「やりがい」感じられてる?働く人が笑顔で前向きに頑張れる環境づくり

2018.04.11 00:00
J-WAVE(81.3FM)の人気モーニングワイド「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」内で仕事との向き合い方、家族との関係など、働き方が問われる現代において、新しい働き方を実践する方々のリアルな声を紹介している「iction! QUOTE OF THE DAY」。
毎回、その実体験から<働き方>のヒントとなる‘QUOTE OF THE DAY’を導き出す5分プログラムです。
飲食業界トップクラスの「ホワイト度」・・・「株式会社アレフ」編
3月19日〜3月22日の放送では、とかくブラックといわれがちな飲食業界にあって、トップクラスの「ホワイト度」を誇る会社・・・
ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」を全国で展開する株式会社アレフの取り組みをご紹介しました。

1968年に岩手県盛岡市で創業したアレフは、その後、札幌に本社を移し、現在では、「びっくりドンキー」をはじめ、主に北海道で、レストランや、エコロジーテーマガーデンなどを展開。「飲食業ホワイト度」ランキングでは近年、つねにトップクラスに入っている会社です。4日間お話しを伺った「人事部・採用担当」の千葉哲也さんによると、きつい/残業が多い/休みが取れない、というブラックな状況は、結果的には売上低下につながるそう。
話し合いを重ねながら一歩ずつ環境整備に取り組んできたということで、現在の労働環境は・・・
*残業時間=月間12時間(飲食では通常30~50時間)。
*有給休暇取得=年間9.9日。 
*新卒3年以内の離職率=21.4%(一般に“3年3割”といわれる)
という状況となっています。
そんな初日のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は『労働環境整備は売上アップにつながる!』
長時間労働で社員が疲れ果ててしまうと、お客様の満足を得られない。結果的に、売り上げがダウン、という悪循環に陥りがち。それを解消するには、少しずつ、話し合いながら改善していくしかないんですね。
2日目は、現在のような労働環境を達成するための努力について伺いました。
この状況は、決して一朝一夕で達成されたものではありません。「お客様の満足を高めていくには従業員の満足度を高める必要がある」という理念から、働いている方々が、どんなことに不満を持っているか? 「やりがい」を感じているか?といったことを知るために、アレフでは年に2回、労働環境の実態調査を行っています。その結果をもとに、事業者ごとに「従業員満足度の改善」を行っているんだとか。そんな中で見えてくる、お店で勤務する方々の「やりがい」は、「達成感」と「成長感」。一人だけの満足度を高めるだけでなく、働く方々がみんな笑顔になれるような制度改革を進めているそうです。
そんな2日目のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は『従業員の実態調査でお客様満足度をアップ!』
しっかりと意識を調査することによって、従業員の満足度を高め、それが、ひいては、お客様の満足度にもつながる。そして、効率的な仕事をするためには、しっかり休み、働く人すべてが笑顔になれるような「制度改革」が必要!というわけです。
3日目に注目したのはCSR(企業の社会的責任)活動です。
従業員の労働環境の改善につとめているアレフですが、「企業の目的は企業側からの決めるものではなく、お客様、社会によって規定されるもの」という考えから、さまざまなCSR活動を行っています。たとえば『もぐチャレ!』。これは、残さず食べたお子さんに賞状を贈るというもの。残さず食べる挑戦を応援する企画です。ふだんは嫌いな野菜を完食できた・・・という本人の喜びだけでなく、ご両親からの感謝の言葉もいただけるそう。もともとは宮城県のお店で働いているアルバイト従業員からの提案で一店舗の企画としてスタート。チャレンジしたご家族から好評をいただいて、結果的に全国で展開することになりました。アレフでは、トップダウンで決まることも多い一方、この企画のように、現場からの発案が全社の取り組みになるというボトムアップもよくあるとか。これが発案者の「やりがい」にもつながります。
そんな3日目のお話から導き出した「QUOTE OF THE DAY」は『企業の存在意義をいつも考えよう!』
企業は、社会の中で自分たちに何ができるか?を考え、発信していくことが大切。そんな中から生まれるのが、どうしたらお客様の満足度を高められるか?ということです。そのためには、まず、従業員の満足度を高めなければなりません。こんなところから、労働環境の改善への努力がスタートしているように思われます。
最終日は、アレフの今後の目標について伺いました。
残業=月間12時間、有給休暇取得=年間9.9日、新卒3年以内の離職率=21.4%と、飲食業界では破格の実績をあげているアレフなんですが、実はいま、新たな目標を掲げて、制度の改定を予定しているそうです。「人事部・採用担当」の千葉哲也さんによると、年間の所定労働時間を2044時間→1992時間に(年間の休み116日=月間10日に)! また、現在ある年2回5連休に関しては、有休を含んだものですが、この有休の日数も増やしていく予定だそうです。現在の労働環境よりも、さらに改善されるわけですね。労働環境を良くすることで、社員やアルバイトの満足度アップが年々向上。これによって離職率が減ったことで、お店の円滑な運営につながっているそうです。働く人のワークライフバランスを考えての制度改定に踏み切っているとのことで、実際の従業員の声を反映した制度改定となっています。
そんな最終日の「QUOTE OF THE DAY」は『お客様第一、そして、従業員も第一!』
アレフの「経営理念」の中にこんな言葉があります。
『損得よりも善悪が先/お客様、我々、全ての幸福を目的とするが、お客様あっての我々という姿勢を守る』。
この言葉が、ブレずに実践されているのを感じました。