「骨盤が大きい方が美尻に」「痩せることが女性の美しさではない」人気トレーナーの金言

2018.06.01 15:00
元プロビーチバレー選手の浅尾美和さんがMCを務め、ゲストの「生き方」「人間性」にフォーカスし、そこにある真の「美しさ」を解き明かす、スポーツグラフィックマガジン「Number」と企画協力したドキュメンタリー&インタビュー番組『SHISEIDO presents 才色健美 ~強く、そして美しく~ with Number』(BS朝日、毎週金曜22:00~22:24)。6月1日の放送では、美尻トレーナーとして絶大な人気を誇る、女性専門ジム「Spice up Fitness」代表のパーソナルトレーナー・岡部友さんが登場。彼女がどのような思いで健康と美を追求しているのか、その胸の内に迫った。
■“美尻トレーニング”考案のきっかけ
高校卒業後スポーツトレーナーを目指し渡米した岡部さんは、フロリダ大学で運動生理学を専攻。一時帰国したときに日本の女性を見たら、「みんなが同じメイクや格好をしているように思えた」という。きっと、「世の中が求めているから自分もこうしなきゃいけない」と思い込み、「自信が持てない女性が多い」ことが原因だと分析。そうした出来事がきっかけで、「女の子たちを生きやすくするためには自信を付けさせるしかない」と閃き、自信を付けるためには「成功体験が必要」という考えに至った。
多くの女性は痩せたい願望が強く、「痩せるだけで理想に近づきすべてが叶う」というイメージを抱いている点に着目。本来、女性らしさとは曲線にあると考える岡部さんは、「女性らしさは痩せることではない」と提言。「トレーニングした時に一番女性らしくなるところは“お尻”」という持論をもとに、“美尻トレーニング”を考案した。
職業柄、街中を歩いていても女性の臀部ばかり見てしまうという岡部さんだが、「骨盤が大きくて、下半身が気になっている女の子ほど、お尻が綺麗になるポテンシャルがある」と分析。また、「脂肪がなさ過ぎても“桃尻”は作れない。上に筋肉を作ることで、下が持ち上がる」、「“どこ”が“なぜ”気になるのかでやるべきことが変わるため、本人が目的を明確にして知識を付けてトレーニングすることが大切」と続けた。
■「2つ道があったら絶対に辛い方を選ぶ」岡部さんの生き方
番組では、ある日の岡部さんに密着。趣味がなく、プライベートでも「トレーニングのことばかり考えている」という彼女が向かった先は、行きつけの美容室「UR Castle」。ここはジム一体型の美容室で、「使える時間は1秒たりとも無駄にしない」と考える岡部さんにとっては一石二鳥の場所。髪のケアをしてもらいながら、腹筋や懸垂といったトレーニングで汗をかく。美容室のスタッフから、「疲れている時でも筋トレをする」と指摘され、「疲れている時こそやった方が、次に同じ状況に置かれた時に簡単に思える」と返答。これまでの経験上、「難しい方を取り、できた時の方が充実感や達成感が大きい」ことから、「昔から2つ道があったら、絶対に辛い方を選ぶと決めている」と、ストイックな性格であることを明かした。
また、食にこだわりを持つ岡部さんの主食は酵素玄米で、炊き上げてから栄養価が一番高いのは4日目だそう。しかし岡部さんは、「待ちきれず、3日目にサーモンや鶏肉といったたんぱく源を、ココナッツオイルで炒めたフライドライスにして食べるのが一番の好物」と話し、本来ならばきちんと4日目で食べたいため「できれば炊飯器があと3台欲しい」と、茶目っ気たっぷりに笑った。
■女性の美しさは「心の自立」、自信のある女性が美しい
辛いトレーニングでも、「乗り越えて自信を持ってほしい」と願う岡部さんは、時に厳しく生徒と向き合うようにしている。トレーニングによって体型が変わったと喜んでくれることよりも、その体験によって、「他の物事に対しても逃げずに乗り越えよう」と前向きに思ってもらえることの方が何倍も嬉しいからだ。レッスンでは、生徒の心を開き、抱えている悩みや困っていることを聞き出すことに注力している。美尻トレーニングは、「その悩みを解決するために、自信を付けさせるツール」と説明した岡部さん。「体作りは心を自立させる基本」という考えのもと、「やっていることはカウンセラーと同じ」だと表現した。
岡部さんが、「女性として視野が広がった」という映画『LION/ライオン~25年目のただいま~』は、とある夫婦の養子として育った青年が、自分のルーツを探り25年ぶりに奇跡の再会を果たす実話をもとにした物語。夫婦の子を望むこともできる状況にも関わらず、その選択をせず、既に生まれてきた命を育てようと2人の養子を迎え育てた夫婦の生き方を描いている。岡部さんは、「女性として後世に子孫を残すことも大切」と前置きしながらも、「私はそういう枠にとらわれずに、考えや思想、自分の生き方を残したい」と思うようになり、価値観が大きく変わったと語る。
美尻トレーニングを通じて岡部さんが伝えたいことは、「女性の美しさとは“心の自立”である」「外見ではなく、自信のある女性が美しい」ということだ。「女性の自立というと、男性社会で生き抜くキャリアウーマンを想像しがちですけど、それだけではなく、女性一人ひとりがやりたいことをやって、そのために努力して、自分がいいと思って行動すること。流されない、媚びない、そんな女性が増えたらいい」と、力を込めていた。
番組の最後では、スポーツオケージョンにおける"美"をサポートする、プロならではのテクニックとノウハウを紹介。今回は、「夏の紫外線対策」基礎編part2と題し、日焼け止めの適切な使用量と塗り方を解説。
■「夏の紫外線対策」基礎編part2
「初夏の紫外線対策」基礎編では、日焼け止めの適切な使用法について紹介したが、続編となる今回は、適切な使用量を解説。教えてくれたのは、資生堂HAIR&MAKE UP ARTIST 石田美紀さん。
【顔】
乳液タイプの日焼け止めなら1玉硬貨大を目安に、ジェルタイプはパール粒1コ分を目安に使用。塗り残しがちな耳の前や後ろ、耳などは、指先に適量とってから伸ばすと良い。
【首】
乳液タイプの日焼け止めなら10円玉硬貨大を目安に、ジェルタイプはパール粒3コ分を目安に使用。首は手のひら全体を使って、馴染ませるように塗り広げていくのがコツ。

顔と首以外にも、手の甲や指の間は日焼けしやすい箇所なので、忘れずにしっかりとなじませたい。
今回使用した商品の詳細は以下のサイトで。
次回、6月8日の放送は、番組初の男性ゲスト、ハンドボール選手の宮﨑大輔さんが登場。ハンドボールへの熱い思いをひも解くとともに、ピラティスレッスンなど、宮﨑さんの肉体と健康を支えるトレーニングやコンディショニング方法にも迫る。