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用に即した健やかな美は強い。「民藝 MINGEI -Another Kind of Art 展」
GINZA
2018.11.14 12:00
洗練されたデザインの展覧会を多く開催する、六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」。安藤忠雄設計の建築空間は無機質で、雰囲気もスタイリッシュ。そこで民藝の展覧会をやる!?しかも展示品の核をなすのは、日本民藝館の所蔵品。同館の旧館は、民藝の名付け親である柳宗悦が設計し、1936年に竣工した木造建築。そこから飛び出して、超現代的な「21_21 DESIGN SIGHT」にやってきた民藝は、はたしてどう見えるのだろう?
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東北地方のこちらは、形も織の模様も今にも通じるカッコよさ。菱刺たっつけ 南部地方(東北) 大正時代頃 20世紀前半 〈日本民藝館蔵〉
今回の展示品をセレクトしたのは、デザイナーの深澤直人。実は日本民藝館の館長でもある(2012年-)。本展は時系列で並べたり学術的なカテゴライズはせず、彼の直観をもとに選び抜き、並べているという。それは、芸術家でも職人でもない人の手から生み出された「民藝」に素直な展示の仕方なのだろう。
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当初のドキドキをよそに、民藝の数々はこの現代的な空間に驚くほどにマッチしていた。空間とモノだけじゃない。そもそもケースの中だって、バラバラなものがごく自然にグルーピングされている。深澤直人のセレクトセンスもあるのだろうが、観ていくうち、民藝と呼ばれるものに潜むタイムレスなデザインが浮かび上がってくる。
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冒頭、日本民藝館の館長室の設えの一部が置かれたところ。重厚な木のテーブルはコンクリートの壁とぶつかり合うこともなく、しっかりとその存在感をアピールしている。
一番大きな展示室であるギャラリー2は、地域も時代も素材もバラバラなものを収めたケースがたくさん置かれていた。国内のものが中心だけれど、中国・朝鮮のものも多く、そういう中に、メキシコのものやヨーロッパのもの、ルーシー・リーの作品なんかも混じっている。
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展示ケースの台座には、深澤のコメントがあり面白い。ここには「シンプルだ!」とある。
見ていくと、形や色が似ていたり、ちょっと変?なものが集められていたり。デザインの連想ゲームみたいでわくわくする。日本民藝館での展示もすばらしかった柚木沙弥郎の作品も4点かけられている。空間のアクセントにもなっていて、この上なくモダンな印象だ。
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「用の美」とはデザインによく使われる言葉だが、その時・その場所で必要になったものを、素直に形にしたものは本当に強い。そうして生まれたものは、何回も作られていくうちに、これぞという形に洗練されていく。背景や時代が違っても、人の手でつくられたモノには、きっと共通する何かがあるのだろう。現代の私たちもまた、そのシンプルな形に魅了される。深澤の言葉にあるとおり、「民藝はヤバイ」。そのヤバさをまざまざと感じる展覧会だった。ショップでは、現在も作られている民藝品のほかにオリジナルのおちょこなどが購入できる。こちらも、お見逃しなく。
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よくある木彫りの熊も、普通より小さい手のひらサイズのこちらはなんともカワイイ。

【民藝 MINGEI -Another Kind of Art展】
会期:開催中~2019年2月24日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
休館日:火曜日(12月25日は開館)、年末年始(12月26日 – 1月3日)
開館時間:10:00 – 19:00(入場は18:30まで)
入館料:一般 1,100円、大学生 800円、高校生 500円、中学生以下無料

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