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「あの女(ひと)」にまた会える! ふたたびの、ロマンティックな邂逅。
Bunkamura < > antenna*
2018.10.01 00:00
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 ザ・ミュージアムでは、およそ10年前、「忘れえぬロシア」と題して、モスクワにある国立トレチャコフ美術館所蔵の絵画展を開催し大きな好評を得ました。
 その中でもっとも話題となり、多くの人の心を惹きつけたのが、謎めいた表情で微笑む一人の女性の肖像。それが、この冬、ふたたび帰ってくる《忘れえぬ女(ひと)》です。
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イワン・クラムスコイ 《忘れえぬ女(ひと)》 1883年 油彩・キャンヴァス / トルストイの『アンナ・カレーニナ』をモデルにしたともいわれる、文学的ロマンティシズムに満ちた傑作。人気の一枚です。
 厳冬の張りつめた空気のなかで見せる、誘うような微笑みは「ロシアのモナ・リザ」に喩えられ、その虜となった人も少なくありませんでした。この女性像は、文豪トルストイの名作『アンナ・カレーニナ』をモデルにしたものとも言われ、描かれているのは謎の女性とされています。
 この《忘れえぬ女(ひと)》に代表される今回の国立トレチャコフ美術館展のテーマは「ロマンティック・ロシア」。往時のロシア文学や音楽にも表現されたロマンティシズムが絵画を舞台に花開いた、魅力的な作品が数多く公開されます。

広がる大地、白樺の並木、深い森、
田園の暮らし、少女

 白樺や樫の深い森、白く染まった雪の大地、輝く樹氷、郊外の菜園での暮らし、短い夏の緑、ボートに遊ぶ恋人たち、月夜の庭で物思いにふける白いドレスの麗人、遊ぶ子どもを照らす柔らかな光。
 革命の足音が迫る帝政ロシアで、そうした情景に新たな美しさを見い出し、その印象を静かに描き出した画家たち。彼らが一枚の絵に託したロシアのロマンティック、そのあふれ出る魅力を感じとってみてください。
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ニコライ・グリツェンコ 《イワン大帝の鐘楼からのモスクワの眺望》 1896年 油彩・キャンヴァス / ロシア伝統の建築で彩られたモスクワの風景が異国情緒の魅力にあふれています。
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コンスタンチン・コローヴィン 《小舟にて》 1888年 油彩・キャンヴァス / 小舟のカップルは愛を語らっているようにも、別れの瀬戸際のようにも見えます。
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ワシーリー・バクシェーエフ 《樹氷》  1900年 油彩・キャンヴァス / 鮮やかな樹氷が青空に冴える、透き通ったロシアの冬の大地を感じさせる華やかな作品。
ロシア文学や音楽のロマンティシズムの
ビジュアル・バージョン
前回に引き続き、国立トレチャコフ美術館展を企画したザ・ミュージアムの宮澤政男上席学芸員は、この展覧会をこう紹介します。
「ドストエフスキーやトルストイ、チャイコフスキーやラフマニノフなど、19世紀ロシアの文学や音楽、バレエはロマンティシズムにあふれています。
 このトレチャコフ美術館展は、そうしたロシアのロマンティックの、いわばビジュアル化した絵画の世界をご紹介するものです。
 19世紀後半は、西ヨーロッパに生まれた写実主義や印象派の新しいムーヴメントが一気にロシアに流れ込み広まった時代。制約の多い古い絵画に飽き、同時に祖国愛に目覚めはじめた画家たちが、新たな画題として選んだのがロシアの大いなる自然であり、田園の暮らしであり、市井の美しい女性や子どもたちだったのです」
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ニコライ・トレチャコフ 《ダーチャでの朝》  1888年 油彩・キャンヴァス / ダーチャと呼ばれる菜園付きのセカンドハウスでの、心和む静かな暮らしが描かれます。
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ワシーリー・コマロフ 《ワーリャ・ホダセーヴィチの肖像》 1900年 油彩・キャンヴァス / 人形に語りかけているのか、子どもの世界にある奥深い内面を優しいまなざしで描いた作品です。
厳選した72枚のロマンティック
「大地や人びとを愛し、ありのままの現実を見据えて描くことで生まれた北国のロマンティシズムを伝えたい。そうした想いで、抒情あふれる72枚の絵画を選びました。
 ドストエフスキーの小説に描写されるような、あるいはチャイコフスキーのバレエ音楽を聴いているような情景は、しっとりと深く、静かな感動を呼んでくれるはずです。
 もちろん、あの謎めいた女性の魅惑的な微笑も、あなたの心をとらえて離さないことでしょう」

国立トレチャコフ美術館所蔵
ロマンティック・ロシア
Bunkamura ザ・ミュージアム
11/23[金・祝]〜2019/1/27[日]
10:00〜18:00 (入館は17:30まで)
夜間開館 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
11/27[火]、12/18[火]、
2019/1/1[火・祝]は休館
©The State Tretyakov Gallery

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