42歳で引退したスピードスケート・岡崎朋美「ピチピチのおばあちゃんに」

2018.10.05 22:30
元プロビーチバレー選手の浅尾美和さんがMCを務め、ゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある真の「美しさ」を解き明かす、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents 才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。10月5日の放送は、1998年長野五輪のスピードスケート女子500mで銅メダルを獲得した岡崎朋美さんが登場。五輪のエピソードや、現役引退後の思い、そして、見る者を魅了し続ける“朋美スマイル”の秘訣が語られた。
■5大会連続出場のオリンピアンが語る五輪の魅力
女子スピードスケートの日本代表として、 1994年に22歳でリレハンメル五輪に出場した岡崎さんは、それから5大会連続で冬季五輪に出場。結婚・出産後も"ママさんアスリート"として第一線で活躍し、2013年12月のソチ五輪代表選考会で出場権を得られなかったことを機に、42歳で現役を引退した。岡崎さんが長い現役生活で特に忘れられないのは、やはり長野五輪だという。「観客席が満席になり、立ち見まで出る大会は、競技人生でもそうないこと。スラップスケート(刃と靴のかかと部分が離れる構造になったスケート靴)が長野五輪の1年くらい前に出て、やっと馴染んだなっていうくらいの時期に本番を迎えたので、メダルを取れるか取れないかの瀬戸際でした。本当は金メダルが欲しかったんですが、何とか銅メダルを獲得できて安堵しました」と、当時を振り返った。
「どの選手にもその年によって調子の良い、悪いといったバロメーターがある。けれど五輪だけは、どの選手も手を抜かず、そこに照準を合わせて仕上げてくる。本当の意味で、世界で何番目かというランクが出る大会だから面白い」と五輪の魅力に触れ、できればずっと五輪に出場し続けたかったと、本音をのぞかせた。
■勝ちにこだわるアスリートの気持ちの強さ
番組では、2年後に迫った東京五輪に向けたイベントに参加した岡崎さんに密着。今回は、岡崎さんはじめ五輪出場経験者が集結し、自身の専門とは違うオリンピック・パラリンピック種目を体験するという趣向。岡崎さんは、フェンシングの久良知美帆選手と対決し、初体験とは思えない剣さばきを見せて会場を沸かせた。そんな岡崎さんを見ていた他のメダリストたちは、「フェンシング選手が相手でも負けない! 負けられない!! という気迫が伝わってきた」「アスリートは絶対負けず嫌い。例えばみんなでボーリングで遊んでいても本気になる」と、アスリートならではの負けず嫌いな性分があるという話で盛り上がっていた。
岡崎さんは、「勝てないと思ったときは勝負しない。恥ずかしいから人前では泣かないし、泣くときは声を出さないで、布団をかぶって泣く。だから負けそうになると、イライラして涙が出そうになることもある」と語る。そんな時は、「一瞬違うこと、例えば家に帰って何をするかといったことを考えて、頭をフリーにしてリセットするようにしている」と、長い競技生活を乗り越えた、岡崎さん流の気持ちの切り替え方法を明かした。
■将来はピチピチのおばあちゃんになりたい
現在の岡崎さんの原動力は、小学2年生になる娘の杏珠ちゃんの存在だ。運動会では、一回り以上若いお母さんにも負ける気はしないと話し、「若さと勢いは(年下のお母さんに分が)あるけれど、知恵はこっちのほうがある」と、親子競技に闘志を燃やす。また、陸上をしている杏珠ちゃんと親子マラソンをすることに憧れ、今でも身体を鍛えることが好きだと語る岡崎さんだが、スピードスケートに必要な筋肉ばかりを鍛えてきた弊害もあるという。
長年の練習が脳にインプットされているのか、自己流でウェイトトレーニングをすると、太ももの筋肉ばかりが付くように。「スケートならではの体型になってしまったが、酷使してきた分、既に何箇所かガタがきてしまった。筋肉が落ちて負担がかかっているので、将来的に痛い思いをしないためにもパーソナルトレーニングを行いたいし、おばあちゃんになっても鍛え続けたい。日焼けによるシミのない、ちょっとピチピチ系のおばあちゃんを目指したい」と、現役時代にファンを魅了した“朋美スマイル”を見せた。
■笑顔の秘密、モットーは「自然体」
22歳で全日本入りしてから引退まで20年、日本代表として背負うプレッシャーはとても大きかった。「日本代表としてちゃんとやらなければという思いが常にあった。今はジャパンのユニフォームを着ることはもうできないけれど、気持ちとしては楽になった」。引退から5年経った岡崎さんには、スポーツの魅力を広め、伝えていきたいという思いがある。「東京五輪は夏の競技なので冬の競技の自分が入って行けるのか不安だが、アスリートとして多少のアドバイスはできると思う。夏冬関係なく、熱い思いというか、競技に対するその個々の熱さを伝えられるような、そういうお手伝いがしたいです。五輪になるとみんな興味を示してくれるが、五輪が終わるとものすごい速さで関心が失せてしまうので、スポーツにもう少し関心を持ってもらいたい。五輪開催により芽生えかけた情熱を少しでも長く、途絶えさせないようにしたい」と語った。
岡崎さんのモットーは、自然体でいること。「内面の思いは絶対に顔に出ると思う。我慢したり、要領良くやろうとしたりすると、無理していることが顔に表れてしまう。それならば、お互いに気持ち良く過ごすためにも自分の気持ちはしっかり相手に伝えたい」。現役時代も、「辛い練習をして何を得なければいけないのかと思っている時に、“強くなりたい”という自然な気持ちに従ってきた」と振り返る。その生き方が、偉業を成し遂げた選手時代から現在まで、岡崎さんの弾けるような笑顔に表れているのだろう。
番組の途中では、スポーツオケージョンにおける"美"をサポートする、プロならではのテクニックとノウハウを紹介。今回は「本格的な美白ケア」基礎編と題し、夏に浴びた紫外線ダメージをケアする方法を解説。
■「本格的な美白ケア」基礎編
美白化粧品の使用法を教えてくれたのは、資生堂HAIR&MAKE UP ARTIST 齋藤有希子さん。

美白化粧品の使用量の目安は2プッシュ。気になる部分を中心に、顔全体に丁寧に伸ばす。伸びがいい美容液だからと1プッシュ分しか使わない人もいるが、美白ケアでは適量を均一につけて、メラニンの生成を抑えてしっかり予防することが大切。

男性でも屋外スポーツなどでシミができるリスクがあるので、気になる方はしっかりケアしていきたい。

今回使用した商品の詳細は以下のサイトで。
次回、10月12日の放送では、ソフトボール選手の山田恵理さんが登場する。