インテリジェント・ガーデニング
ガーデニングに技術革新の波が押し寄せている。
ロボット掃除機「ルンバ」の開発者は、耐候性に優れ、自動充電式の太陽光発電で動くロボット「Tertill」(249ドル)を発表した。
ロボット掃除機「ルンバ」の開発者は、耐候性に優れ、自動充電式の太陽光発電で動くロボット「Tertill」(249ドル)を発表した。
本製品は、自動で庭の芝生の手入れをしてくれるというもので、毎日庭を巡回しては、雑草よりも背の高い植物だけを残して刈り取ってくれる。例えば野菜といったカットされたくない植物には、プラントカバーを取り付ければOK。
本製品を開発した「Franklin Robotics」社は、たった5日でクラウドファンディングプラットフォームKickstarterでの資金調達に成功。「Tertill」は、来年5月ごろに出荷予定だという。
本製品を開発した「Franklin Robotics」社は、たった5日でクラウドファンディングプラットフォームKickstarterでの資金調達に成功。「Tertill」は、来年5月ごろに出荷予定だという。
また、Robomow社が手がける「Robomow RX20」(1,019ドル)は、Tertilよりコンパクトなスマート芝刈り機。ペグワイヤーで囲われた範囲であれば最大300㎡の芝を刈ることが可能だ。また、充電が切れたり雨が降り始めると、自らステーションに戻ることができる。
ガーデニングへのロボティクスの導入とは対照的に、伝統的な方法や天然素材へ回帰する傾向もある。
ガーデニングへのロボティクスの導入とは対照的に、伝統的な方法や天然素材へ回帰する傾向もある。
「Clayola」は古代の灌漑(かんがい)技術にヒントを得て作られた自動給水機で、給水タンクとチューブで結ばれた素焼きテラコッタのコーンを土に埋めて使用するもの。サイフォンポンプで送水した後は重力によって適量の水が土壌に送られるため、常に植物に最適な量の水が供給されるというシンプルな仕組みだ。Clayolaの創業者であるラミ・ハリム氏は、次のように語る。
「Clayolaは、自動水やりを実現したプロダクト。これを用いれば、留守のあいだも人間の手を借りずに、ベランダの菜園に給水し続けることができる。通常は無駄になるエアコンからの排出水を蒸留して用いれば、水道水を利用する必要もない」
ガーデンハウスの進化
ガーデニングやアウトドア用品を扱う英国のECサイト「Shedstore」の担当者によれば、倉庫や小屋、離れなどの2016年の売上高は、前年比2倍を記録したという。同社は、戸建所有者の多くが、従来の増築に代わって、ハイエンドな離れなどを購入するケースが増加していることが要因だと見ている。
事実、最近の調査によると、庭を家の延長として見ているイギリス人は増加傾向にあり、彼らにとって離れは、ホームオフィスやベッドルーム、趣味の空間の役割を果たしているようだ。
事実、最近の調査によると、庭を家の延長として見ているイギリス人は増加傾向にあり、彼らにとって離れは、ホームオフィスやベッドルーム、趣味の空間の役割を果たしているようだ。
同社の営業マネジャーであるトレイシー・ハートウェル氏は、「印紙税、住宅価格、そして生活費の高騰によって、より多くの人々が居住空間を拡張するための手頃な方法として、ハイエンドな小屋や離れに注目するようになっている」と語っている。こうした現象から、庭に新たな役割が生まれ始めていると言えるだろう。
ワークスペースから瞑想空間、特別な日のためのダイニングルーム、そしてゲスト用のベッドルームなど、付加的な空間に対するニーズの高まりを受け、オランダ人デザイナー、キャスパー・スコルズ氏は、革新的なガーデンハウス(2万ユーロ、25㎡)を発表した。
ワークスペースから瞑想空間、特別な日のためのダイニングルーム、そしてゲスト用のベッドルームなど、付加的な空間に対するニーズの高まりを受け、オランダ人デザイナー、キャスパー・スコルズ氏は、革新的なガーデンハウス(2万ユーロ、25㎡)を発表した。
このガーデンハウスは、ウッドデッキに沿ってスライドする可動式の独創的なデザインが特徴で、ダグラスファーという木を用いた壁と金属屋根でできた外部構造を真ん中で切り離すと、梁とガラスで覆われた内部構造が現れるという仕組み。内部構造を動かすことで異なるレイアウトを楽しむことができる。テラス部分を除くと幅は4mほどだが、長さは最小6m、最大12mになる。
後編では屋外用キッチンやガーデンファニチャーについてリポートする。
後編では屋外用キッチンやガーデンファニチャーについてリポートする。
アウトドアの最新トレンド:高機能な最新ガーデニングプロダクトと庭の進化後編