュアリーメゾンらしいものである。3針モデルとクロノグラフがラインナップされており、どちらも魅力的なので人気を集めそうである。
 full eef54741 8315 4943 883d c1a800f5152d
ブルガリ オクト オリジナーレ ソロテンポ [自動巻き、SS(DLC)×18KPGケース、41.5mm径、94万円 問:ブルガリ ジャパン 03-6362-0100]

そしてゼニスは今年も「デファイ」コレクションが充実していた。今年は自動巻クロノグラフムーブメントの名機「エル・プリメロ」が50周年ということもあり、その次世代ムーブメントである「エル・プリメロ21」を搭載した「デファイ エル・プリメロ21 カーボン」を紹介したい。

まず、このモデルに搭載された「エル・プリメロ21」は、1/100秒を計測できるという優れもの。それを覆うのがブラックのカーボンセラミックというスポーツ感溢れる構成だ。

ケースやベゼルはもちろん、リュウズやプッシャーまでがカーボンによって作られているだけでなく、ブラックカラーのケースに合わせ、スケルトン化がされたムーブメントの地板や時分針、クロノグラフ針、その他の針もブラックに色付けされるという徹底ぶり。とても男っぽい、精悍な腕時計に仕上げられている。
 full 3a236996 8428 4719 a18d ab89fc039ef7
ゼニス デファイ エル・プリメロ21 カーボン [自動巻き、カーボンケース、44mm径、203万円 問:ゼニス ブティック銀座 03-5524-6420]

次に毎年数多くの新作を発表するウブロを訪問。もっとも目を惹いたのは、フェラーリとのコラボモデル「クラシックフュージョン フェラーリ GT キングゴールド」だ。2011年以来、この2社のパートナーシップは続いているのだが、今年はいつも斬新なデザインながらベースデザインの型を守ってきたウブロが、新しいデザインを開拓した感のあるものだった。

これまでのウブロにない曲線を多用したケースデザインは、まさに名車フェラーリのボディを再現したかのような美しさ。素材もウブロ独自のキングゴールドを採用しており、スポーティさとラグジュアリー感が融合した仕上がりとなっている。
 full d8e2365c a676 4d7d a661 1c8eb7b5ae98
ウブロ クラシック・フュージョン フェラーリGT キングゴールド [自動巻き、18Kキングゴールドケース、45mm径、412万円 問:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ 03-3263-9566]

そしてルイ ヴィトングループからもう1ブランド、タグ ホイヤーである。ここも毎年数多くの新作が登場する。そんな中から、今年は「オータヴィア アイソグラフ」を紹介したい。

オータヴィアの名は1930年代にダッシュボードに初めて登場し、60年~70年にかけてレーシングクロノグラフとして製作されていた。その後、復刻モデルとして2017年に復活している。しかし、今年の新作「オータヴィア アイソグラフ」はレーシングというよりもパイロットウォッチといえる造形。インデックスもバーから大きめのアラビア数字に変更。さらに太いベゼル、大きいリュウズなど、パイロットがグローブを着けて難なく操作できる仕様となっている。

このモデルの大きな特長は、モデル名にもある”アイソグラフ”である。これはタグ ホイヤー独自のテクノロジーで、カーボンコンポジット製ヒゲゼンマイとテーラーメイドのテンプを取り付けさせた最先端振動子のこと。これを自動巻きムーブメントに採用することで、高い精度はもちろん衝撃や温度変化・磁気などから受ける影響を最小限にとどめているという。パイロットウォッチには不可欠といえる機能でもある。
 full b73948f9 a15d 4c47 b87d 04b7b8c0716c
タグ ホイヤー オータヴィア ウォッチ アイソグラフ [自動巻き、SSケース、42mm径、37万5000円 問:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー 03-5635-7054]

続いて、時計でも斬新なデザインで注目を集めるグッチ。今年も魅力的な時計が満載であったが、とくに注目したいのが「グリップ」である。

まったく新しいユニセックスラインで、まず目を惹くのがユニークなデザインだ。丸みを帯びたスクエアケースに3つの小窓が設けられたデジタルウォッチ。数字を配した内部の3枚の白いディスクが回転し、一番上の小窓で時間を、真ん中で分、そしていちばん下の丸い小窓でデイトを表示するのだ。スケートボードにインスピレーションを得たということだが、一見、ヘルスメーターにも見える。それでも腕に着けてみると、なんともお洒落なのだ。そこがグッチの凄さなのだろう。

この35㎜のコレクションは4モデルで構成されており、GGモチーフが刻印されたメタルブレスレットのタイプが2モデル、付け替え可能なストラップがついたプレーンなモデルが2モデルということだ。さまざまな装いに合わせやすい、スリークな腕時計である。
 full 60919125 33e3 4e31 9521 5ea2b92a1353
グッチ グリップ [クォーツ、SSケース(PVD)、35mm径、19万円 問:ラグジュアリー・タイムピーシス ジャパン 03-5766-2030]

次に向ったベル&ロスには、カジュアル仕様の画期的なモデルがラインナップされていた。「BR03-92 MA-1」がそれで、1950年代に米国空軍が開発したフライトジャケットの傑作MA-1から着想を得たモデルである。

1958年製のボマージャケットを忠実にトレースし、コクピットを彷彿としたセラミックケースにマットカーキを、針、インデックスにスーパールミノバを使用したレスキューオレンジが配色されている。また、カーフスキンのストラップはカーキとオレンジのリバーシブルになっており、一本のストラップで好みの表情に変更することが可能となっている。
 full f7587b9b f74c 41db b4a1 032d4f1518d7
ベル&ロス BR03-92 MA-1 [自動巻き、セラミックケース、42mm径、50万円(世界限定999本) 問:オールブルー 03-5977-7759]

そして、初日の最後を締めたのがカール F. ブヘラ。今年のカール F. ブヘラは、近年で一番の出来なのではないだろうか。そのなかでもとくに惹かれたのが「ヘリテージ バイコンパックス アニュアル」だ。

このモデルのベースは1956年製のクロノグラフ。ケース径が34㎜で、当時の標準仕様であった2つ目(バイコンパックス)スモールダイヤルの腕時計だった。それを現代風にアレンジしているのだが、とてもクラシカルかつエレガントなのである。

ケースサイズは41mmと現代的だが、そのなかにはクロノグラフにビッグデイト、さらにはアニュアルカレンダーまで搭載されているのだ。それでも価格を90万円に収めているところが、とても素晴らしいのである。
 full fd1a6e2b 7143 4d76 b195 a383e204bb21
カール F. ブヘラ ヘリテージ バイコンパックス アニュアル [自動巻き、SSケース、40㎜径、90万円(世界限定888本) 問:ブヘラジャパン 03-6226-4650]
文=福留亮司

関連コンテンツ