次世代基幹システム「NEWTON」 グローバル展開完了

2026.11.04 11:00
ミスミ
~顧客体験の飛躍的向上、AI時代の「完全自動調達」への拡張も見据える~

株式会社ミスミグループ本社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:清水新)は、2020年より開発を開始し、約6年をかけて全面刷新した次世代基幹システム「NEWTON」について、2026年9月にグローバル全13か国・地域の現地法人への導入を完了したことをお知らせします。
本システムの稼働により、これまで数日から数週間を要していた大口注文の見積もり・調達が数分程度でオンライン完結するなど、お客さまの調達業務における時間的負担の軽減や社内業務の効率化が期待できます。なお、本システムは、AIエージェントによる自動調達など将来的な拡張にも対応できる技術基盤として位置付けています。

■ NEWTONとは
NEWTONは、お客さま・サプライヤー・ミスミをつなぐプラットフォームとして機能する基幹システムです。機能を柔軟に組み合わせられるマイクロサービス構造を採用し、外部システムやAIエージェントとも安全にAPI接続できる高い拡張性を備えています。サプライヤーの在庫情報を統合・可視化するD-JIT(ディージット)※が運用できるようになるとともに、納期割引など新サービスの導入も迅速かつ容易となる、競争力強化のための基盤です。
※D-JITとは、グローバル800社以上のサプライヤー在庫とミスミの生産キャパシティをリアルタイムで統合し、機械部品などの生産間接材の複雑な注文をワンクリックで可能にしたサービス。2024年4月より日本で本格運用を開始。
D-JITの詳細はこちら 
■ 背景と狙い:「攻めの事業基盤(プラットフォーム)」への転換
ミスミは、ものづくりの現場で必要とされる機械部品から工具・消耗品まで、4,000万点に及ぶ品揃えと800垓のバリエーションを展開しています。事業拡大に伴う急激な品揃えの拡大は、旧来の基幹システムにとって大きな負荷となり、新機能の開発速度を制約する要因になっていました。
ミスミは、今後のさらなる事業拡大に向けた開発スピードの加速と顧客体験の向上を経営課題と位置付け、2020年より開発を開始し、約6年をかけて基幹システムの全面刷新を行いました。これは単なる「システム刷新(守り)」ではなく、お客さまの「待ち時間」を限りなくゼロに近づける「攻めの事業基盤」への転換を図るものです。このたび、グローバル全拠点への導入が完了したことで、世界中で同様のサービスを提供できる環境が整いました。

■ NEWTONが実現する3つの価値
1. 調達変革 -複雑な大口注文が数分で完了-
数千点に及ぶ複雑な大口注文は、これまで在庫のかき集めや見積もりに数日から数週間を要していました。NEWTONの導入により、世界中のサプライヤー在庫をリアルタイムで統合する「D-JIT(ディージット)」の仕組みを通じて、お客さまは在庫の所在地を意識することなく、ECサイト上で瞬時に納期回答を得られるようになりました。
また、AIチャットサービスとNEWTONのAPI連携により、発注後の変更・キャンセルも24時間365日、お客さま自身がストレスフリーで自己解決できる環境が整い、お客さまの待ち時間は85%減少、回答数は2.5倍、有人対応が必要なチャット件数は半減し、顧客体験と生産性の双方が飛躍的に向上しています。

2. 開発の効率化 -開発スピード3倍・コストは1/3に-
NEWTONは顧客体験の向上だけでなく、ミスミの経営にも明確な効果を生んでいます。開発スピードは3倍、開発コストは3分の1となり、今後の事業拡大や地域への個別対応へも柔軟かつスピーディーに対応できるようになりました。

3. モノリシックから、外部とつながる基盤へ
「品揃えを増やすほど納期が遅れる」という製造業の常識的なトレードオフを打ち破るため、ミスミは業務とシステムの両方を極限までシンプルにするという発想で開発に取り組みました。変更に時間がかかる旧来の一枚岩(モノリシック)なシステムから、コア(SAP)を中心に、独立した小さな機能群(マイクロサービス)が周囲を取り囲み、外部システムと自在につながる「開かれた神経網(APIハブ)」型のアーキテクチャへ移行したことが、AIチャット連携や自動調達という将来像を可能にする基盤となっています。
こうした外部システムとの柔軟なAPI接続機能を活用し、ミスミの4,000万点超の商品データベースを社外の生産管理システムとつなぐことで、購買DXの推進に取り組んでいます。これまで情報の「行ったり来たり」が多かった見積もり・注文・納品情報の取得などのプロセスを生産管理システム上で完結できるため、購買部門の生産性向上が見込まれます。

■ NEWTONが見据える未来 -AI時代への拡張性-
NEWTONの導入により、基幹データを参照・更新するためのAPIが整備されました。これによりミスミは業務の一部をAIで担うだけでなく、全社でAIを活用できる体制、いわゆる「AI-ready」な状態を実現しています。
今後はこの仕組みをさらに発展させ、お客さまがBOM(部品構成表)をアップロードするだけで、AIが世界中から最適な部品を選び、注文まで自動で完了させる「完全自動調達」の実現に向けた拡張性をすでに整えています。また、サプライヤーもNEWTONを通じてミスミの発注予定や在庫状況をリアルタイムで把握できるようになることで、計画的な生産が可能になります。こうした柔軟な基盤におけるサービス拡張を通じて、開発スピードが求められるアグリテックやロボティクス、航空宇宙といった新たな成長産業のお客さまにも貢献できると見込んでいます。

▼海外展開スケジュール
■ ミスミとは
ものづくりの現場で必要とされる機械部品から工具・消耗品まで4,000万点超をグローバルで製造・EC販売しています。さらにIT・AIを活用したデジタルマニュファクチャリングを展開し、顧客時間価値を高めています。
ミスミグループ本社 企業情報 

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