世界196カ国の「ごちそう」をおうちで再現!旅するシェフが教える万能レシピ本
ブリアサヴァランの食卓
2018.05.04 17:55
antenna*提供「食」を堪能する新感覚グルメ・ラジオ番組!
放送作家 小山薫堂がお届けする「antenna* ブリアサヴァランの食卓」。

今年のゴールデンウィークは、どこでどんな美味しいものを食べましたか?今回は世界を旅するシェフ・本山尚義さんをお迎えして世界各国の『ご馳走』のお話。本山シェフはこれまで世界30カ国へと味修行に出掛け、現在は世界各国のご当地料理を再現し提供する、神戸市東灘区に位置するレストラン「世界のごちそうパレルモ-Palermo-」のオーナーシェフを務められています。お家で簡単に楽しめる世界のレシピももお教えいただきます!
小山「本日はどうぞよろしくお願いします!本山シェフが世界を旅するようになったのはいつ頃からですか?」

本山「20歳のときにフランス料理の世界へと足を踏み入れました。当時は世界一の料理といったら『フランス料理だ!』と思っていましたが、たまたまインドへと出掛ける機会がありそのときに現地の料理に衝撃を受けました。朝昼晩違った種類のスパイスを使った料理を味わったことで、フランス料理を作っていた頃には感じ得なかった『料理の変化球』のようなもの舌で感じました。」
小山「そのインドへの旅をきっかけに、世界中へ味修行へと出掛けられたのですか?」

本山「そうですね。そのインドへの旅を機に自分の生活や料理への価値観がガラッと変わりました。世界には他にどんな料理が待っているのか……考えただけでも既にワクワクが止まらない状態でした。帰国後にすぐに、勤めていたフレンチレストランのオーナーに辞表を出しに行っていました(笑)最初はオーナーに止められましたが、インドで受けた衝撃と感動を伝え、ようやく和解を得て旅へと出発しました。当時27歳でした。」
小山「そのあと約25年間、その間に巡った国は何カ国くらいですか?どんな味修行でしたか?」

本山「巡った国は30カ国になります。まずはその土地ごとの料理を覚えるため現地のレストランへと修行へ行きます。しかしレストランばかりでは覚えられることも限りがあるので、現地の市場に何度も足を運び、市場のおばちゃんおじちゃんと仲良くなりました。現地の言葉で現地の旬の食材を覚える、その繰り返しで味を覚えていきました。その後仲良くなった市場のおばちゃん家へと遊びに行くようになり、そこで現地の家庭料理を覚えました。お店で店番を任される頻度も増え、お店を訪れた現地のシェフたちが自然と料理を教えてくれる機会も増えていきました。」
小山「僕個人的には現地で食べるイタリア料理やスペイン料理は、日本人が美味しいと共感しやすい料理だと思っています。魚料理はポルトガル、肉料理はアルゼンチン、中国料理は日本人にも馴染深いので、美味しいと感じやすいのでは?他にコレ!とすぐに思い付く場所がないのですが……30カ国回られた本山シェフが一番美味しいと思った国はどこですか?」

本山「いまお話を聞いたなかでは、ポルトガル料理はとても共感します。ご飯もありますし魚の使い方もすごく上手だと思っています。またスペインとポルトガルは隣国でありながらもパフォーマンス性はかなり違います。スペインは見栄えが華やかで派手なイメージで、こちらも日本人好みな料理だと感じます。僕は今までで一番美味しいなぁと思った国は、タイですね。あとはミャンマーやマレーシアも、異文化が混ざり合っている土地の料理は、味や人に深みが出てくると感じています。特定された現地料理ではなく、異文化が混ざ合った土地の料理はとても美味しく感じます。」
小山「そんな旅するシェフ本山さんは、昨年末にライツ社から『全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』を出版されたそうですね。これは巡った30カ国以外のご当地レシピはどうやって手に入れたのですか?」

本山「各国の大使館に片っ端から電話をかけてヒアリング取材しました。あとは異文化交流センターへと出向き、現地の方を見つけてお話を伺いレシピに落とし込みました。あとは街で信号待ちの外国人に『どこの国の方ですか?』と話し掛けて、そのまま自分の店へとお招きして料理を教えてもらっていました。(笑)」
小山「今日はその196カ国のレシピの中から、2つご紹介いただきます。まず、カレーのようなものが登場しましたが、こちらは南米料理ですか?」

本山「こちらはスリナムの家庭料理です。南アメリカの北東部に位置する共和制国家で、南はブラジルと国境を接し、北はカリブ海、大西洋に面する国です。ご飯にかける食べ方が一般的です。」

小山「見た目はチリソースにビーンズが混ぜ込まれた感じですね。実際にいただいてみると……ハヤシライスをチリビーンズ寄りに仕立てたような味ですね。日本の食堂のメニューにあっても違和感はない、美味しさですね。こちらレシピはどうやって手に入れたのですか?」

本山「これはスリナム人の大学生が神戸大学に留学に来ていて、その大学生に取材をしてレシピに落とし込みました。」
小山「もうひとつは……じゃがいもですか?アンチョビが効いていますね。」

本山「これはグラタンです。中にジャガイモとアンチョビが入っています。」

小山「これはヨーロッパの匂いがしますね!美味しいです。こちらはどこで教わったのですか?」

本山「素晴らしい!スウェーデン料理です。『ヤンソンス・フレステルセ』という料理名で、日本語に訳すと『ヤンソンさんの誘惑』と言います。スウェーデン料理を代表するこの料理は、子供の同級生にたまたまスウェーデン人の子がいまして、その子のお父さんに教えていただきました(笑)」
小山「本山シェフがコツコツと集められた196カ国の料理の中で、一番好きな国はどこでしたか?」

本山「インドネシアの料理が好きですね。中国のエッセンスも入りながら、インドのエッセンスも混ざり、そしてマレー半島のエッセンスも残っているので、各国の文化が融合されたこの味が大好きですね。インドネシア付近の料理はあまり味に変化がないと感じられがちです。特にインドネシアとマレーシアは割と似た味です。しかしタイはエスニック調味料の代表『ナンプラー』の文化が残り少し違った味です。タイは甘くて辛くてそこに酸っぱさが加わります。例としてはトムヤムクンですね。マレーシアは全般的に甘辛い料理が多いです。近隣でも文化の違いで味にも違いが表れるのです。」
小山「本山シェフは世界各国の料理をレトルトとしても販売されているのですか?」

本山「そうなんです。現在50種類のレトルトを販売しております。」

小山「いまスタジオには、スペインのアホスープやバングラデシュのエッグカレー、酒粕をたっぷり入れた白いカレーなどがありますが……僕が一番気になったのは、コレです、メニュー名は『食べて知る難民問題』。中身はエチオピアの『ドロワット』という料理ですね。」

本山「はい、チキンと卵が入ったカレーです。これはエチオピアにインド移民が増え、外国文化が入ってきた時期に作られた料理です。僕が各国の料理を作って提供している根底には、その国ごとの歴史や文化を感じながら食べて欲しいという想いがあります。各国の料理は、各国の文化や歴史の名残りがどこかしらに残っています。」

小山「ベトナムに行けば、フランスのサンドイッチやバケット、コーヒーが美味しく感じたり……しますね。」

本山「こんなに美味しい食べ物がある背景には、すごく悲しい歴史的出来事があったり。そういった背景を知ったときに平和を願うきっかけになったりします。難民というものに関しても、日本にも難民が増えていますが難民申請が通らない現状があります。日本人自身も知らない問題であると思います。そこで世界各国の地方料理を食べることによって少しでもその問題に触れて考えるきっかけになればと強く思っています。」
小山「本山シェフが世界各国の料理を研究されて、改めて日本料理をどう感じましたか?」

本山「世界中を巡って料理を勉強しているとき、日本料理は敢えて避けて生活していました。自然と不思議と、あまり食べたいと思いませんでした。なので海外で日本料理店に行ったことがないですね。いろいろな国の料理を勉強して習得したときに、日本料理の繊細さや視覚で楽しめる料理は世界各国探してもなかなかないと思いました。日本人が作ったフランス料理がすごく綺麗に整っていたり、とそういう日本人の感性を改めて素晴らしいと感じましたね。世界各国のレストランで修行を重ねていたとき、キッチンで僕を見て驚いていたのは『キャベツの千切り』をしていた時でした。(笑)おぉ〜『ゴットだ!』と驚かれました。また桂剥きをしたときには拍手喝采でした(笑)」

小山「キャベツの千切りで拍手喝采ですか!僕ら日本人は日常でトンカツの付け合わせとしか思ってませんでしたが……他にも普通の食卓に並ぶ当たり前のものが有り難く見えてきますね。」
【番組概要】
・番組名: antenna* ブリアサヴァランの食卓
・放送日時: 毎週金曜17:30〜17:55放送
・放送局: TOKYO FM
・出演者: 小山薫堂

番組を聴き逃した、もう一度聴きたいという方は『radiko.jp』で聴くことができます。

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